第7話 プラハ城
昼食は、聖ミクラーシュ教会を出て直ぐのレストランで。
此処で出てきたビールはブドヴァイゼル・ブドヴァル。ブドヴァイゼルは数百年前からのビールの名産地で、アメリカのビール・バドワイザーの
因縁のビールのお伴の料理は、またしてもグラーシュだ。チェコ名物とは云い
昼食後、再びトラムを乗り継ぎ丘の頂上からプラハ城に入城した。欧州随一の広さと古さを誇るこの城は九世紀の創建以来歴代王家の居城となって、現在は大統領府が置かれている。
門を抜けるといきなり現れる聖ヴィート大聖堂の威容が圧巻だ。正面には巨大な円形のステンドグラス、天を摩す
中の様子にも圧倒される。広大な空間、頭上には穹窿が幾つも重なり合う天井が何處までも続き、壁には色とりどりのステンドグラス。新旧様々の見事な絵画と彫刻が惜しみなく配される中でも、ミュシャ(チェコ語の発音では「ムハ」)のステンドグラスが人気とのこと。
大聖堂のあと聖イジー教会に入ると随分ささやかに見えてしまうが、此処は城内最古の教会らしい。装飾品も少なく、素朴な造りが却って宗教心を喚起するのか、座って祈りを
聖イジー教会からさらに下って左に折れると、「黄金の小路」に入る。元々は衛兵の住居が並んでいたというこの小路は、その後一般人の住むエリアに再編され、現在はパステル調の壁がメルヘンチックな土産物屋や展示スペースに変じて、愛らしい観光コースになっている。その一部屋をカフカの妹が一時期間借りし、カフカも住んでいたのだ。
嘗てカフカの住んでいた部屋は、今は壁が青色に塗られて、カフカに
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