第6話
ベイカー「にしても温泉はいいなぁ」
ゼノ「まだ沸いていてよかったな」
ベイカー「廃旅館も乙なもんだ」
ゼノ「知ってるか?こういう旅館には夜出るんだってよ」
ベイカー「何が?」
ゼノ「ベイカー大好き料理三昧さ」
ベイカー「作ってくれる人がいねぇからなぁ」
ゼノ「今日もいつもの携帯食料だろうな」
ベイカー「味付けが何種類かあるとはいえ、ガッツリ食いたくなるよなぁ」
ゼノ「猪のモンスターとか牛、豚がいりゃ、食えるんじゃないか」
ベイカー「この辺は気配を全然感じねぇ」
ゼノ「元都市だったみたいだからな」
ベイカー「取手っつったか。そんな都市っぽくは見えねぇけど」
ゼノ「元々新茨城は過疎地が多かったみたいだからな。この家数でも十分都会なんだろうな」
ベイカー「犬や猫の二頭くらいいると思ったんだがな」
ゼノ「ここにはいなかったな」
―
ベイカー「それじゃ隊長どうぞ」
ゼノ「俺たちは見張りだな」
ベイカー「見るやつなんかいねぇと思うが」
―
ベイカー「なんで俺は殴られたんだ?」
ゼノ「さぁな」
ベイカー「いってーなぁ」
ゼノ「ま、気にすんな。レイン嬢が静かにキレることもあるだろ」
ベイカー「人に当たらなきゃ関心なんだけどな」
ゼノ「ま、そうだな」
―
ゼノ「いただきます」
―
ベイカー「なんか聞こえないか?」
ゼノ「気のせいだろ」
ベイカー「いや、何か近づいてくる。足音がする」
ゼノ「気のせい…じゃないみたいだな」武器を手に取る。
廊下へ続く、扉を開ける。
ベイカー「なんだ、何にもいないじゃないか…」
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