第7話

ゼノ「気配ないんだからいるわけがないだろ」

ベイカー「ああ、そうなんだが…」

ゼノ「第一レイン嬢が気づかないはずがない」

ベイカー「でもさっき足音聞いただろ?」

ゼノ「レイン嬢がトイレにでも行ったんじゃないか」

ベイカー「そうだな…そうかもしれん」

ゼノ「なぁ」

ベイカー「なんだ?」

ゼノ「レイン嬢って上の階だよな?」

ベイカー「そうだな」

ゼノ「レイン嬢がわざわざ降りてくる必要があると思うか?」

ベイカー「…」

ゼノ「これはまさか…」

ベイカー「それ以上は言うな。俺も納得しかけたんだ」

ゼノ「そうか」

ゼノ「何か眠っている間苦しくなかったか」

ベイカー「なぜか身体が動かなかった」

ゼノ「レインは何かなかった?」

レイン「何も」

ベイカー「昨日下の階に降りてきたか?」

レイン「部屋から出てない」

ゼノ「速くこの旅館から出ようぜ…」

レイン「ご飯」

ベイカー「俺は外で食うから」

ゼノ「俺も」

レイン「?」

ゼノ「レイン遅いな」

ベイカー「まさかな。いつも飯は長いだろ」

ゼノ「携帯食30分かかってるぜ…」

ベイカー「いつも通りだろ?」

ゼノ「そうだっけか…」

ベイカー「急に変なこと言うなよ」

ゼノ「まさかな」

ベイカー「まさか…な」

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