第8話 消えたクリスタ――――――クリスタどこ行っただー!!(わざと誤字です)
王城の一室に特別なバリアを張って2人を寝かせる。重症であるアレクサンダーを治療するのに必要な、特殊な珠を取りにいく為、エドワードはアレクサンダーに応急処置をしてから部屋を出た。
そして、タイミング悪く、その後すぐにクリスタが目を覚ましてしまったのだ。
(あれ? えーと、あっ、さっき突然魔法の矢が降り注いできて……咄嗟にバリアを張ったけど完全には守れない感じだったよね。身体は痛くないから先生が治してくれたのかな?)
そんな事を思いながら起き上がる。
「うっ……うぅ……」
クリスタの近くで、うめき声が聞こえたのでそちらを見ると……。
(アレクお兄様?!)
少し離れたベッドの上に、アレクサンダーが、
(えっ?! どうして?! あの時アレクお兄様は離れた場所に……まさか私を庇って……)
クリスタはベッドから飛び降り、アレクサンダーの元へ駆け寄る。
(やだっどうしよう! どう見ても重症だけど先生が居ない! どうして居ないの?! やだ、アレクお兄様が死んじゃったらどうしよう!! そんなのはっ、そんなのは嫌ぁっっっ!!!)
クリスタは全身から、ぱぁぁぁっっ!! と異常な程の光を発し、アレクサンダーに回復魔法を使う。
錯乱状態になったクリスタは、自分の魔力を上回る量の回復魔法を使ってしまったのだ。
(これで……アレクお兄様は……大丈夫?)
薄れゆく意識の中で、規則正しい呼吸をするアレクサンダーを確認し、クリスタは意識を失った。
そこへ、突然
「……少しタイミングが遅かったね……」
クリスタとアレクサンダーの様子を見てからそう呟いて、気絶したクリスタを抱きかかえると、一瞬で消え去ってしまった。
§★§★§★§
数分後、特殊な珠を手にエドワードが部屋へ戻ると、アレクサンダーが傷一つ無い状態で起き上がっていた。
「えっ? 何故殿下の傷が治っているのですか?」
「あれ? 先生が治してくれたんじゃないんですか?」
エドワードは、隣のベッドで寝ているはずのクリスタの姿が消えていることに気付く。
「クリスタが居ません……」
「えっ? どういうことですか? まさか私の大怪我をクリスタが治してくれたんですか? しかしそこまでの力はなかったはずだし、どこへ……」
「クリスタの潜在能力を考えると、無理をすればあの大怪我を治すこともできるのですが……そんな事をすればクリスタの生命力が極端に減り、危険な状態になります」
「なっ!! どちらにせよ、クリスタが居なくなったのは非常事態です。探さなくては!」
「私の魔法で、この部屋は許可された者しか入れなかったはずなので、自分で出ていったと考えるのが普通なのですが、もし殿下を治したのがクリスタならば、今は歩くことも出来ないぐらい弱っているはずなのです」
「という事は……」
「先程の襲撃者が、どのようにしてか分かりませんが侵入してクリスタを連れ去った……と考えるべきですね」
「何とかっ、何とか出来ないのか?!」
慌てすぎて、敬語すら話せないアレクサンダー。エドワードも襲撃されてから、いつもの間延びした話し方では無くなっている。
「丁度この珠があるので、この部屋の魔法の痕跡を辿りましょう」
エドワードが持ってきた珠は特殊な物で、今のエドワードが使えない魔法も使うことが出来るのだ。
その結果、今では存在が消失されているはずの、
*―*―*―ちょっと独り言―*―*―*
あらすじに書いてるのはここまでですね!
次回、やっとクリスタの恋のお相手が出てくる?!
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