第15話 仕返し

私はギシギシという音ともに足を揺さぶれる感覚で目覚めた。

目も見えず、息苦しい、そして暑い。

自分が今、どういう状況か理解するのに、少し時間がかかったが思い出せた。


透にエナメル衣装に鍵をかけられて脱げなくされたんだった。

今、脱がされているという事は、3時間経ったという事だろう。


ブーツは脱がされ、次はワンピースを脱がしにかかる透。

私がまだ寝ていると思っている透は優しく介護するようにワンピースを脱がせてくれる。


“うーん、どうしようか?“

私は透に体を預けながら寝たフリを続け考えた。

このまま透に好き勝手させるだけでなく、私からも逆襲してやろかと。


そして、ワンピースを脱がせるのにバンザイの体勢になった私は透にそのまま覆い被さる。

突然の事で対応出来ない透は、床に仰向けになった。

私はすかさず、透のズボンを探り当てると、その中へ手を突っ込んだ。

そして、私の中へ入っていた時よりも今は小さくなった透のブツを握り扱き始めた。

透は仰向けになり抵抗する事なく私に全てを委ねる。

それならばとズボンを脱がせ激しく透のブツを扱く。

「あっ、それ、いい!」

透は私の腕を掴んできた。

その掴んだ手に力が入っている事から透が気持ちよくなっている事が伝わってきた。

透が気持ちよくなり、硬く大きくなったところで私は扱くのをやめた。

透は私の腕を掴み、自分のブツへと誘導しようとするが、それを拒む。


私は透に跨り、大きくなったブツを再び私の中へと挿入した。

私もまた濡れている。

透と一緒にいるだけでおかしくなりそう。


透に跨り、私は激しく揺れるし、揺らされる。

透も私も程なくして絶頂を迎えた。

私は透に跨ったまま、大きく体を退け反らせて逝った後、透に抱きついた。

今のHで、私は一切愛菜ちゃんを演じなかったし、声も我慢しなかった。

“透は私に気づいただろうか?“

そんな事を少し考えながら、透に覆い被さり首に腕を回して抱きつく。


「はぁ、はぁ、はぁ!」

どちらともなく呼吸が乱れたまま、時間が過ぎる。

透は私を抱きしめて、背中やお尻を触ってきたがそれが気持ち良かった。


落ち着いて、しばらくした時、透が言葉を発した。

「ところで、君は愛菜ちゃん?」

私は何も答えない。

「顔見せて欲しいなぁ」

透は甘えた声で言ってきた。


「ベッドへ連れて行って、お姫様抱っこで」

私は声を出して透に言ってみた。

これで気づかれたかと思ったが、透は気づいていないようで、私を抱き上げるとお姫様抱っこをして、ベッドへと運んでくれた。


「ご要望どおり、ベッドに運んだよ、だから顔見せてよ!」

透は子供のように甘えた口調で言ってきた。

私は面白くなり、もう少し透にいろいろさせてみようと考えた。


「あのさー、私が着ているような、あなた用のラバースーツ持ってないの?」

私は下手に出た透に対して語気を強めて言ってみた。


透は少しの沈黙の後、口を開いた。

「あるよ!全く同じものが」

「じゃあ、着替えて欲しいなぁ、私だけ見えないのは不公平だもん」


私の言葉に透は動き出した。

何かビニール袋に入った物がベッドに置かれた。

そして、体にローションを塗り、着替え始めた。

見えないけど、音でなんとなく分かる。

しばらくは、ラバーの音と透のかけ声的なものが聞こえていたが、着替え終わったのかベッドに上がってきた。


透は私同様に目が見えていないようで、私の足に触れ手探りで体まで辿り着いた。

足を触られる感覚は素手で触られるのとは違い、私をゾクゾクさせる。

体と体を擦り合わせると表現し難い快楽が全身を駆け巡った。

“何これ?人肌同士とはまた違い、過敏に触覚を刺激され、気持ち良すぎる“

もう、これだけで自分のアソコが濡れていて大変な事になっている。


おそらくは透も同じなのだろう。

さっきから必要以上に自分のブツを私の体に擦り付けてきている。


快楽から自然と互いを求めて、キスをしながら顔を擦り付け合う。

全身が性感帯となり、どこを触ってもどこを擦っても気持ちいい。

となれば、もうやる事は一つ。

透は手探りで私のアソコを探り当てると、硬く大きくそそり立ったモノを勢いよく差し込んできた。

全身がいろんな液でヌルヌルになっているので、なんの抵抗もなく透を受け入れた。

そのあと、私たちは激しく交わった。

その際、勢い余って何度か抜けてしまう程、それほど激しく交わった。

そして私は逝く寸前に「透、きてぇぇぇ!私の中に!」と叫んでしまった。


そのあと、透も逝ってしまったらしく、荒い呼吸音だけがベッドの上で赤と黒のマネキンのような物体から続いている。

ただ、私が透の名前を叫んだ事で何か今までと違う空気に変わってしまったように感じる。

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