【第一】※筆者註
※関心のない方は読み飛ばして【第二】へ——
●登場
本作中の登場
また、一部の登場禽物は完全に筆者の創作である。本段で紹介した主要禽物のなかでは「冬若丸」がそれに当たる。名づけは雪透姫との相性も良いかと、
登場禽物の設定もおなじく底本によるが、そもそもそれらはトリを擬人化したキャラクターなので本来の生態とはそぐわない箇所が多々ある。剣や弓矢をあやつる、馬に乗ると云ったことはもちろんだが、シラサギの息子たちの年齢が19歳や18歳(※数え年であろう)とされているのも、寿命20歳前後とされるサギ本来の生態からは外れている。ただ、これらについては設定を糺さぬほうが物語として自然なため、そのままとすることとした。
また、本作での年齢は読者がイメージしやすいよう満年齢とする。
●再々従妹/大々叔父
もちろん、いずれもおふざけ造語である。じっさいこんなコトバがあるか、筆者は知らない。また、系譜上、互いがどのような位置関係にあるかは考えていない。付け加えると、「大々叔父」の読みは「おおおおおじ」とするのが正しいが、本文では「おおおおおおじ」と「お」をひとつ多くルビを振った。気づいたあなたには、細かなところまで読み込んでいただいたことに感謝乾杯!
●中鴨の森
底本の註釈には、「上賀茂と下鴨の中間の地。流木の森(半木神社)があった。」とある。この地には現在、京都府立植物園があり、「
ただし、底本と出版元がおなじ広辞苑の「鴉鷺合戦物語」の項には、カラスと対立するサギについて、「
●ウィリアム・テル/ウィリアム・バロウズ
ウィリアム・テルはスイス建国にまつわる伝説的英雄。実在したかは不明。弓の名手(正確にはクロスボウ)で、悪代官に命じられ、吾が子の頭に乗せられたリンゴを射落とした逸話で知られる。
ウィリアム・バロウズは『裸のランチ』や『ジャンキー』で知られるアメリカの作家。夫婦で酔っ払い、ピストルで「ウィリアム・テルごっこ」をしてメキシコに逃亡するハメになった。南無——
●大鳥/新白象/ホワイトファルコン
「大鳥」「新白象」は、底本に「朝家の宝物」として紹介されている琵琶の名器。「ホワイト・ファルコン」はアメリカGrestch社製のフルアコ・タイプのエレキギターで、「世界で最も美しいギター」と称されている。
ちなみに、Gretschを弾かせたら日本一のギタリストは、ヒートウェイヴのギター・ボーカル山口洋だと、ザ・グルーヴァーズの藤井一彦がTVで話していた。
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