図書館の秘密の部屋
中学2年生の春、私、麻衣は不思議な体験をしました。ある日、友人たちと学校の都市伝説について話していたとき、一番興味を引かれたのが「図書館の秘密の部屋」の話でした。その部屋は、図書館の奥、一番古い本棚の裏に隠されていると言われていました。
放課後、私たちはその都市伝説の真相を確かめるため、図書館へと足を運びました。古びた本棚の裏を探ると、そこには小さな扉が隠されていました。扉を開けると、中には古い日記帳が一冊置かれていました。
日記帳には、50年前日付が書かれていた。おそらく当時の生徒であろう佐々木美緒という名前が記されていました。彼女は図書委員として、この図書館で過ごしていたようでした。しかし、日記の最後のページには「私の存在を忘れないで」という言葉が書かれていました。
私たちは、美緒がこの部屋で何かを感じ取っていたのではないかと推測しました。そして、その夜、私たちは学校に忍び込み、図書館で一夜を過ごすことにしました。
夜が更けると、図書館の中には美緒の声が響き渡り始めました。「私の存在を忘れないで...」。私たちは、美緒の魂がまだ図書館に留まっていることを確信しました。
その後、私たちはこの体験を誰にも話すことなく、心の中に秘密としてとどめておきました。美緒の存在を忘れないように、私たちは時々、図書館のその部屋を訪れることにしました。きっと寂しかったのかもしれません。
とある都市伝説 狐の御面@狐先生 @kitunenoomen1
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