傘一つ濡れて誇らしそいし肩

※かさひとつ ぬれてほこらし そいしかた


「肩、濡れてるよ。入れてもらってるんだから、傘、もっとそっち側にして」


ぐい、と押されるけど、聞こえないふり。


そして、君の側へと、また戻す。


大丈夫だよ。


傘は、一つ。


傘も、濡れている僕の肩も。


君を、冷たい雨から守れて喜んでいるんだから。



※そいし、には沿い、と添い を掛けております。



『相傘を期してむかえる駅近し』の俳句の彼と彼女さんでございます。


※参考・引用[蜂蜜ひみつ様ご著作/てんとれないうらない/第5話/今日は/キミ/傘を/持っているか?/6点]より。


本句はお友達の雰囲気でしたので、相傘の二人には見えないかも、と思っておりましたが、大丈夫とのご感想を頂きましたので『てんとれ』由来といたしました。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る