トラウマの真実(1/8)
その日は何もなかったと思っていた。
家に帰ると、すぐに玄関のチャイムが鳴った。誰だろうと思い、玄関を開けると思いもよらない人が立っていた。
「やっほー! ねえねえ、お父さんと合わせてー」
「なんだよ急に。許可を取らないで来るな。あと、今は親はいない。両方共だ」
「えー? せっかく会いに来たのにー」
「っていうかどうやってきた。家を教えた覚えはない」
強く言った。もう家まで迫られると精神が耐えられないほど削られてしまうので、暗に帰れ伝えた。
「尾行だよ、尾行ー。ついてきちゃったー」
「ついてきちゃったー、じゃねえよ。プライバシーの侵害だ。あとさっきも言ったが親はいない」
更に強く、怒っているような口調で言った。マジで帰ってくれ。(ちなみに直で言ってないのは僕に残っている少しの良心によるものだ)
「じゃあ、帰ってくるまで家にお邪魔させてー? いいよね?」
「無理。ごめん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます