10日目午後(雑貨屋)
神格値が潤沢となった今、やるべきは一つ。そう、異世界の発展だ。なんせこの世界はまだ岩山と森と畑と教会しかない。これでは世界どころか、村というのも畏れ多い。というか、生活にも困っているのが現実だ。
ただ、このまま魔結晶鉱石を生産施設に隣接して設置すると、異界の外に出るのに邪魔になってしまう。そういったこともあり、【森】を教会の西側に移動してその場所に魔結晶鉱山を設置することになった。
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森 LV1
生産状況 生産中(残り4日)
実施する作業を選択してください。
→施設レベルアップ
レイアウト変更
施設移動
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(移動先を選択して、YESと)
護がコンソールをそうして、移動先を選択する。すると【森】は光に包まれる、次の瞬間には教会の横に何事もなかったように移動する。
(((こうやって見ると、神様なんですよね)))
それを見たソル以外の感想がこれである。まあ、指先一つで天変地異が起こせる存在が普段は台所に立って料理しているのだから、よくわからなくなるのも仕方がないのかもしれない。
そんなくだらないことを考えている間に再度区画が光に包まれると【魔結晶鉱山】がその姿を現す。その見た目は【鉱山】と大きな違いはない。ただ、よく見るとところどころの水色の結晶が突き出している。おそらくあれが大きくなると魔結晶になるのだろう。
「こっちも鉱山みたいに手を入れたいけど、それは後で。ほら、みんな行くよ。」
次に訪れたのは教会の出入り口付近。
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この場所に売買施設設置(魔石換金所)を設置しますか?
→Yes / No
消費する魔石を挿入してください。
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当然、諸費するのはゴブリンの魔石10個。
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以下のアイテムを消費します
魔石(ゴブリン)Lv1 × 10
消費したアイテムは復元ができません。
実行しますか?
Yes / No
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光と共に現れたのは平屋であった。正面に飾られた看板には無骨な文字で「魔石換金所」と書かれ、その横には天秤がデザインされている。
中に入るとまず目に入るのは、コの字型のカウンター。そのカウンターの上には謎の天秤があり、それ以外の家具は存在していない。
「これは?」
「それは換金に使用するものです。片方に換金したい魔石を置くと、その量に合わせて反対側にゴールドが現れるはずです。」
その話を聞いて試しに、ゴブリンの魔石を1つ置いてみれば、逆側の皿に金色に輝くコインが1枚。それを手に取ると、反対側に乗っていた魔石が消える。
「消えちゃった!」
コインを見てみれば表面に「100」と記載されている。ちなみに、ゴールドは桁が上がるごとにサイズが一回り大きくなり、そのサイズに際限はない。さらに言えば、ストレージに格納すると、電子通貨のように扱え、ストレージを圧迫することもない神仕様。
「とりあえず、ゴブリンは全部換金しておこうか。」
「ソル!ソルがやる!!」
勢いよく手を上げて主張するソル。その横ではルナも期待の眼差しを向けている。ただ、カウンターが大人向けに作られているため、子供では手が届かない。なのでアイルとフィリアが抱えることに。
(今後のことを考えると、ここに椅子が必要かな)
なお、まだまだやることがあるので今日は一人10個まで。残りは護がまとめて換金して受け渡しすることに。最終的に以下の魔石を換金することになった。
魔石(ゴブリン)Lv1×171
魔石(ルプボア)Lv3×10
合計:20100G
なお、通常のゴブリンの魔石についてはネオンのおやつ用に20個残してい全て換金。プルボアについては全て換金。残りは、今後使用する可能性があるので護が預かることになった。
そうして、懐が潤ったところで、今後は【売買施設設置(生活用品売店所)】の作成をことに。とはいえ、作成工程はほぼ変わらないのでカット。外装についてもほぼ変わらないが、看板の文字が「生活用品売店所」に代わり、その横には買い物籠がデザインされていていた。なお、さすがに見た目が似すぎていると思われるが、これはあくまでデフォルト設定。屋根の色や壁の色などは(いろいろ消費して)自由に変更することが可能。当然手動での改装することもできる。
そして内装についても大体は同じ。ただ、天秤があった場所には、別のものが配置さていた。
「いや、なんでタブレットなんだよ。世界観どこ行った。」
「タブレット?確かに、少し変わった形をしていますが」
護の言うように、そこにあったのは現在社会では見慣れたタブレット。ちなみに多くの場合は紙や石板の見た目をとっていることが多い。要は、神の認識により形を変えているのだ。
そんな、見た目タブレットに触れると、画面が起動し画面…ではなく、空中に半透明な画面が表示される。
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購入する商品を選択してください。
検索_________________
食品
塩(100g) 1000G
砂糖(100g) 2000G
胡椒(50g) 2000G
食用油(1L) 2000G
醤油(1L) 2000G
味噌(500G) 2000G
バター(200g) 2000G
牛乳(1L) 2000G
米(5kg)4000G
小麦粉(5kg)4000G
…
日用品
紙(10枚) 1000G
ペン(1本) 50G
衣服(子供用) 3000G
衣服(大人用) 5000G
…
冒険
松明(10本) 200G
縄 100G
応急キット 300G
チョーク(2本) 100G
火打石 100G
初級HPポーション 500G
初級MPポーション 1000G
冒険セット 1000G
(松明、縄、応急キット、チョーク、火打石、初級HPポーション)
…
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「「高い!」です!」
アイルと護は画面に映されたリストに目的のものがあって喜び、その値段が高くてしかめるを繰り返す。そうして最後に漏れたのがこの言葉であった。まあ、これまで半日でのゴブリン最大討伐数が50匹程度。作業時間を大体4時間として、時給は1250Gとなるので、大体金銭感覚は日本の円と同じ程度と説明すれば物価の高さがわかるだろうか。
「はー…とりあえず、小麦か米は買って、あとはみんなの服を買いそろえて…」
そうして、日用品を買ってこれまでのストックは見事全てなくなるのだった。
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購入品
米(5kg)4000G × 1
衣服(子供用) 3000G × 3
衣服(大人用) 5000G × 1
バスタオル 500G × 4
合計 20000G
残金 100G
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