いじめの発覚と二種類の入院(4/6)

 次に目を覚ますと知らない天井を目にすることになった。

 数秒後にはここは病院なんだと理解した。そして自分が入院していることも。

「起きましたか、川本さん。大丈夫ですか?」

 寝起きの僕に訊いてきて、曖昧な答えしか返せなかった。

「だ、大丈夫です。さっきよりは」

「そうですか。強く頭を打っているので、あまり動かないようにしてくださいね」

 今看護士が話しかけていることに気づいた。


「旭! 大丈夫か?」

「うん。全然マシになったよ」

 明るい声で答えると、優は嬉しそうな表情をした。

「よかった。ただ、しばらく入院だな。来れる日は来るから、寂しがるなよ」

「そうか」

「あと、金剛寺たちも入院した」

「……どういうこと?」

 僕は意味が分からず、訊き返した。

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