第三話 アリエス
「君、真名を知らずに力を使っていたのか!?」
「俺の真名はタウルスです。」
「違う!」
オフィユカスさんがテーブルをめっちゃ台パンしてる。
「君、ミノタウロスを知らないのか?」
「あぁ」
なんか迷宮にいる神に封印された牛だっけ
「付いてるじゃん。タウルスが。」
あれ?
「アリエス。それが本来の真名なはずなんだけどな。どこで、そう教わったんだい?」
…誠だ。佐藤誠。俺の幼馴染みにして、俺の彼女にも手を出した男だ。あいつが俺にそう教えた。
「真名を知らずにサジに善戦する辺り、実力は相当なものなんだろうね。少し手解きをしてあげよう。」
なんかすごい悪そうな顔だな、と的はずれなことを思った。
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「君は、十二星座を知っているかな?」
「ええっと、ギリシャ神話から星を線で引いた作った絵に話を当てはめた奴?」
「まぁ、そうだね。全部言えるかな?」
「いえ、失伝してしまっているので四つしかわかりません。」
星座の考えはキリスト教が台頭したときに異教徒の考えだとして失われてしまい、今では四つしかわからない状態だ。
「なるほど。じゃあ、何があるか言える?」
「ええと、
「君のアリエスは何グループに属しているの?」
「ええっと、特には。」
そう、どこでもアストラルの緑が微妙だと言われていた理由は一人だけ十二星座に所属していないからである。
だから、仲間より格下扱いを受けていた。ブルーもそれが嫌だったのかな。
と、少し黄昏ていると
「属しているよ。」
オフィユカスさんが断言した。
「君は、十二星座の内の一つだよ。」
「え」
俺が唖然としていると
「
「えっと、サジタリウスさんとアクアリウスさんも?」
「あぁ、そうだ。あと、真名も全部ずれているよ。」
「………」
失伝してしまったものを無理やり復元したから実際と違うものになってしまったのかもしれない。可能性は十分にある。
「なぜ、あなたが知っているんですか?」
それだ。俺が一番知りたかったこと。失伝したものをなぜこの人が知っているのか。それを聞かないとお話にならない。適当なことを言われても慰めにはならない。
「それは、私の能力だよ。中身は内緒だけどね。」
そう言って人差し指。俺の唇に押し付けてきた。あざとい。
「そろそろ来るかな?」
何がだ?
「久しぶりねボス!」
なんか元気な奴が会議室にやってきた。
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