第十二話 真・タウルス

「これから最高幹部緊急ミーティングを開始する。」


 皆が緊張した顔でいる。それほどまでにブラックバイソンはすごいのだから。


 ハイパーノヴァが台頭する前、黒星雲ブラックネビュラという犯罪組織が一瞬裏社会を制覇していた。ところが、リーダーだったブラックバイソンが実は闇に適正のある星読みを炙り出す為に作り出した組織だったため、ブラックネビュラに淘汰された闇組織も、ブラックネビュラ自身さえも壊滅し、星読みがアホみたいに逮捕された。


 ブラックネビュラに所属していた奴らもそれがわかっていたからか、ブラックバイソンを倒して下克上しようとした。それでも、ブラックバイソンが未だに生きているのだから奴の戦闘能力は察せるだろう。


 そんなブラックバイソンが敵に回ったのだ。


「アリエス、ブラックバイソン以外の四人にはどのような損害を加えた?」


 オフィユカスさんが俺に話を振ってきた。


「レッドには、肝臓と胃の機能不全と公共の場で吐き漏らしたというトラウマを。ブルーには、子宮と膀胱の破壊と公共の場で漏らしたというトラウマを。イエローには頭蓋骨骨折と、鼻の軟骨をへし折って自慢の顔を潰しました。」


 割りと皆引いている。


「目の前で3pしてたんですから。復讐ですよ、復讐。」


 皆もっと引いている。

 

「まぁ、ピンクの能力が回復系ですから表面上は復活しますよ、きっと。」


「そんな能力なら、どうしてピンクには攻撃しなかったのかしら?」


 サジタリウスから最もな指摘が入る。


「それは、ピンクの主な戦法がカウンターだったからです。」


 そう言えば、もと仲間達の能力と戦法について情報共有してなかったな。


「レッドは爪を用いた特効を主な戦法として、遠吠えローで衝撃波を飛ばします。ブルーは鱗を用いて攻撃も防御もこなせます。遠くからチクチクするかんじですね。イエローは鋏で攻撃して甲羅で仲間から守る、どちらかというとタンク系の動きをします。そして、ピンクは回復系の能力で後衛タイプです。ただ、襲われてもカウンター戦法で割りと戦えます。」


「情報共有ありがとう。」


 オフィユカスさんが礼をいってくれた。


「ブラックバイソンは、牡牛座タウルスを司る。脳筋で、私の毒が効かなかった。」


 かつて闘ったことがあるらしい、華憐が言った。


「こっちに所属してるのは基本搦め手ばかりだから、アリエス。ブラックバイソン相手はよろしく」


 え?


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 会議の結果、一番相性のいい俺がブラックバイソンの相手をすることになった。


 対策を考えなきゃとか考えていたら、


「康一君!」


 華憐が声をかけてきた。


「デート行こう!」


 突然の提案に俺は、困惑した。


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