第3話 中学
確かにいってきた同級生は痩せていた。
私は身長も低く確かに今見るとぽっちゃりしていた。特に顔が。でも今考えれば許容範囲内のこと許容範囲内の太さだったと思う。
だが人の言葉を真正面に受けてしまう私はその言葉がずっと頭にへばりついた。
中学になり私はやりたい部活があった。
吹奏楽。楽しそうで音楽の好きな私にとっていいと思える場所だと思ってた。
思っていた。
入ってすぐ私は強制的に楽器を決められた。
君はこれね。と低い声の楽器を決められた。
だが声の質的に全く音が出ない。何度しても音が出ない。顧問は100これでと言い切り、教えてくれた先輩はもう見るからに私を厄介者のように出来損ないの世話を見るように見てきた。
これで完全に心が折れた私は吹奏楽を3ヶ月で止めた。
まだ負の連鎖は続く。私の時代、まだガラケー黄色いガラケーだった時。中学はケータイ禁止だった、だが家まで一人で帰るのが困難だった私はいつも個室に入りケータイをいじり今日は何時に迎えにきて。などと連絡をしていた。だがその行為が無駄な誤解を産む。
いつも○○は大便をしているヤツ、
という誤解を植え付けられ身長の高い子には中を覗かれたりした。今思えば本当に気持ち悪い。
そんな負の連鎖の中、小学生の時のあの言葉がフラッシュバックする。
○○ってデブだよね?太ってるよね?メタボってやつ?
心が身心ともにやられていた私はついになってしまった。
拒食症に。
朝は食べない。
昼も給食に手をつけない。
夜はご飯を少しだけ。
それくらいしか食べなかった。
周りから心配の声はあった。だがやめることはなかった。それが一年か二年くらいいやもっと続いていたかもしれないしまだ現在進行形かもしれないが続き48キロぐらいの体重がMAX30キロ切るくらいまで落ちた。その時の写真を見る度に思う。骸骨のようだと。
こんな私だが中学では一度しかなかったモテ期があった。
吹奏楽から変えた部活、それが科学部というほぼ何にもしない部活だったのだがその隣に美術部もいた。そこにいた子に手紙で告白された。恋人にしてくださいと。だが私は断った。またもう一人は何回も何回もめげずに告白してきて最高8回くらい告白してくれたが断り続けた。もしそれをどっちかオッケーしていたら何かが変わったかもしれないし今まで続く恋人なし人生にそこで一旦終止符がうてたかもしれない。だが私は断った。理由は一つ興味がなかったから。今でもそうだが本当に人を好きになったことがないし恋愛はめんどくさいと思っている。だから断っていた。だがその8回くらい告白してくれた子は今でも連絡をとる唯一の親友になってくれたからそれは嬉しいことだ。
拒食症や軽いいじめに悩ませられながらも中学を過ごせていた私。それはその告白された友達以外にももっと仲のいい友達がいたから。その子がいたからまだ中学は楽しいモノだと思えてた。思えてたのに………
卒業するホントに近い時期にたまたま聞いてしまった。
○○ってうざくね?○○マジで嫌いだわ?
言葉は流石に覚えてない、てか色々パニックで覚えてなかったのだろう。
ホントに親友だと思ったやつにそういわれ…一気に拒食症にも病みにも拍車がかかり今考えれば鬱だったのかもしれない。そんな状況になっていた。
中学は3年間だが長かった。だが高校はそれよりもっともっと長かった。
はじめの失敗は自分で高校で選ばず親や塾の先生に任せきりだったこと。それが失敗だった。
そしてもう一つの失敗は公立に受からず、私立の滑り止めのところに受かってしまったことだった。
ここが一番酷かったし長かった。
高校。ここで私の人へのコミュニケーション能力が低い理由が分かると思う。
ホントに色々あった。
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