第3話久しぶりにウーシェンと
「ここは変わらないな…相変わらずのどかさがあるというか…落ち着くというか…」
アルタイル領…今はウーシェン領となっている。久しぶりに帰ってきた感じがするのはここで育ったからだろうな…。そんな風に感じながら町に足を踏み入れて直ぐ―
「「「エル様!?」」」
「「「エル陛下だっ!?」」」
「エル様!お帰りなさいませっ!」
町の人達が俺に気付いて集まり声を掛けたり歓迎してくれる…。
そんななか一際大きい声で…
「エル陛下!お待ちしておりました!」
そう言って近付いて来て膝を着くのはウーシェンだった…。ウーシェンにはこの町を任せているんだ。
「急にすまない…ウーシェン。来て早々悪いんだが屋敷へと向かう」
「話は伺っております…。屋敷の方もエル陛下がいつ戻られてもいいようにしておりますゆえ…」
「ありがとうウーシェン。それと…暫くは手を借りる事になると思う」
「お任せを…」
話も程々にまずは以前住んでいた屋敷へと向かった。
ウーシェンが手入れしてくれているので屋敷は綺麗だった…。母さんから聞いた通りにまずは書庫へと向かい…
「!? ここだよな…」
書庫にある本棚を真横へとスライドさせるとドアが姿を現した…。秘密の地下通路への入口というわけだ…。こんなところにこんな物があるとは夢にも思わなかったな…。こういうのは漫画とかだけかと思ってたよ(笑)
「へ、陛下…これは…」
「母さんも…一度しか入った事しかない部屋への入口らしいよ、ウーシェン…」
「そ、そうなんですね…一体何があるのですか?」
「母さんが言うには…何やら機械やら書物があり…俺なら分かるかもと言っていた…」
「…な、なるほど…」
「とにかく行ってみよう…話はそれからにしようか…」
「はっ」
何があるのかは分からないしな…。
ドアを開け、明かりで照らしながら地下へと続く階段を下りてゆく。すると…その先にはまたドアが…母さんから預かってきた鍵で解錠…部屋の中へと向かう―
「「これは…」」
ウーシェンと俺の声が重なる…
部屋の中に明かりを灯し…部屋の中を見渡す…。所狭しと何かの機械みたいなもの…それに書物等が目に入る…
「…何の機械なのでしょうか…見たこともないですね…」
「―だな…。まずは…書物に目を通してみよう」
俺はウーシェンにそう言うと、机に置かれた書物の一つに目を通す…
「!!」
そして…近くにあった別の書物にも目を通す…
「へ、陛下…これは…暗号か何かでしょうか?」
ウーシェンも書物に目を通したのだろう…。そしてそんな事を言ってきた…
それもその筈だ…。多分…いや、間違いなくウーシェンにはこれは読めないだろう…。ウーシェンだけではない…。この世界に居るものの殆どが読めないだろう…。
転生者以外は…。
なぜならそれは前世で言う所の日本語と英語で書かれているのだから…
❉❉❉
いつもお読み頂きありがとうございます!
私事ですが…現在入院やらなんやらしておりまして更新が大幅に遅れてすいません(汗)来週には退院して落ち着くと思いますのでどうか宜しくお願いします🙇
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