第13話 俺達の関係
「ねえ……あの子、可愛かったわね」
その言葉を聞いてドキッとしたが平静を装って答えた──「そうだな……でもソフィアさんにだって負けてないと思うけど?」
俺が冗談っぽく言うと彼女も笑いながら返してくれた──「あら?嬉しいこと言ってくれるじゃない♪」そう言ってウインクしてくる彼女の表情はとても可愛らしく見えた。
(やっぱり好きだな……)と思いながら見つめているうちに自然と手が伸びて彼女の頭を撫でてしまっていた──すると彼女は驚いた表情を浮かべた後で嬉しそうに微笑んでくれたので、なんだか照れ臭くなった俺は手を引っ込めようとしたのだが……その手を彼女に掴まれてしまった!そのまま引き寄せられると抱きしめられてしまう──そして耳元で囁かれた。
「ねえ、もう少しだけ一緒にいていいかな……?」
そんな甘えるような声で言われてしまえば断れるはずもなく素直に頷いた後で近くにあったベンチに座って休憩することにした。
すると彼女は俺の隣に座って身を寄せてきた──その際に柔らかな感触を腕に感じたことでドキドキしていると彼女が口を開いた。「こうやって2人でのんびりするのもいいわね♪」
そう言って微笑みかけてくる彼女に対して俺も笑顔を浮かべて答えた。
「ああ、そうだな」
そしてしばらくの間、無言のままで座っていたのだが不意に彼女が口を開いた。
「ねえ……キスしたいって言ったらどうする……?」
頬を赤く染めながらこちらを見つめてくる彼女に対して俺は戸惑いながらも答える──「……してもいいよ」と──その言葉を聞くと彼女は嬉しそうに微笑んでから目を閉じた──どうやら俺からのキスを待ってくれているようだ。そんな彼女の様子を見た俺は覚悟を決めると顔を近づけていく……そしてゆっくりと唇を重ね合わせた──柔らかく温かい感触が唇を通して伝わってくる……それと同時に甘い香りが鼻腔をくすぐった。
どれぐらいの間、唇を重ねていただろうか……?やがてどちらからともなく唇を離すとお互いに見つめ合った後で微笑み合った──そしてもう一度軽く口づけを交わすのだった……。それからしばらくの間、幸せな気分に浸っていると不意にソフィアさんが話しかけてきた──「ねえ……」
その声色にはどこか熱っぽい感じが漂っていたので俺はドキッとした。一体何だろうと思っていると彼女は俺の耳元で囁いた──「もっとしたいって言ったらどうする……?」
その声を聞いた瞬間に心臓が跳ね上がったような気がした……。だが不思議と嫌な気分ではなかった──むしろ嬉しいと思う自分がいることに驚いたほどだ。
「ああ、俺もだよ」と言って頷くと今度は俺から彼女にキスをした──それから俺たちは何度も何度も口づけを交わした後で笑い合ったのだった……。
***
その後、俺とソフィアさんは一緒に宿屋に帰って一晩を過ごしたのだが──翌朝起きてみると隣に彼女がいた!しかも裸でだ!!一瞬、混乱したもののすぐに思い出した──そういえば昨夜は彼女と愛し合ってしまったんだったな……そう思いながら寝顔を見つめていると不意に彼女が目を開けた──どうやら起こしてしまったようだ。彼女は寝ぼけ眼で俺を見つけると微笑んでから抱きついてきた!突然のことに驚いているうちに再びキスをされる──今度は舌まで入ってきたので驚いたものの、俺もそれに応えるようにして絡め合わせた後で唇を離した後で見つめ合った……その時になってようやく我に返ったのか彼女の顔は真っ赤になっていた。
「おはよう!」俺が挨拶すると彼女も小さな声で返してきたのだが、その声は上擦っていた──相当恥ずかしかったんだろうなぁと思いつつも、そんな彼女が可愛くて仕方がないと思っている自分がいることに気が付いた。
