第5話
十七で
三年前に援軍として遣って来たアウリーの兵士の一人と、私は親しくしていた。当初の彼は、リーン人は頭の堅い連中で在るから到底関わり合っても友好的な関係等築けはしないと考えていた様であるが、私がリーン教の修道士であるにも拘らずアルビオンの書を所有している事を知ってからと云うもの、私に興味を抱いてしまった様子であった。「原書派と呼ばれる連中も、所詮此の聖なる神話の本来示す処を理解しよう等とは考えて居らぬのだ」と、そのアウリーの兵は都度口にした。私は教典派の主張にも原書派の主張にも関心が無かった。
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