【3-12】嫉妬の少女、瑞原奏
「妻……」
私は、
それ以前に異性を好きになる『
だから同世代の子に言われると、何だか自分よりすごい存在に思えてしまう。
だけど――。
「で、でも。
「死んだはずの人間が、こうして動いていたら変なんだ? だったらマハは何?」
「う……」
痛いところを
確かに私は鳥辺野で
「言いなさい! 教会で
「それ、は……もともと私が、
「ふうん、そうなんだ。でも本当かなあ。ベクターって
いきなり引っ張られた痛みで、私は思わず悲鳴を上げてしまう。
「あうっ……!」
「でも本当なら、お
友だちに――と言いつつ、私の耳を引っ張る力は、どんどん強くなる。
痛いけど、
この1年前に死んだという少女が言うように、死人同士で共感したのだろうか?
それとも奏の
「~~~~~~~~っ!!」
「おいでマハ。この花畑はね、
そのまま引きずるように歩き出し、花畑をかきわけて
「ほら、ここ。雨上がりだから
山の
その白い
「う、ん……きれい、だね……」
すると景色を
「10年前のこと。この
私は
なぜなら後ろから首筋に、
(ヤスリ……!)
昨日、お
これが十分に武器になりえることは、礼拝堂で
(どうしよう……?)
だけど武術の心得なんて無いし、本当に気休め程度のものだ。
だったらリートの力で
「昔でいうカラフト。とても寒い国よ。そこで私は子供の
首に
「つっ――!」
血が流れ出る
「ふふ。生き返ったベクターでも、一人前に
背後で
同時に
私は
「……っ……くっ……ううっ……!」
「こんなことも、されたなあ。それも毎日のように。でもそんな
下手に
「泣いちゃうほど
首筋の痛みがどんどん強まる一方で、私の目には
なのに
「ほんとうは、あるよ――ウソがキライな
そう言うと
「うくっ――や、め――!」
その、胸を引きちぎりそうな勢いに
だけど……その
「それは私のセリフよ――――私と
危険を感じ本能的に
さらに
「――――あなたなんかっ!!」
目の前に
その痛みに気を取られたところで、また
よろめいた足が、しかしすぐに足場を失って。
「あ――――」
とつぜん落ちていく身体。
最後に見たのは、
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