(やっぱり好きなんだな……)そう思いながら彼女を見つめていると不意に目が合った──お互いに照れ笑いを浮かべているとどちらからともなく顔を近づけていき、唇を重ね合わせたのだった──それからしばらくの間、俺たちはイチャイチャし続けたのだが……さすがにそろそろ出発しないとまずいなと思ったところで身支度を整えてから部屋を出た後でチェックアウトを済ませて宿屋を後にしたのだった。
「ねえ、次はどこに行く?」そう言ってくる彼女に俺は答えた──「とりあえず王都に戻ろうか」と。ソフィアさんは俺の言葉に同意するように頷くと俺の手を握ってきた──そして指を絡め合わせるように握り返してきたので、俺もそれに応えるように握り返した。
そのまま歩き始める俺たちだったのだが途中で立ち止まって見つめ合った後でどちらからともなく口づけを交わしたのだった──もちろんディープキスである。舌を絡め合わせながらお互いの唾液を交換し合う激しい口付けを交わす俺たちだったが、息が苦しくなってきたところで唇を離した後で笑い合った後で再び歩き始めた……今度は恋人繋ぎをしながら歩いていると何だか幸せな気分になってきた……このままずっと手を繋いでいたいと思えるほどに心地よかったのだ。
(こんな時間がずっと続けばいいのにな……)
そんなことを考えながら歩いているうちに王都へと辿り着いた。既に日が沈みかけているので今日は宿屋に泊まって明日出発することにしよう──そう思って宿を探しているとソフィアさんが話しかけてきた。「ねえ、あそこなんてどうかな?」そう言って指差したのは高級そうなホテルだった──以前なら絶対に泊まろうとは思わなかっただろうが、今なら気兼ねなく泊まれる気がするし何よりソフィアさんと2人で同じ部屋に泊まることに意味があるのだから──そう思った俺は迷わず頷いた後で中に入って受付を済ませた後で部屋へと向かった。
部屋に入って鍵を閉めた途端、ソフィアさんは俺を抱きしめてきた──突然のことに驚いていると彼女は恥ずかしそうにしながらも言ってきた。「ごめんね……でも今はこうさせて欲しいの……」そう言って強く抱きしめてくる彼女に対して俺は優しく頭を撫でてあげた後で囁いた──「大丈夫だよ……好きなだけ甘えていいから……」その言葉に安心したのか彼女は甘えるように擦り寄ってきた──まるで子猫みたいだなと思いながらしばらくの間、彼女の気の済むまで好きにさせてあげたのだった。
その後、夕食を食べ終えた俺たちは風呂に入ることにした──もちろん2人で一緒に入ると混浴の露天風呂である……。最初は緊張していたが、いざ入ってみると意外と心地よく感じることができた。何より目の前に広がる絶景に圧倒されてしまった俺は言葉を失ってしまったほどである──それほどまでに素晴らしい眺めだったのだ。
そんな俺の様子を見たソフィアさんはクスクス笑っていたが特に気にすることもなく楽しんでいるようだった──そんな彼女の様子を見た俺も笑顔を浮かべると思い切って両手を広げてみることにした──そして彼女をそっと包み込むようにして抱きしめると耳元で囁いた──「綺麗だよ」
と。それを聞いた彼女は嬉しそうに微笑むと俺に身体を預けてくれた──そんな彼女のことを愛おしく思いながらしばらくの間、抱き合っていた俺たちだったが不意にソフィアさんが話しかけてきた。「ねえ……」
その声に反応するようにして視線を向けると彼女は潤んだ瞳で見つめてきた後で言った──「キスしたい……」
その声を聞いた瞬間、俺は無意識のうちに頷いてしまっていた……そしてゆっくりと顔を近づけていくと唇を重ね合わせた後、舌を差し入れた……彼女もそれに応えるように舌を差し出してきたので絡め合わせるように動かした後で吸い付くようにしながら唾液を交換し合った後で口を離した──その際に銀色の糸を引く様子はとても淫靡であった。
