生クリームをこねる男
人間の忍耐力の指標の一つは生クリームを電動ではない泡立て器で立てられるか、という事を先日がしょがしょと生クリームこねながら思いついた。まだ幼い娘が2人居るが、いずれ嫁に行く事が考えられうる。私は妻が居れば大体あとは良いや、という適当な価値観の持ち主なので『パパ、娘ちゃんがお嫁さんに行くなんて耐えられない、イヤンイヤン!』とか取り乱す事無く、何ならそこまで娘に熱狂出来ることが羨ましいとすら思っている。
まあ、大体どんな男連れて来ても良いけれどもちょいとした話し相手になってくれたらなお良いと思っている。世代間に格差は当然あるので私の全てを分かる奴などハナから求めて居ない、が、立場の違う人の話を聞けて噛み砕いて一生懸命考える奴が良いなと思う。その結果とんでもない意見だのトンチンカンな事を言い出してもある種、入力に対して面白い出力をするわけだから別のパラメータを入れると思わぬ出力が得られそうで面白い事になりそうだ、とそう言う事である。
では、それにはどんな素養があると良いのだろう?その一つはきっと忍耐力だ。人の話を聞くや否や被せ気味に「ちげーよ、何言ってんだバーカ」とか言う奴は噛み砕いて出力し直すだけの頑丈さ、忍耐力がまず無い、というかそういったコミュニケーションのフレームワークが無いと考える。稀にコミュニケーションをすっ飛ばしてワープするが如く答えに行き着く人が居て、彼らは凄いんだけど理解出来なくてオッサンは疲れてしまうのである。ダメとか否定とかではなくて、オッサン好みではない。オッサン好みってのがまた絶妙に不名誉感があるね。
そんなわけで『男は忍耐』である。妻が私をくすぐり始めると決まってこれを言う。きっと世界の真理的なものの一つなんじゃないのかな?僕はもはや男とかどうでもいいから、と身をよじって逃げるのだけどもね。まあ、くすぐりに耐えられなくとも、忍耐力はあって良い。
ここでふりだしに戻れる。といっても産まれたままの姿になるわけではなく、話の最初であり、忍耐力を推し量るツールの一つとして生クリームこねるマンが現れるのである。意外と手が疲れるし、氷水で冷やして居る分乱暴にこねると色々飛び散ってブルーな気分になる。体感30分くらい棒状のモノを握ってゴシゴシ擦り続ける運動をし続け、生クリームのツノが立つのである。これの途中で何度も『もう手も疲れてパンパンだから緩めなクリームと言い張りゃええんでの?』なんて思うわけで、それを押し殺しながら最後までやりきり、妻ないし気になるあのコに生クリーム振る舞うってのは男としてレベル高めな行為だとオッサンは思う。あと立てた生クリーム食べてると胸焼けするから食べ物としてもレベル高いと思う、太⚫︎胃酸が最近気になるあのコ(粉)です。でも生クリーム⚪︎田胃酸掛けとか…生クリーム胃酸掛けよりはレベル低めですが中々厳しい戦いの様相である。
そんなわけで、ビール2本買うくらいのお金があれば生クリーム200ml買えるので、いかがでしょう。ココアに浮かべたり、コーヒーに浮かべたり、そのまま自家製アイスクリーム作れるのである。腹回りのグレードアップが捗りますね。
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