第17話
さて。それじゃあ早速、ポイントを使ってステータスを上げてみるか。
上げるのはもちろん、魔法攻撃。
それを伸ばせば、カマイタチのような魔法に強い敵でも、もっと楽に倒せるようになるかもしれないからな。
俺はダンジョンポイントを200消費して、”強化水Ⅱ 魔法攻撃”を購入した。
これで魔法攻撃が15上がり、74になった。
新しい魔法も買っておこう。
買うのは”火魔法Ⅰ”と”障壁魔法Ⅰ”、そして”防具強化Ⅰ”の三つだ。
火魔法を買うのは、おそらくこの属性がカマイタチの弱点だから。
モンスターにはときどき、弱点となる属性を持つものがいる。
さっきカマイタチが使ったのは、たぶん”ウインドカッター”って魔法だ。
ウインドカッターは風属性の魔法であり、風属性を使うモンスターは火属性に弱いことが多い。
だから俺は火魔法を選んだ。
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>火魔法Ⅰ
以下の魔法が使用可能になる。
【ファイアボール】
【ファイアアロー】
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>ファイアボール
炎が凝縮された球体を放つ。
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>ファイアアロー
炎の矢を放つ。
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そして次に”障壁魔法Ⅰ”だが、これは防御面の不足を補うためだな。
さっきカマイタチの攻撃を受け止めた盾だが、あれに結構な深さの傷がついていた。
ステータスを見ても魔法防御は低いし、スキルの値段も安いので買って損はないだろう。
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>障壁魔法Ⅰ
以下の魔法が使用可能になる。
【プレインバリア】
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>プレインバリア
物理、魔法の両方を防ぐ平面のバリアを生み出すことができる
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”防具強化Ⅰ”も同じく防御面の強化のため。
こちらも安いので買っておくことにした。
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>防具強化Ⅰ
装備した防具の防御力、魔法防御を元々の値の20%分上昇させる。
1分ごとに魔力を3消費する。
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その結果、ステータスはこうなった。
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村上祐希 レベル:1
魔力 55/87
筋力 47
防御力 9【+43+39】
魔法攻撃 74
魔法防御 8【+15+13】
敏捷 71
武器攻撃力 60
ジョブ:ダンジョン生活者
スキル
ショップ
休息
身体強化Ⅰ
魔導の力Ⅰ
雷魔法Ⅰ
刀剣強化Ⅰ
火魔法Ⅰ
障壁魔法Ⅰ
防具強化Ⅰ
ダンジョンポイント:101P
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ポイントがかなり減ってしまったな。
ただまあ、それもカマイタチを狩ればすぐに増えるだろう。
俺はモンスターを探し森の中を歩く。
(……いた)
前方に、空中を浮遊しながらゆっくりと進むカマイタチの姿があった。
向こうもこちらに気づき、魔法を放ってくる。
俺はそれを躱すと、新しく手に入れた魔法で反撃した。
(ファイアボール)
拳大サイズの球体が、カマイタチに直撃した。それと同時に爆発。
黒焦げになったカマイタチが落下していく。
(もしかして、倒せたのか?)
地面に落ちたまま動かなかったカマイタチの体が、塵になって消えていく。
ダンジョンポイントを確認すると、ちゃんと80増えて181になっていた。
(マジか……これがまぐれじゃなかったら凄いことになるぞ)
そのあと二回カマイタチと戦ったが、正面から戦って普通に一撃で倒すことができた。
魔法攻撃を上げたおかげなのか、それとも弱点を突いた結果なのか。
いやその両方かもしれないが、いずれにせよ火魔法を使えば一撃で倒せるとわかったのは大きい。
(これでどんどんポイントが増やせるぞ)
結局、第6階層ではだいたい50体ぐらいのカマイタチを狩った。
得たダンジョンポイントや魔石はすぐに強化水に換えたので、見違えるようなステータスになっている。
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村上祐希 レベル:1
魔力 65/202
筋力 122
防御力 84【+43+39】
魔法攻撃 149
魔法防御 83【+15+13】
敏捷 146
武器攻撃力 60
ジョブ:ダンジョン生活者
スキル
ショップ
休息
身体強化Ⅰ
魔導の力Ⅰ
雷魔法Ⅰ
刀剣強化Ⅰ
火魔法Ⅰ
障壁魔法Ⅰ
防具強化Ⅰ
ダンジョンポイント:21P
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まあカマイタチはすべて、魔法一発で倒しているので、強くなった実感はまったくないんだけどな。
それでもこのステータスは凄い。
まさかたった数時間でこれほどステータスが伸びるとは思わなかった。
本当にカマイタチには感謝しかない。ありがとうカマイタチ。
(ただまあ、そのカマイタチがいなくなっちゃったんだよな)
おそらく”枯渇”したのだと思う。
”枯渇”とは、ある階層からモンスターがいなくなってしまうことをいう。
要するにまあ、狩りすぎて全滅させてしまったということだ。
もっとも、永遠にそれが元に戻らないとかそんなことはない。
モンスターは少しずつだが生まれるので、時間が経てば必ず元に戻る。
(ただ今日はもう、ここで狩りはできないだろうな)
一度枯渇してしまうと、元に戻るのに約二日かかるとされている。
もうしばらく待てばまたカマイタチは現れるだろうが、遭遇率は低い上に数は少ないという、効率の悪い狩りになってしまうだろう。
(現在の時刻は……四時前か。麗華が帰ってくるのは夜になるって言ってたし、まだ
次の階層へチャレンジしてみるか。
俺は転移魔法陣を使って、第7階層へ飛んだのだった。
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