それからしばらくの間、見つめ合った後にもう一度キスをしてから今度は首筋へと舌を這わせていった……ソフィアさんはくすぐったそうにしていたが嫌がる素振りはなかった──むしろ喜んでいるように見えたので俺は調子に乗って色々な場所にキスをしていった……その度に彼女は反応してくれたので嬉しかったし楽しかった。
(もっと彼女のことを喜ばせたいな……)そう思いながら愛撫を続けていると不意にソフィアさんが口を開いた──「ねえ……そろそろベッドに行かない?」
俺は大きく頷いて答えると彼女を抱き上げた──いわゆるお姫様抱っこというやつである。彼女は驚いていたようだが嫌がる素振りはなくむしろ嬉しそうだったので安心した。
そのままベッドまで運んでいくと優しく下ろしてあげた後で覆い被さるような体勢になった後で彼女のことを見下ろしながら尋ねた。「本当にいいのか……?」
俺が緊張しながら聞くと彼女は微笑みながら頷いてくれたので覚悟を決めることにした──そっと唇を重ね合わせた後で舌を入れてみると彼女もそれに応えてくれるように絡ませてきたのでお互いに求め合うようにして何度も口づけを交わした後で唇を離した後で見つめ合った。それから額を合わせるようにしながら囁くように言った。「愛してるよ……」
それを聞いた彼女は嬉しそうに微笑むと俺に抱きついてきた──俺もそれに応えるように抱きしめ返すと耳元で囁いた──「俺もだ……ずっと前から好きだった」
するとソフィアさんは驚いた表情を浮かべた後で照れたようにはにかんできたがその後は幸せそうな笑顔を浮かべたかと思うと俺の頰に手を当てながら言ってきた。「私もあなたのことが好きよ……大好き……」その言葉を聞いた瞬間に俺は嬉しさのあまり泣きそうになるのを堪えながらもう一度、彼女にキスをした後で言った──「ありがとう……嬉しいよ……」
俺は心からそう思った──本当に幸せだと思えた瞬間だった……。それから俺たちはしばらくの間、抱き合っていたのだが不意にソフィアさんが口を開いた──「ねえ……そろそろ始めましょう?」そう言って妖艶な笑みを浮かべる彼女を見た瞬間、心臓が激しく脈打ったのを感じた……! それから俺たちは絡み合うようにしてお互いの身体に触れ合った後で愛し合ったのだった。何度も求め合い、絶頂を迎えた末に力尽きるようにして眠りにつくまで俺たちはずっと愛し合っていたのだった──翌朝目を覚ますと隣で寝ている彼女の寝顔を見て幸せな気分に浸っていた俺だったが、同時に昨夜のことを思い出してしまい恥ずかしくなってしまった……。
(そういえば昨日、俺は彼女と初めて結ばれたんだよな……)そう思うと何だか感慨深いものがあったがそれ以上に嬉しさが込み上げてきた俺は思わず笑みをこぼしてしまった……! するとソフィアさんが目を覚ましてしまったようだ──彼女は寝ぼけ眼で見つめてくると優しく微笑んでからキスをしてきた後に囁いてきた──「おはよう」
そんな彼女の声を聞いた瞬間、胸が高鳴ったのを感じた俺は鼓動を抑えようと必死になっていた……!しかしそんなことなどお構いなしといった様子で抱き着いてくる彼女にドキドキしっぱなしだった俺は頭がおかしくなりそうだった……!
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」慌てて引き剥がそうとするも彼女は離れようとしないばかりか逆に強く抱きしめてきた。
「どうして離れるの……?」そう言って不満そうに見上げてくる彼女を見ていると余計に胸が高鳴るのを感じた……!
(駄目だ……落ち着け俺!!)そう思いながら必死で理性を保とうとしたのだが結局、我慢できなかった俺は彼女のことを強く抱きしめてしまうとそのまま求めてしまった──その後はお互いに求め合った後で一緒に風呂に入ったり食事をしたりした後にチェックアウトを済ませると王都を出発したのだった……。
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