第2話 教師の始まり

教師になるためには教員免許というものがないと教師になれないらしい。だが俺は事務所が何かしたらしく必要ないらしい。なんで芸人やめたのに事務所の闇感じてんの俺。免許がいらないからあと必要なものは服だった。芸人をしていたころに使っていた物はあるけどしばらく使わないうちに埃まみれになっていたから新しいのを買うことにした。スーツ屋に行き、わざとらしい笑顔を浮かべる店員を無視して自分にあうスーツを探す。こうして服を選ぶのも久しぶりだ。だから自分の服のサイズを知らない。だからといって試着するのは面倒だ。俺は大きめのシャツを買った。大きめを買えばなんとかなる。俺の名言だ。家訓にしても良いだろう。次に本屋に行った。相手は小学生だ。何をしてくるか分からないから対策などを知っておくべきと思い、子供の接し方と書いてあるいわゆる子供の取扱説明書を買った。俺はその本を受験生のように暗記し、学校に向かった。学校の前にたくさんの記者がいた。後で知ったがなんと通り魔が学校に立てこもっていたらしい。そんなことも知らず俺は普通に学校に入っていった。学校の中では罵声が聞こえていたらしい。(そのとき俺はイヤホンをつけて曲を聴いていたため何もわからなかった。)俺は事前に案内されていた職員室に向かい、イヤホンを外した。やはり耳で聞くお笑いというのは普通とは違っていいなあと思っていると急に罵声が聞こえてきた。俺は罵声が聞こえる教室に向かった。そしてドアの前に立ち、あることを思った。きっと子供の喧嘩だろうと。しかし時間は午前6時。子供が来ているはずがないのにこう思ったのはたぶん寝ぼけていたのだろう。何も考えずに教室に入った。中には大量の人が倒れていた。よく見ると首から名札をかけていた。全員この学校の教師のようだ。教室を見渡すと窓側に一人の男が包丁を持っていた。その男は俺を見ると笑顔で言った。

『こんにちは。君もすぐにそれと同じにしてあげるから動かないでね。』

そう言ってこっちに向かってきた。

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い何あれ、怖すぎでしょ。サイコパスだ。と思った瞬間に腹の数センチ前に包丁があった。俺は咄嗟に避け、近くにあった黒板用のコンパスを手に取り、無心で相手に振り続けた。

『ちょっ、やめ、って、てば!』

俺は無我夢中で振り続けた。途中で何か言っていたのかもしれないがなにも聞こえなかった。しばらくしてやめてみると頭から水っぽいケチャップが出て、相手は倒れていた。俺は教師初日で人をあの世に送った世界最初の一人になれた!と喜んでいる時点で俺はおかしいのかは置いといて、この状態をどうするかを考えた。この教室にある死体は全部で5体。そのうちの一つはさっき俺がコンパスで殺した奴だ。これならなんとかごまかせるだろう。俺が来た時には既にこの状態でした。とでも言えばなんとかなる。とりあえず外にいる警察を呼んだ。警察官はすぐに俺を驚きの目で見てきたが犯人の顔を見ていたので、疑われることはなかった。その後学校は臨時休校となり、教師はケチャップだらけの教室を掃除することになった。こうして俺の学校生活が始まった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る