いじめの発覚と二種類の入院(6/6)

 それから数日、入院生活は終わりに近づいていた。

 優はほぼ毎日来てくれたし、友や雷神、横橋も来てくれた。意外と充実した入院しかつだったが、もう終わってしまう。

 そんな中、僕はよくない思考に陥っていた。あいつらは少年院に行ったが、他にも僕をいじめる人が出てくるのではないかと不安になり、恐怖を感じてしまう。学校に行くのが少しおっくうになるような気分だった。小学校時代の経験から気持ちに蓋をしていた僕は今回の事件で、蘇ってしまったかのようにネガティブ思考になるようになった。ゲーム作りは僕にとっての休息だった。その時間が学校によって潰されると思うと、やはり学校には行きたく無くなる。

 ただ、僕には性格上、学校に行かなくてはならないと脳に思考を施錠されている。

 そうして迎えた退院と登校。僕は嫌気がさしつつも、誰にも悟られないようにした。もう、誰にも迷惑を掛けたくない。

「おはようございます」

「おはよう! 元気になったか?」

「はい」

 取り敢えずはいと答えた。学校にまた通うようになる。ここ、四月十六日からが二度目のスタートだ。

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