【3-05】温泉騒動、後日談
温泉の
夢から目覚めた
「マハに見つかりたくないんだ? 昨夜は大変だったからねー」
「うるさい」
言い返すが、アーテイ氏の言うように、今はマハとは顔を合わせたくない。
というか、どんな顔で
「くっ、なんで
「奏が
「
「しかも見るだけじゃなく
あの旅人たちが
ところがマハは長湯ですっかりのぼせ、意識も
しかもマハは
つまりは助けようとしたとき、
「
「ハイハイ言い訳いいわけ、大義名分ごくろーさまー」
「くっ……この皮肉屋
だからタオルを身体に巻いてやる際、マハの
どうしても目に映る、絹のような
(
あの事態は、ヘンに
だから
マハを部屋に
かくして事態は一件落着、となったのだが――。
「でもでも奏、あの子のハダカはシッカリ目に焼き付いたんでしょ?」
「それはもちろん」
「やっぱ変態の悪党じゃん」
「うっさい、
アーテイ氏と会話のドッジボールをしながら、温泉宿の帳場に出る。
帳場とは
「うっ…………」「あ…………」
なんと
お
その顔は、明らかに
(まずい、意識する)
忘れようとしていた少女の
相手は
正視すると思い出すので、つい、
お
「……………………」
「……………………」
いつまでもこうしているワケにもいかず、マハに
口の中がやたら
「「……ごめん」」
すると
「「はい?」」
今度はお
「図に乗りすぎた。反省している。別に温泉で
するとマハも落ち着きを
「それを言うなら、奏の言葉を信じなかった私が先に悪い。最初から信じていれば、調べる必要そのものが無かったよ。
「人の言葉を簡単に信じないのは、当たり前だろう」
「でも
だったら本当は
ともあれ会話が出来る
まるでマハが悪いような話で、
それがイヤなので、
「……しかし、だ。やっぱり、身体を見られたくはなかっただろう?」
「それは…………まあ、うん」
「でもそれは
「そう言ってくれると、
マハが許してくれたので、
ところが一息ついたところで、マハが追加注文をつけてきた。
「だけど昨日の内容は、さっさと忘れてね」
その注文を聞いた奏は、先ほど
顔を合わせた
(この件も
そう考えて、今度も正直に答える。
「ムリだな。当分は頭にチラついて忘れそうにない」
うん、我ながら正直だ。これなら
そう思っていたが、今度はマハの口から、理解のカケラも無い
「今すぐ忘れて! ムリなら
何という
正直に答えたのは
「そう簡単に
「わ・す・れ・て」
「……善処する」
どんなに
おかしい、こっちの言い分が正しいはずなのに。
無理を通せば道理が
「よろしい」
「出発の準備ができてるなら、もう行くよ。今日は
そうマハは告げると
その様を見ると、まるで
「どういうつもりだ。
「だって
「どうして
「夕べ旅人に話していたでしょ」
昨夜の旅人との情報
あのときマハは
「そう言えばそうだったな。あのときお前も温泉に……」
しかし何の気なしに
「お・ん・せ・ん?」
神速の勢いで、マハが
にっこり。ハサミじゃきじゃき。
表情は
その
「……せっかく旅人と情報
「話があるなら後にして。
そっけないマハの返事。
仕方ないので
目的地は
かつて
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