21:U
ゲートが開いた?
他の人たちとは色が違うようだけど……。
呆気にとられ、青に光るランプを見つめていると、異変を察知したのか武装したカプセラーが現れた。
「……止まれ! なぜここにゼロ世代が紛れ込んでいる」
“ゼロ世代”? 僕は理解が追い付かないまま、弁明すべく口走ってしまった。
「イス……、イスに会いに来たんだ。彼女はここにいるんだろう?」
続々と集まる武装したカプセラーたち。そのなかでひと際体躯の良い男が僕の前に歩み出る。イスもそうだったけど、この男にも1000%勝てそうにない……! そう観念したとき、男は僕の右手を掴んだ。
「答えろ。なぜ、ゼロ世代のお前がここにいる?」
「何のことか分からないよ。僕はその、ゼロ世代とかじゃない。
イスを捜してここに来たんだ。イスは……そう、コードネーム、Dとかって言ってた! D、わかるだろ!?」
「D……!?」
取り囲んでいたカプセラーたちが一気にざわめく。
屈強そうな男は僕から手を離し、他のメンバーに目で合図を送る。
その直後、首筋に冷たいものが触れたと感じた。
バチンと音がした後の記憶はない。
――。
目を覚ますとベッドの上で寝ていた。上体を起こそうとしたが手足が動かない。
どうやら……拘束衣に身を包まれているようだった。
かろうじて動く首を傾け、部屋を見渡すとそこにはイスが立っていた。
つづく
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