【4-02】帝都斎王、瑞原透歌
その声には、声だけで『格』の
こんな
(
思わず
目立たない
堂々とした態度から察するに、お
声だけで
言い争っていた二人のうち、
「ああ!?
しかしフードの人物は動じることなく、平然とたたずんでいる。
「
「ああ!? どこの
「おい、ちょっと待て……まさか」
相変わらず
すると男の反応の正しさを証明するように、声をかけた人物がフードを外す。
「そうですか。どうやら
フードの下から出てきたのは、長く美しい
絹のような
それほどまでに
「お、お、おう……わ、分かりゃ、いいんだよ…………」
食ってかかったはずの
女性はただ
「
ややあって
「
一同が口々に
周囲の
「すっ、すすす――すみません
口論していた
しかし女性はにこりともせず、
「申し訳ありませんでした。
そう言って、逆に
(――――――――?)
その光景を
なぜか、その人から
あまりにも
人々から
その、あまりに世界の
要するに季節外れに
――美しい
(『
その後ろでは口論の当事者たちが何か言っているが、もう
やがて
「
「あ、ああ……」
人々に
「お初にお目に
相変わらずの
その名前もその
たとえ10年の月日が
まっすぐな
あのとき夜半の月が映した姉の顔、その
「あ、ね…………」
言いかけて、あわてて口を閉ざす。
自分は
今の自分は
言いたい言葉を飲み干して、代わりに姉上の次の言葉を待つ。
目を
「
本来なら
だから手順を
と同時に、手順を省略したがゆえ、
こういう大衆の面前で会ってしまうと、聞きたいことも聞きにくい。
特に『反逆者』
つまるところ
「構わないが、何だ? 何か買いたいなら、このガマの
しかし当然のように、姉上は商品には目もくれない。
完全に無表情のまま無視した姉上は視線を上げると、
「あなたの妻に、会わせてくれませんか」
「!!」
胸の
心の
「…………妻、とは?」
ここで
相変わらずの無表情と
「あなたの妻に――――
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