第六話 地上に出たドワーフの鍛冶師は主人公に武器を創る
街の一角ドワーフアンジュの鍛冶場と書かれた立て看板。
あまりにも広いこの街並みに不慣れた鍛冶場。
俺は徐に扉を開いた。
「いらっしゃい、兄さん武器が欲しいのかね?」
「もちろんいくらだ?」
「金は欲しいが取ってきて欲しいものがある、鉱物だオリハルコン」
「オリハルコン……伝説の鉱物だと!?」
「お兄さんダンジョン持ちだろ? 最近そういうのが増えていて特殊な魔法で隠ぺいされているけど私の鍛冶場を見つけられるってことはダンジョン持ちってわけだ」
そうしてドワーフのアンジュからダンジョンからオリハルコンを掘ってきて欲しいと依頼を受けた。
ツルハシは借りた。そして十階層以降の地層から掘れると聞いた。
そして五日かけて十階層まで進んだ。
「ヒロキオリハルコンを掘る」
「にゃあ~~~ヒロキはその風来人のアンジュから依頼を受けたのかにゃ?」
「そうだ」
そうしてかなり進んで掘っていった。
だがアダマンタイトまでは掘れるがオリハルコンはなかなか見つからない。
十階層の出現モンスターもかなり凄い、ゴブリンシャーマンにデスラビット、危険コウモリだ。
ゴブリンシャーマンは魔法を使うゴブリンだ。
デスラビットはデカい兎で噛み殺してくる攻撃がヤバイ。
危険コウモリは謎のビームを発射してくるコウモリだ。
ただこいつらドロップ品が美味い。
ゴブリンシャーマンはゴブリン呪術師の首飾りがドロップする。
何故かイルマがこれを沢山納品してくれとせがむ。
一つ三千円という高価な価格で買い取る。
デスラビットはデカ兎の歯をドロップする。
何故か一つ二千円で買い取る。
危険コウモリはコウモリの羽という好きな場所に移動できるアイテムだ。
ぶっちゃけ売らずに置いときたいぐらいの性能どこでも行ける。
もちろんこんな効果だからか別の場所で転売するんだろうかイルマが一つ二万で買い取る。
逆に旅費が浮くんだ、二万でも安いだろう。
今度外国に行けるか試してみよう。
ただドロップ率が低い五体倒してやっと一つ落ちる程度だ。
十階層はある程度で進めた。
十一階層まで来た。
ゴブリンアーチャーが出現した。
「シャイニングボム!!!」
「ネコネコナックル!!!」
「オウガソード!!!」
オウガソード。かっこいいから勝手に技名を考えて放っただけで通常攻撃だ。
アンジュの依頼をこなしたい。
ただ俺のカッコいいオウガソードが何故か本当に必殺技っぽくなる。
鉈が光る淡い青色の光で発光した。
なんだと……必殺技って自分で考えるものなのか。
ついでに炎魔法もかなり様になってきた。
「ファイヤボム!!」
炎の爆発。最強かもしれない。でも中技みたいな感じ。
そんな感じでエルシャのシャイニングボムと同じ感じだ。
エルシャに魔法の使い方は教えてもらった。
時空魔法も使えるが時間は一秒しか止められないし空間保管庫を作った感じでアイテムボックスみたいなもんだ。
まだ容量が少ないがかなり入る。
MPが増えたら容量が増える感じだ。
ただ一点一秒ほど止めれる時間が増えていた。
集中力とかも案外関係しているのかも。
十一階層の進みは遅い。
巨大なダンジョンの中を大雑把に進む俺たちは最難関のダンジョンの中を進んでいる様だ。
ミャーコの異世界移動はどうなってやっているんだろうと聞いてみると、時空嵐に巻き込まれているらしい。
でもいつも遠くに飛ばされるだけで異世界にまで来ちゃうのは驚いたらしい。
結局俺のマタタビがワープ装置だったのか? いまだに謎だ。
そして十一階層をある程度進んで転移の祭壇に触れて戻ってきた。
オリハルコンは今日も見つからないでいた。
やはりそういうのは深層にしかないんだろうじゃないのか?
十一階層そこらじゃないだろうに。
「伝説ってまではいかないようありふれた金属だよ普通に」
とアンジュは言っていたが、まあよくわからんどのくらい貴重なのかは。
とまあなかなか見つからないでいた。
明日は久々の休みだからエルシャとミャーコを連れて街に行こうと思う。
ただ街で何か不安なことは起きないようにしたい。
起きないよな? もちろん起こさせてたまるか。
でも不安は重なることもあるとは思いもしなかった。
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