43.億万分の

 ふふふーん、ふふふふーーん。ふんふん。


「どうした、太郎。いやに機嫌が良いようだが」

「そ、そんな事ないぜ?」


 いや、まぁそんな事あるけどな!!

 フー子のやつ、いつ告白してくんのかなー。


『太郎、本当は私、太郎の事が好きだったの! 付き合って!』

『いいぜフー子。俺の女になりな。キラーン』


 うっひょー、このセリフで決定だな!!


「なぁ太郎」

「なんだよヨシトシ」

「もし……仮定の話ではあるが、万が一……いや、億が一、婦女子がお前に告白してきたらどうする?」


 億が一って言い直しやがったーー!!

 流石に言い過ぎじゃね!?

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