第135話 秘密の探偵団の初任務

※作者です。

前回のカイトの説明がなんだか変な部分があり申し訳ありせん。

駄文しか書けない自分が悲しい。


ーーーーーーーー



「君はもう皇都に戻る事はできん。

マーク助司祭には、私の司教区ではないがマース領の聖堂を任せようと思っているがどうじゃ?」


神の呼び声の集会の次の日、インストス大聖堂のマーク助司祭の処遇についての話がパオロ大司教からあった。


「私に聖堂をお任せいただけるのですか?ありがとうございます。大司教」


マーク助司祭は神の呼び声のメンバーであり、パオロ大司教の意のままに動く存在であった。


「マース領は今はドレイン方伯の影響下にあるからの。無理を通す事が出来るようになったのじゃ」


「ドレイン方伯といえば、今回の事件の一週間ほど前に、カイト-ドレインと名乗るものがインストス大聖堂を訪ねてきまして」


「何!?何故それを先に言わん!?カイト-ドレインは5属性全てを持つ逸材なのだぞ」


「その事は昨日の神の呼び声の集いで初めて知ったもので」


「まあ、そうじゃな。で、カイトは何をしにインストス大聖堂にきたのだ」


「浜辺で深きものが打ち上げられたのを見たと。あとは司祭にお任せしたのですが、深きものの事とメルシュ家の事などを話していたようです」


「嗅ぎまわってたと言うのか?カイトが?」


「友人数名と来ましたので、嗅ぎ回ってたとは違うとは思いますが、深きものに興味を持っていたのは確かだと思います」


「そうか。その辺りも探りを入れておく必要があるな」


パオロは難しい表情を浮かべた。



**********



夕方、前回と同じように、秘密の探偵団の集会が前回利用した居酒屋で行われることになった。

僕とルーク、リオニー、カトリーヌは御用達になりつつあるレンタル馬車で居酒屋に向かう。ちなみにルークは探偵団メンバーではないが誘ってみた。


「今日も秘密の探偵団集合やな!で?ルークも探偵団に入るんか?」


馬車に乗り合わせたリオニーがワクワクした顔で尻尾を動かしている。


「ルークは探偵団には入らないよ。でも今日はある話で呼んだんだ」


「そうそう。俺は探偵団に入るつもりはないぞ」


ルークは即否定した。ルークはエリザベス殿下のことで頭がいっぱいだからね。


「カイト様、なんでしょうか?その秘密の探偵団とは?

かなり怪しげな名前ですね。ドレイン家の諜報組織の真似事でもするのですか?」


カトリーヌは僕がまたアホなことをやっているという呆れ顔を隠そうともしない。


「ドレイン家の諜報組織はあまり知らないけど、トルキンさんはおそらくそうだよね」


「トルキン様は恐ろしいお方ですので・・・カイト様はトルキン様と通じているわけではないのですか?」


「え?トルキンさんとは話をした事がないよ」


「そ、そうですか。では何をする組織なんでしょう?」


「秘密の探偵団は、皇女殿下誘拐の真犯人を見つけて、カミーユを助けようっていう組織やで〜」


リオニーがカトリーヌの問いに答える。


「そのことなんだけど・・あとで説明するね」



********



「じゃあ、秘密の探偵団結成を祝うで!!乾杯や!!」


居酒屋に集ったメンバー達を仕切っているのは僕ではなくリオニーだ。

団長はリオニーで決まりだね。


「カイト!今日はカミーユの話をするんだろ?カミーユの事で何かわかったのか?」


エールを一気飲みしたウインライトが真っ先に話始める。


「じゃあ、カイトくん。さっさとわかった事を話てやあ〜」

エールの泡を口につけながらリオニーが仕切りだした。


「そうだね。シャルロットとカミーユのことの話をしたよ。それで、とても重要な事が聞けた・・・」


僕はキスの話を除いてアビーに話をしたことを全て説明する。




*****




「順番的にはうちが先やのに!カイトを独り占めしようなんてシャルロットにはお灸すえなあかんな!」


リオニーがなんだか憤慨している。リオニーさん飲みすぎてない??


「ハハハッ・・。順番とかないから・・」



「でも、これで秘密の探偵団の一つ目の任務がきまったでえ!!怪しい真聖教の一団のことを探るんや!!あとダブルデートは尾行するデェ!!」


リオニーが少し赤くなった顔に満面の笑みを浮かべ探偵団の初任務を宣言する。

尾行って!なにする気なの!?


「ダブルデートを尾行!!なんか楽しそうだな!!ルークやカイトだけデートとかズルすぎるしな!!」


ウインライトはもうすでにエールを3杯、ワインを1杯飲んで上機嫌で尾行に賛成してくる。


「そうね。シャルロットは監視しないと何するかわからないわ!」


アビーも少し酔っ払っているのだろう。冷静になってほしいのだけど・・。


ルーク「ちょっとまってくれ!デートと言ってもエリザベスには護衛が付いているんだぞ。バレたら怪しいやつとしてカミーユみたいに捕まるかもしれないだろ!?」


アビー「確かにそれはまずいわね・・。じゃあカイトの護衛として参加は?」


もう、それダブルデートじゃないよね・・。


「勘弁してくれ〜〜」

ルークがすごく困った顔になって悲鳴に近い声を上げた。


リオニー「殿下の護衛は何名なん?思うんやけど、側付きと離れたところから見張る人がいるはずなんちゃう?あんな事があったんやし」


アビー「そうよ!離れた護衛と一緒に見張ればいいんだわ。ルーク!私たちは当日カイトの護衛として離れて監視する事できない?」


ルーク「側にいる護衛は3名だけど、確かに離れて周りを監視する護衛が別に2名いるな。その護衛と一緒に動くのか? 納得してくれるかなあ・・・。まあ、騎士団の人に聞いてみてやる」


アビー「ありがとうルーク」


リオニー「よっしゃ!!初任務はダブルデートの監視やで!悪の教会の秘密も暴いてやるねん!」


その夜はみんなベロベロ酔って帰ることになった・・・


みんなに見張られてデートすることになるのだろうか?僕は戦々恐々としてしている。


**********

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る