第3話 裏取引
「D軍曹、君には泥を被ってもらいたい…」
「えっ?なんておっしゃりましたか?もう一度」
艦隊艦長の一人であるブルータスの不意の言葉に俺は、意味が分からず聞き返してしまった。
「先程の会議の作戦は帝国にとって非常に不味い結果を招きかねないと云うことだよ」
「どうゆう意味だ?…すいません艦長どの」
「構わんよ、ファング。内々の話しだ」
更に意味がわからない言葉に俺は素に戻っちまっていた。
ブルータスは、自分自身に戸惑っていた若い頃からの恩人だ。
「今回の作戦の立案者である提督に、重要な軍規違反の疑いがあるのだ。彼と彼の部下数人が敵への亡命を企んでいるらしい。最新鋭のあの旗艦を手土産に…」
「はぁ…」
そんなことを聞かされてもとの思いから生返事が出ちまった。
「今回の作戦で君が搭乗する巡洋艦も同じく最新鋭で新鋭旗艦の装甲も撃ち抜く主砲を備えている」
「…それは旗艦を落とせとゆうことか?」
「相変わらず察しが良いな。情報通り旗艦が敵と接触するようならば、破壊して欲しい」
「大勢の乗務員は無関係じゃねえのか?」
「死神と呼ばれる君がお優しいことだな、それについては心配はいらない、百名近い乗務員は全てロイド型コンピュータに過ぎなく自我さえ与えられていないからな」
「泥を被ってくれれば、君の望みの全てを叶えると約束する」
これが事件のあらましだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます