第17話

グロー「知らないのも無理はない。何せ機密情報なんだからな」

ゼノ「機密情報って…教えてしまったら意味がないのでは…」

グロー「あくまでも他の支部に対しては…という話だな。東京本部ではなんの機密にもならん」

ゼノ「それで一頭とは…」

グロー「俺たちと見た目も変わらないような人間のような生物…」

ゼノ「え…?」

グロー「僕たちが人工的に作られた兵器なら、向こうは自然が生み出した兵器なんだよ」

ゼノ「そんな話が…信じられません」

グロー「僕たちと同じ言葉を話し、知能をもつ。そしてとても強い。七大兵器と同じくらいの力を持っているんだ」

ゼノ「なん…だ…って?」

グロー「日本では3体確認されている。もしかしたらもっといるのかもしれない。ただ居場所は不明だ」

ベイカー「初めて聞いたぞ…」

レイン「…」

グロー「東京本部だけしか知らない話だからな」

ベイカー「五頭を即殺できる人と同じ能力を持った奴がいるなんて…」

グロー「すでにこの中に隠れていてもおかしくはないかもな!」

ゼノ「え…」

グロー「いや、嘘だ。出入りする際に目の機械が鍵となっている」

ゼノ「そういえば個体番号が記してあるんでしたっけ」

グロー「そのほかにもさまざまなものが記されている。例えば…」

ベイカー「明日から訓練開始か…」

ゼノ「どんな訓練なのか…今からでも武者震いが止まらないな」

レイン「おやすみ」

ベイカー「寮が違うんだっけか。じゃあな」

ゼノ「また明日」

レイン「うん」

ベイカー「まさか個室になるとは」

ゼノ「これが本部特権か…」

ベイカー「これでお前のイビキとはおさらばか」

ゼノ「こっちのセリフだ」

ベイカー「…じゃあな」

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