⑥
夢を見た。
僕は、暗闇の中を、まるで海の藻屑のように漂ってた。
夢だというのに、痛覚だけはハッキリとしていて、鼻先が鈍く痛む。
「…………」
ああくそ、あの餓鬼、思いっきり人のこと殴りやがって…。
そう思い、歯を食いしばった瞬間、僕の目の前に人影が浮かんだ。
まるでライトに照らされたみたいに、人影はハッキリと輪郭を結ぶ。
それは、僕の祖母だった。
『何やっているんだい』
祖母は僕を睨みつけると、しわしわの口で、僕を𠮟責した。
『だから言ったんだ。関わるなって。とんだ馬鹿孫だよ』
そうだよな…。
僕は苦笑すると、また、気を失った。
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