【2-03】再戦、棄京御所
だが今は
そのために街は
「式神や兵隊が
赤く暗い空の下、
路上には死体が
しかし今は
「さっきの人が言ってたみたいに、
「京都
「でも、この辺で兵隊集まれる場所って、
京都
とは言えアーテイ氏の言うように、スペースは広い。集結場所には最適だ。
「じゃあ
「オッケー! じゃあ京都
それから
すると一気に飛び上がった
「おお、すごいではないか。
「ゆーて、ずっと
これが氏の言う『
「これなら
「
「ムチャクチャ速いな……バケモノか、今の
走り出しながら話すが、息が切れることもない。
まるきり別人の身体みたいで、少々気味が悪いほどだ。
屋上を
この辺りの建物は
ほどなく目的地の
「なるほど。確かに
広大な
見ると黒主の姿もあり、ヤツは
そしてヤツの近くには、なぜか――。
「マハ……?」
なぜか先ほど外の様子を見に出かけた、マハの姿があった。
アーテイ氏も
「ホントだー。別れて大して時間も
「あの様子からすると
理由が分からず門の屋根で首をかしげていると、その答えが空から降ってきた。
『あーあー京都タワーでボクと戦った
その声に空を見上げると、はるか空高くに式神の姿があった。
赤く暗い上空でも発見できるのだから、なかなか大きな式神のようだ。
「宣伝用の式神か……」
空中から音声宣伝をしたいときに使う式神。
(そういうことか)
宣伝式神は黒主と同じ口調で、上空から声を降らせていく。
『キミと教会で
『カノジョを殺されたくなければ、ただちに
つまり黒主の標的は
代わりに
「さて、どうするかな。どのみち黒主とは対決するつもりだったが」
「マハは助けないの?」
アーテイ氏が聞いてきたが、
「助けない。アイツはベクターだぞ。
黒主の側では
何なら黒主もろとも死んでしまえば、
「でも、あの子さっき助けてくれたじゃない。教会でも奏に
「む……」
とは言えアーテイ氏の言うように、マハには助けられた。
その
「ち、仕方ないな。助ける方向で行くか」
「……居るのは黒主と約20名ほどの兵士。周りには式神を100体以上は展開している――が、起動させている様子は無いな」
式神が機能停止しているのは、前回のハッキングを
対策が間に合っておらず、やむなくシャットダウンさせた――といったところか。
兵が思ったより集まっていないのは、どこかに展開させているのだろうか。
「となると黒主以外には兵士だけが問題。文字
兵士の
ならば
「……いや。
「アタマって、黒主のことだよね? あの
「方針はそうだ。アーテイ氏、黒主と
「あー……ひとつ、あるよ。
くるっと
「条件と言うと?」
「
式神は行動を行う際、人工音声を発する。
そういう仕組みだからなのだが、この仕様のおかげで
となると、人間が対象の場合は、何とか発言を
「
そうなると、単純に対話が長引けば長引くほど、チャンスは増える。
話し合いに
「――――よし。行ってみるか」
少し考えた
黒主たちの待ち受ける庭園へ降りていく
「えっ早い、もう決まったの? ……っていうか、もう行くのー!?」
アーテイ氏が驚いたような口ぶりで言うのを、聞き流して。
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