第8話 新聞紙活用

 やってしまった。

 氷点下の雪の日に。


 寒いけど年末だし風呂釜掃除をしようと、ボイラーの説明書に沿ってスイッチを押していた。

 う~ん、何だか水の音がするような。

 半開きにしていた浴室ドアを見遣ると…目が点になった。

 洗面所の床に水が溜まっている。

 あっそうか。

 風呂の残り湯を使う給水ホースの先端、洗濯機に接続する方から水が流れ出たんだわ。

 過去形だと思って、洗面所の床に出てしまっていたホースの先端を浴室に戻した。

 だけど、拭っても拭っても水が無くならずに増えているような。

 それもそのはず。

 ふと見ると、ホースの先はぎりぎり浴室の床にあるけどね。

 その先からは、まあまあの勢いで水が流れ出ていた。我が家の風呂場と洗面所の床はフラットで、段差がない。老体には良いのだけど。

 浴槽内に給水側をつけたまま洗濯機側の接続部を床に置いておいたから自然圧で流れ出たのかしら。


 いつもなら直ぐに水切りをして片付ける。

 でも、今日は風呂釜洗浄時浴槽内の洗浄液へ、洗面器などと一緒につけようと思い放置していた。

 朝から失敗した。

 夢見が悪かったからかな。

 洗面所はほぼ床上浸水状態。

 マットもスリッパもぐっしょり濡れている。

 「うん、床掃除ができてよかったのよ。洗面台前のマットもどうせ洗わないとね」と、何度も自分に言い聞かせた。

 本当のところ今日は、マット類は洗いたくなかったんだけどね。仕方がない…

 洗面台と床の僅かな隙間にも水が入っている。

 どうしようか。

 そのままにしとくかな。

 いやいや、カビが生えるかも。かも、でなくて多分生える。

 「あっそうだ。新聞紙があるじゃん」

 新聞紙を折り硬めの板状にして隙間に差し込んで抜くと、水分と共に長年の埃が取れた。

 幾度か繰り返した後に、最後に差し入れて放置して乾燥を促してみた。

 きっと大丈夫。



 

 新聞といえば、先月から購読料が上がっちゃいました。

 まあ、このご時世ですから仕方がないかなと思いつつもちょっと迷いました。止めてもいいのかもと。

 だって、ニュースはネットの方が早いし。

 でもね、新聞にも良い所があるんです。

 地方紙ならではの記事もあるし、あまり自分からは検索しない内容も載っていたりするのだけど、ページをめくった際に読んでみると案外面白かったりするんです。連載小説を少しづつ読み進められるのも丁度良いんです。

 それに、読み終えた後の活用もね。

 

 皆様、既にされておられると思うのですが、ゴミ出しには欠かせません。袋の側面に入れて中身の目隠しに。

 キッチンのゴミ箱には吸水と消臭も兼ね袋を設置した時に新聞紙を底と側面にい入れ込み、匂いのきつい物や埃などのゴミを投入した時には上からそうっと新聞紙で押さえちゃいます。

 油を含んだ汁や、揚げ物後の油を捨てる際には、ビニール袋に適当にちぎった新聞紙をぐしゃぐしゃと入れ油などを注ぎ、様子を見てちぎった新聞を追加したら袋を絞ってゴミ箱へポイ。

 手で適当にちぎった方が吸うスピードが速いんです。

 ちなみに、私の居住区では、リサイクル以外のプラスチックやナイロン系などは、燃えるゴミでOKなんです。何でも高温の焼却炉があってダイオキシンが発生しないのだとか。

 今まで、廃油用の綿や袋、凝固剤などを試したんですけど、どれもしっくりこなくて結局現在はこの方法で捨てています。

 もちろん、油が完全に冷めてから…火事だけは怖いので。


 あと、窓掃除にも欠かせません。

 窓用のお掃除シートも使うのですが、何だか頼りなくて…

 指先がインクで黒くならないように手袋をつけ新聞紙を一枚づつ両手サイズほどに折ったら、軽く水でぬらして拭くと結構汚れが落ちます。

 

 でも、あまり水分を含ませすぎるとボロボロになってしまうので、折った片面を濡らしその水分を移す感じで使っています。以前は、もう少ししっかり濡らしても良かったのですが、最近は新聞紙も少し薄くなったのかもしれません。

 ガラス部分にも使いますが、パッキンやサッシの溝には更に硬めに濡らした新聞で拭くと気持ちよく汚れが取れます。

 夏場ならサッシの溝は水とブラシを使うと良いのでしょうが、冬場はあまり濡らしたくないのでこの方法が気に入っています。

 窓ガラスは新聞紙で拭いた後に汚れが気になる様なら、お掃除用ウエットシートを使っています。

 ですが、インクの油分で汚れが付きにくくなると以前に聞いたこともありますので、その時の気分で多少の拭き残しがあってもそのまま気付かないふりをしちゃうときも度々あります。


 洗剤を使用すればもっとすっきりと窓掃除ができるのかもしれませんが、後で雑巾を洗うのが面倒なので…

 新聞紙なら、そのまま捨てるだけ。

 楽して楽しくお掃除しています。

 

 あっ、そう言えば野菜の保存にも重宝しています。

 白菜を丸ごとなら新聞紙2〜3枚で包み涼しい場所に畑に生えていた時と同じように立てておくと、長期保存が出来ます。

 ほうれん草は、根の方を濡らして新聞紙で包みビニール袋に入れて野菜室へ入れておくと、良いようです。

 

 他にもいろいろと使い道があったような気がしますが、どちらにしてもやっぱり新聞購読は止められなさそうです。

 

 

 

 

 

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