第4話 転校生 ②
「泰花にはもう教えているんだが、俺は大昔、悪魔を統べていたんだ。もちろん人間とも親しかった。だけどその時代は終わった。不届者の悪魔たちが一斉に立ち上がって、その時代は崩壊したんだ。」
「それは本当なの?」
「いや、それが。記憶が曖昧なんだ。お前が言っていた
「それがどうやら、私も一部記憶をすり替えられてる気がするの。あの悪魔に出会って、始祖の悪魔を教えられ始祖の悪魔に会いに行ったの、そしたら今は
でも、不思議なことが一つある。
「えっと、僕が思ったのは、その
「わかった。俺は確信した。
ガタッーー
物音と共に人が走っていく音も聞こえた。
「やはりな、誰かが見ていたようだ。でもあの人間は全く覚醒していると思えない。泰花ではない見えない何者かにただ意味わからない言葉を連呼しているお前を見て震え上がったんじゃないか?」
「変な事言わないで、と言うか誤解を解きに行かないと!」
先程、覗いていたのは隣のクラスの岩田くん。
噂好きなようで、スピーカーとも呼ばれている。やはり幾世さんの噂を流そうとしていたらしい。
「どうなるかわかってるよな?💢」
「はい…!絶対に噂にしません!!!」
と、何事もなく終わった。
「私のことは綾って呼んで。私も泰花って呼び捨てにするから。これからは共に戦う仲間として仲良くしよ。」
「わかった綾。」
後日、僕たちのまた別の噂が流れたことは言うまでもない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます