【1-06】式神(ドローン)の急襲
やがて
「『
「
「でも完成したら理想郷が生まれるって、意味が分からんよな?」「うんうん」
「我らが
そう受け止めていく群衆たちの中で、ひとり
(黒主が
この最悪の
白々しい
つい
しかし、やがて不意に急に
「さて。
これまでの芸人じみた
「この
その表情の変化を感じ取ったのか、
いびつな冷気に当てられたかのように、何人かが身を
「
黒主が、短く
しかし当然のように、応じる者はいない。
もし誰かが名乗り出たとしても、黒主にそれを気づく術はあるのだろうか。
だとすれば――と
「応じる者はナシ、と。では、これより
(――作戦? 今、コイツはそう言ったのか?)
「
その言葉と同時に、黒主が映る上空の
それはみるみるうちに数を増し、イナゴの群れのように秋空を
遠目なのですぐに正体は分からなかったが、
「式神だァ!!」
すると、その
「
その言葉と同時に、上空の
平面を組み合わせたような独特のフォルムをした、小型の飛行物体。
その場に居合わせた群衆たちが、
「助けて!!」「
式神の
群衆が
「これから兵隊も投入すル。
さながら地で
黒主はひとしきり
しかし、もう
みな走り、
街のあちこちから悲鳴が聞こえる。
もはや辺りは
「まずいな」
すでに
宿に
(
黒主の言葉からすると、標的は
ならば単純な話、人が居ない場所まで
四方に目を配ると、すぐ近くにそびえる
あの山にあるのは墓地ばかりで、
ならば山に
(山まで10分とかからない。そこまでは
そう決めて東を目指し
先ほどの五目並べで、男にカモられていた連中の一人だ。
どうすれば良いのか分からず、右往左往していた子供が、
「あっ、
仮面を外しても背格好は変わらないから、すぐ子供は
一瞬、連れて行こうかとも思ったが、俺も自分の逃走ルートに自信はない。
うかつに巻き込むわけにはいかなかった。
「早く
それだけ言って、そのまま
「でも。薬師のお姉ちゃんが、さっきの男の人を助けて、まだ教会に残って……」
子どもは自分が
「はぁ? 教会?」
「うん。止血したばっかりで、走って
「ちっ……あのベクター娘め、お
そう言えば、あの薬師は
落ち着いて
そこに今の
(そんなこと知るか――と言いたいところだが)
しかし
それを長耳の
「まるで
つぶやいた
理性は無視すべきと
ここで
「どっちだ! その教会は!」
――自分らしくもない。そう思いながらも、
「あっ、あっち……」
その
「分かった。お前は人の心配などせず、さっさと逃げるんだぞ!」
そう言うと、すぐさま
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