学校生活・クラスの人々(2/5)

「いいの?」

「いいよ」

「ありがとう」

 そんな会話をしていると校門に着いた。下駄箱に入り、教室に向かった。教室に入ると、既に二十人くらい人がいた。皆まだクラスになじめていないらしく、ほとんどがもともと知り合いだった人と会話している人が多かった。僕と新多のように新しく知り合った人と話している人はほとんどいなく、教室で一人になっている人が多かった。それを見て僕はまだ新学期になじめている方なのだなと安心した。僕にもまだ希望はあるのだなと実感した。

 僕は自分の席に向かい、筆箱などを出して鞄をロッカーにしまった。そして自分の席に座り、先生が来て朝の会が始まるまで新多と話していた。


「はい、皆さんおはようございます。出席を取るので元気に返事をしてください」

 神送先生はそう言って出席を取り始めた。声のボリュームや元気さなどでその人の特徴がだいたい分かる気がする。そんなことを考えながら自分の名前が呼ばれたら返事をした。

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