第14話 ドラゴン撃退と王女婚姻パーティー

ドラゴン撃退と王女婚姻パーティー当日~夜~


皇帝オリヴァーの執務室


連続2日ドラゴンの襲撃、民への説明、外国への説明、襲撃から数日は止まることなく働き続けた皇帝とユウジ。今はようやく落ち着いて婚姻パーティー前に一服ができました。今オリヴァーはユウジと共にソファーに座り、近衛騎士の報告を聞いてる。


「アイビーは最近問題ないか?」

「は!専属メイドのマリアンヌ嬢からの報告では、最近刺繍と裁縫に興味があります。ここ数日はずっと刺繍しています。」

「まさかこのが刺繍するのは、笑わせますわ。」

殿!」


アイビーはまさか自分自身が深窓の令嬢のようなことをするとは想像もつかず、思わず“素”が出てしまいました。


「おっと、申し訳ございません、陛下。あの異界の人、記憶喪失だからって、まさかホントに自分の事をこの国の王女と思ってないわよね、バカじゃないの。」


ちなみに地下室の件を知ってるのは皇帝、ユウジ、宰相、魔道士団長と皇帝直属の近衛騎士たちの6名だけ。……その時タンク扱いの魔道士?…察しろ。


アイビーは気を取り直して、ユウジに戻った。彼女は引き続き近衛騎士に質問をする。


「コホン、姫様は魔法を使う気配はないよな。」

「はい、姫様は未だにずっと魔力を放出していますが。マリアンヌ嬢たちはあれから姫様の前で魔法に関した話、魔法にも使ったこともないです。他のメイドにも確認しました、姫様はほぼ毎日刺繍とお茶のみでございます。魔法についてまるで興味がないっと。」


皇帝はお茶を一口飲んでからこう話す。


「そうか、どうやらあの異界の人ホントに魔力暴走のせいで、記憶喪失しましたわね。ホントに己の事をを王女と思っただろ。」


ユウジは呆れたようにこう返事した。


「僕も彼はホントに魔力暴走によって記憶を無くしたと思う。そうでないと起きたら絶対あの日の事やここは何処かを聞いて、他の人に助けを求めるでしょう。意外なのは何故彼はこの世界の言葉が言えることですね。」


皇帝もおかしいと思った。


「アイツが召喚する時話した言葉は確かに聴いたことがないが、でもユウジ殿も“ユウジ”のこの言葉を知ってると同じではないか。」

「そうですね、僕はこの体になったとき、頭の中に“カンナギユウジ”この言葉しか出で来ない、恐らくこれはその異界の人の名前でしょう、名前を三文字でユウジになるのはカオル神と似てるだからそう取っただけ。」


アイビーは考えもしなかった。確かに普通の人ではこんな状況は混乱し他の人に助けを求めるでしょう、最後は言葉が通じないまま諦めるしかないと思う。ですが雄二は“オタク”である、流行りの異世界ラノベも結構見ました、オタクの知識でこんなシチュエーションでも冷静に対応することができる。それと一番のミスはアイビーたちは雄二を22〜24歳と思い込んでいた、実際は38歳で、伊達にワンオペで分社を任されるな人であり、その社会経験と人生経験でこんなことが遭っても冷静に対応できる。切れ者のこの二人も流石にこれを予想はできるはずがない。


「ですが、アイビー、手柄も手に入れ、今晩で姻を結ぶ、余はもうすぐに孫を見られるのは嬉しいが。あの異界の人は大人しく営みと思わんな。」

「僕はすでに手配しています。媚薬入りの睡眠薬をメイド長からマリアンヌに渡すように命令した。今日の姫様の夕食に入れて、寝たままやるつもり。彼女が寢っていると、僕の事を見えないし、あの時のように再び魔力暴走の心配もないでしょう。孕むまで毎日やるつもりよ。」

「さすがアイビー、確かにこの方法が一番安全だ。でも毎日ではあの体の負担にならないか?」

「王女がこのまま魔力を放出すると、命もそう長くない。現魔道士団長の話ではせいぜいあと4〜5年、その後段々体が弱くなる、子は成せないから利用価値もないでしょう。だから先日のご褒美を彼女を頂き、王女と婚姻を結び、すぐに孕まないと困る。この体、そして王族の血筋と異界の血筋を持つ我が子…ご安心してください、4〜5年では、子供4〜5人もできる。帝国の将来は安泰だ。」

「我ら王族の血と異界の人の血を混ざった孫…これは楽しみだな、わははははぁ。」


ゴンゴン


「陛下、間もなくパーティーの始まりの時間でございます。」


扉越しに連絡が来ました。


「では、行きますか、ユウジ殿。」

「はい、行きましょう、お父様。」

「お父様が、久しぶり聞いたそ。」


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ドラゴン撃退と王女婚姻パーティーは王城の宴会場で開催され、ドラゴンの撃退と自国の王女の婚姻の2つの大事で、元々は他国の貴賓も招き色々準備しないとだめですが。皇帝は一刻でも早く婚姻を結びたいため、表では魔力暴走を克服した王女を一秒でも幸せにしたい、だからすぐに婚姻を結び娘を幸せにしたいと、この娘大好きな皇帝だから通じる言い訳をした。おまけにその相手は救国の英雄、だからこの婚姻反対の貴族はいなかった。


王女の婚姻なのに、王女がいない事も王宮から事前に説明済み。


対外では姫様は魔力暴走によってが無くなり。体も以前より弱く、魔力も極めて不安定のため、出席出来なかった。そのため、貴族たちには誰にも王女の不出席について疑問が出てない。実際魔力暴走を克服した人は記録上誰もいなかったから、そのため誰にも疑問は出てこなかった。


そして帝国は最近のドラゴン襲撃を感動的な話として作り上げた。


すでに本になり、劇にすると決定した。平民の口で拡散、実際伝説上のドラゴンから誰も怪我することなく2回も守られたな国民たちでは、ユウジは本物の英雄様と思われ、この英雄と姫のストーリーを当然のように国民の心のなかでは“本物”になりました。


今宴会場内、文官はこの作り話を今回ドラゴンの襲撃の真相として貴族たちに語った:


※※※※※※※※


ある日、麗しき帝国の黄金姫は公務中で魔力暴走、意識不明になりました。皇帝の旧友の息子であり、英雄の血筋を継ぐ隠された一族の戦士英雄ユウジは、己の魔力で姫様を魔力暴走から救い、くちづけで姫様の魂を呼び戻し、姫を意識不明から救われたことを成功しました。


その後姫様は英雄様と相思相愛になり。ですが、まさが王族の血を持つ姫と英雄の血を持つ英雄様の魔力が、魔力を食う伝説上のドラゴンを誘い出しました。姫様がドラゴンに食われそうな時、英雄様は己の命を喰らう魔剣を手に取って、愛するものを守るためにドラゴンと戦った!


ドラゴンは大怪我を負い、王城から飛び去った。帝国は再び平和を取り戻し、英雄様は姫様を人生の伴侶としてお迎えになった、めでたしめでたし。


(皇帝直属近衛騎士B 作)


※※※※※※※※


語り手が読み終わったあと、皇帝オリヴァーと英雄のユウジは王族専用の道から宴会場に入った。


「今日は我がジキタリス帝国のドラゴン撃退と我が最愛の娘の婚姻パーティーだ!皆様、楽しんでこい!ですが残念ですが、アイビー王女は魔力暴走のせいで体調が悪く出席できない。そんなアイビー王女はその死の運命を勝ち取り、今は最愛の人にも出会えた!こちらは今日から我が愛しい娘の夫になる我が息子になり、そして邪悪なドラゴンから我が帝国を守った救国の英雄ユウジ殿だ。」


ユウジは拍手と歓声の中で一歩前に、そして貴族たちにこう語る。


「私は伝承では英雄の血筋を引き継ぐ一族“カンナギ”の戦士、ユウジでございます。ですが数年前の天災で我が一族は滅び、恐らく私は唯一生き残りでしょう、族長である我が父はジキタリス帝国皇帝とは旧友のため、父は亡くなる時皇帝陛下の腕になれと言い渡された、だから私は帝国に来てしました。そして魔力暴走で苦しめる美しい姫君と、ドラゴンに襲われた人々を助けないといけないと思って、おのれの力で可能な限りみんなを助けに行きました。それは私の戦士としての誇りです。これからも帝国のために忠誠を誓う!」


現場から大勢の拍手と歓声の中でパーティーは始まりました。


あとは各貴族から皇帝への挨拶と祝い、英雄様のユウジがみんなの前で王女との婚姻の誓だけ、最後は皇帝から婚約契約書に署名すればこの婚姻は成立すると言う流れ。皇帝は規格外の異界の人を味方に、ユウジはそのやっと手に入れた強い力を持つ体と王の血と異界の血の孫をつくる事ができる。


貴族たちが順番で皇帝に挨拶とお祝いの言葉を送る時。


ある護衛は慌てて皇帝の直属近衛騎士に伝言した。近衛騎士は聞いた後、すぐに何人かに指示し、その後皇帝に小声でそう伝えた。


「なに?!アイビーが何者に攫われた?!」


これより今日のドラゴン撃退と王女婚姻パーティーは終了致しました。

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