第4話

ゼノ「男二人で女一人。しかもデカい」

ベイカー「惚れるんじゃねぇぞ」

ゼノ「せめてレイン嬢がよかった」

ベイカー「そんなもんどうしようもねえだろ」

ゼノ「肌が密着しないだけマシだな」

ベイカー「大丈夫だ。俺もそんな趣味はない」

ゼノ「そんじゃ」

ベイカー「おうよ」

ゼノ「レイン朝早くからご苦労だな」

レイン「日課」

ゼノ「それじゃいつも通り手合わせ願おう」

レイン「上等」

ベイカー「カンカンうっせぇなぁ。訓練場がないんだから少し静かにできないもんかね」

ゼノ「すまんな。正直迷惑だとも思ったんだが、ベイカーだから」

レイン「訓練」

ベイカー「へいへい。俺が悪うござんした」

ゼノ「それじゃ朝飯食うか」

ベイカー「人が地上にいなくなる前はどんな世界だったのか」

ゼノ「教科書に載ってただろ。水が透き通って、木々も生えている。都心とかがビルが雑多にあるって」

ベイカー「本当だったのかねぇ。どうせ人間同士で争ったりして変な世の中じゃなかったのかねぇ」

ゼノ「まぁ、自然的淘汰なのか人為的淘汰なのかわからないが、どんな時でも悪い人はいるもんだ」

ベイカー「あぁ、腐った匂いがぷんぷんする奴は今でもいるからな」

ゼノ「それじゃ俺らはいい匂いだな」

ベイカー「そうだな、フローラルな香りがするよ」

ゼノ「それは結構」

レイン「終わった?」

ゼノ「あ、すんません」

ベイカー「それじゃ今日も行くか」

レイン「早く着きたい」

ゼノ「うし、行くか」

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