いじめの発覚と二種類の入院(3/6)

「あ、起きた! 旭、大丈夫?」

「大丈夫だよ……優来たんだ。整理係の仕事は?」

 終わったんだから来ただろうけど、ネタでちょっとボケてみた。寝起きでも意外と頭回るんだな、僕。

「終わったから来たんだろ! 心配させやがって。死んだらどうしようと思ったんだぞ」

「ははは、そんなことで死なないよ僕は。こっちこそ心配させてごめんな」

 刹那、頭がクラっとしてベッドに倒れこむ。

「本当に大丈夫?」

「やばいかもしれない……」

「先生! 旭が……」

「起きたの? ってあれ?」

「やばいって自分で言ってます。何か大きな怪我をしたのかも」

「救急車を呼ぼう。川本君は大丈夫?」

「だい……じょばな…………」

 その後からは記憶がなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る