第59話 入浴編
続々と女性陣が月と松明の明かりに照らされた女性用露天風呂に入っていく。
「このお風呂・・すっごい匂いがするね」
火魔法の才女でロングの黒髪の美女であるイザベルが、その自慢の黒髪を頭の上で団子結びにしながら、温泉の匂いに驚いた声を上げる。
プロポーション抜群な彼女がするその仕草はもしBクラスの男どもがここにいたら鼻血を出していた事は間違いない。
「地面からお湯が湧き出しているんだって。それを温泉って言うらしいよ。こんな匂いがするお風呂は初めてはいるよ。」
イザベルと共に入ってきたのは、ショートの栗色の髪がボーイッシュさを感じるマーガレットだ。
彼女は石で形造られた湯船に近づいてイザベルの言葉に答えた。
アビー「うわあいい匂い。カイトが硫黄?っていう成分の匂いだといってたわよ」
セミロングの赤茶の美しい髪を持つアビーもその整ったプロポーションを惜しげもなく曝け出し、髪を頭の上で団子結びにしながら後ろからやってきた。
イザベル「あったかーい」
マーガレット「イザベルもアビーもすっごいプロポーションだねえ。二人ともスラッとしてるのに必要なところは綺麗に出てるんだねえね。エヘヘヘ」
そう言ってスタイル抜群の二人をジトっと見てからマーガレットは湯船に足をつける。
アビー「マーガレット、目がいやらしいわよ」
マーガレット「減るもんじゃないでしょ。うひゃー。このお湯ってすごい匂いだけどきもち良い!湯が白色の理由がその硫黄って成分のせい?」
リオニー「3人で先入ってずるいんちゃう??」
シャルロット「いい匂いがします・・・」
半狼族(ハーフワーウルフ)の特徴である灰色の尻尾を丸めたリオニーが、シャルロットと後からやってくる。
リオニー「でっかい浴槽やなあ。まだまだ入れそうやん。」
シャルロット「お湯が白いの・・・お湯が白いのは温泉だからなの?・・・」
バシャン!!
リオニーが勢いよく湯に入るとお湯飛沫があがった。
マーガレット「もう。ゆっくり入りなさいよね」
リオニー「ええやん。うちらだけやし。
ああああーーーーええ湯やーーー。」
シャルロット「おっさんくさいの・・・・」
シャルロットは当初カミーユ以外とはほとんど話をしなかったけど、最近はカイトに懐くようになって、少しづつ女性陣と会話するようになってきているみたいだ。
特にリオニーと一番話しやすそうにしているのは、おっさんくさいリオニーは、深いことを考えずシャルロットの詮索をしてこないからかもしれない。
さらにさらに、
「姫様、こちらです。」
20代の大人の女性2人に連れられて、エリザベスが入ってきた。
「綺麗・・・・・。」アビーがつぶやく。
皆同じ事を思ったに違いない。
その見事なプロポーションはもちろんだが、エリザベスの艶やかな黄金の髪が月夜に照らされキラキラと輝いている。まるで妖精が現れたかのような神聖さをアビーは感じた。
「失礼する」
護衛であろう女性の一人が先に湯船に入る。その後続いてエリザベスが湯船に近づく。
「白い湯?」
そう呟き、エリザベスがゆっくりと湯船に入ると護衛の女性が挟み込むような位置に移動する。
エリザベス「はあ。気持ちがよい温度ですね。」
護衛「凄い匂いのする風呂ですね。ですが・・気持ちが良い。
姫様、のぼせぬようにお気をつけください」
エリザベス「あなたはBクラスの・・・」
自分の正面に座る黒髪の女性にエリザベスは声をかけた。
「イザベルです。」
「ああそうでしたわね。「火」の魔法教室で何度もご一緒させていただきましたね。
火の魔法がとってもお上手で、いつも感心しておりました。」
「いや、私よりゲイルの方が一つ上ですよ」
「ゲイルは別格ですわね。 別格といえばカイトさんですね。再生魔法が使えるなんて初めて知りました。」
「私も今日初めて知りました。彼は一緒にいると普通の男の子なんですけどね。聞くたび新たな才能が現れてBクラスのみんなも驚きっぱなしです」
「へえ。そうなのですね。私は・・・ごめんなさい。カイトさんがゲイルの弟だと言う事と火と水の魔法が使えるという事しかしらなくて。 他にもなにか才のがあるのですか?」
マーガレット「そうだねえ。いっぱいあるんだよねえ。えへへ。エリザベス殿下は美しいなあ・・・」
イザベルの横に座っていたマーガレットがニヤつく。
リオニー「才能なんて生やさしいもんやないでー。カイトは天才の中の天才や!神の使わしたもうた使徒そのものやで」
今度は調子がいいリオニーが温泉を掻き分けエリザベスの近くにやってきた。
エリザベス「そ、そうなのですね。。 例えばどういう???」
リオニー「火水雷風動・・速も?・・んで治癒も再生も!全部できるんやで!!!」
「えっ・・・・・・・・」
イザベル「リオニー!それ他のクラスの子に言ったらだめだぞ。」
慌ててリオニーに注意するイザベル。
「あっ、そうやったわ。」
エリザベス「そんな人間は聞いた事ありませんわ・・・。・・そんな・・・ありえません」
びっくりした表情のあと、エリザベスはふらふら・・と頭を揺らすと、それを見た2人の護衛は驚き立ち上がった。
「姫様! のぼせます!すぐに出ましょう。」
「いえ・・・大丈夫です・・・。レイラ、今度カイトさんとお話しがしたいわ。」
「かしこまりました。今度そのように手配いたしましょう」
レイラと呼ばれた護衛は湯船の中で膝をつく。
「あなた達、イザベルさんの言うとおり、その話はあまり他クラスの人間にしないほうがいいと思うわよ。もう遅いかもしれないけど・・。
さ、では体を洗いましょう 背中を流してくれる?」
「ハッ」
そういうとエリザベスはその美しいプロポーションを露わにして洗い場に向かった。
***************
※※まだ戦闘始まらんのかいな!!と怒られそうな展開ですみません。
いろいろな説明とお約束は入れとかないといけないかなと思った次第です。
学園編に入って色々と人が出てきてややこしくなってますよね。
私は書いているほうなのでわかるけど、読む方としてはなんだかわからんと言うところは追記や必要であれば書き換えもありと思ってます。
もしこの人の説明もうちょっとないとわかんないとか、ここ説明変えた方がいいとか、ご要望があればぜひコメント書いていただければと思います。
また、ここなんか辻褄あってないとかあってもコメントください。途中で設定変えたりもしてるのでありえますww 手直しします!
カイトはまだひよっこですが、これからもよろしくお願いします。
by作者
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