【2-09】尋問の刻、明かされる"真実"
「まさか、ソレが条件カ――!!」
しかし、もう
「――ハイ。ボクはアナタ様に従いマス……」
その姿を見て
「まさか」
「『逆理のリート』で、黒主を従えた!?」
それは周りの兵士たちも同じで、
黒主が口にした「自分に従え」という願いを、逆に
確信する。この
「ふ、ふふ、ははは……なんだ、もう終わりか黒主!」
絶対服従させた
「では
「ハイ」
「里を
最初にタワーで
しかし、あのときとは
今回の黒主は
「
しかし、返ってきた答えは、前回とまったく同じ。
となると前回の黒主は、ウソは言っていなかったことになる。
「
前回と同じ返事が
しかし語気を強めても黒主は
「密告があったからデス。
これも、前回と同じ返事。
これでは何のためにリートを
タワーで相対した黒主は、まったくウソを言っていなかったのだ。
「
となると
その人物の名を黒主に
この作業を
「それは――」
黒主の口が
「
「あねうえ、が――――?」
ヤツの答えを聞いて、
それは10年前に生き別れた、思い出の名前だったからだ。
(どういうこと、だ……?)
しかし、そんなはずはない。
「バカなことを言うな、姉上がどんな密告をしたと言うんだ!」
信じられない名前を聞き、つい感情を高ぶらせて
しかしそんな
「
「ウソをつくな! 姉上が、そんなことを言うはずがない!!」
それを見た兵の一人が「貴様!」と言って
しかし、その直後――。
「この方に危害を加えては、イケナイ!」
立ち上がった黒主がそう言って
「くろ、ぬし、さま……?」
(完全に洗脳した状態だな。それはいい。しかし――)
ここまで絶対服従の状態なら、今の黒主は信用して良い。
しかし裏を返せば、「
(くそ、少なくとも黒主の知識では、それが事実か……!!)
黒主の知識が必ずしも正しいとは限らない。
コイツが何かしら誤った情報を
しかしこうなると、事の真相を確かめるためには――。
(姉上に問いただすしかない。しかし、姉上が生きているとは――)
10年前の
ならば姉上も、もはやこの世には――。
「ならば姉上は――
密告者が姉上だと知っている黒主なら、
その可能性に
すると歯の折れた
「
と、またしても従順に、姉上の消息について答えた。
「姉上が、
(その地位に姉上が
黒主の答えが本当なら、
里人全員の命を
「そんなはずはない!!」
思わず大声で、黒主を否定する。
あるはずがないのだ。
あの姉上が、いつも
「……………………」
しかし否定された黒主は、何も言い返さない。
それはつまり、少なくともヤツにとっては事実ということなのだ。
「くそっ!!」
しかし
それがまた強固な意志を示しているようで、許せなかった。
「もういい、お前は死ね!!」
引き金を引く。
もの言わぬ
やり
しかし
(姉上が、
思わず頭を
「
しかし今の
「
八つ当たりするように、
その
「また、来るから」
そう言い残すときびすを返し、庭園から
一人取り残された
(姉上が生きている。生きて、だけど――)
10年前に死んだと思っていた姉上が生きていたのは、
だけど、その姉こそが
「くくっ」
最も親愛な人と最も
あまりにも
(いったい、どうすれば――――――――)
しかし
カラスの
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