【第二】※筆者註
※関心のない方は読み飛ばして【第三】へ——
●「隠士長流」
江戸前期の古典学者・
ちなみに本文中の「隠禽知時」の元ネタとなる『近世畸人伝』の文章は、学者・契沖や歌人・橘曙覧、鴨長明や西行法師など世を遁れて生きた人びとを追った、富岡多恵子の評伝『隠者はめぐる』からの孫引き。
●漏刻博士関知時/兼門勘太郎
底本にあるニワトリの名は、「鶏漏刻博士朝臣宮知時」で、宮仕えであるところから姓は「宮」となっている。本作では隠居して逢坂関付近に暮らす設定としたことから「関」の姓に改めた。
また、底本に登場するミヤマガラスの名は「山烏太郎」である。父親の「山烏のなにがし」が「精進魚類の合戦」で討死したり、都住まいなどの設定は本作でも踏襲したが、その父の名を童歌「烏かねもん勘三郎」から取ったことから、「勘三郎」の息子なら「勘太郎」か「勘九郎」だろうと云うことで、もとの「山烏太郎」の名も尊重して「兼門勘太郎」とした。カラスなら「勘
ちなみに勘太郎の父が「朧昆布敦盛」に討たれ、鍋の具となったと云う最期は底本にはない。
◆参考文献
富岡多恵子『隠者はめぐる』岩波書店 2009年
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