第9話 義理の娘に自慰を見られた
「———いや、タイトル……やめろ作者」
「え、どうしたの?」
「いや、何でもない……」
義理の娘に
「けど僕とシウは、親子で———」
「でも血の繋がりはないし、十歳くらいしか違わないユウのことを父親だって思えっていう方がおかしい」
「いや、そんなことを言われたら世の中の再婚者はまずいことになるし」
「他の家庭の事情は知らない。ただ私は、ユウのことが好きなの。もちろん性的に」
性的にって、赤ちゃんの頃から見てきたシウにアプローチされても無理だ。
「そもそもお母さんはズルい。二人が結婚しなければ私にもチャンスはあったのに」
「いやいや、きっと赤の他人だったら僕みたいな面白くない男に興味持たなかったと思うよ?」
だってシウは綺麗で可愛くて、とても魅力的な女の子なのだから。きっと同年代なら間違いなく恋に落ちていたし、実際彼女のことを狙っている男も少なくないだろう。
だがシウは首を横に振り、ユウの手を取って胸元へと誘った。
「ユウ以外の男の人なんて意味がないし、ユウじゃないとダメなの。ほら、ユウのそばにいるだけでこんなにドキドキしちゃう。それにここも、ほら」
今度はスカートの中に導こうとしたので、慌てて手を振り払った。ダメだ、ダメだ、ダメだ。こんなこと……社会的にも倫理的にも許されるわけがない。
「やめろって! こんなことをされても僕はシウをそんな目で見ることはできない!」
想像するのと実行するのではわけが違う。
ハッキリと拒絶されたシウは、大きな瞳に涙をためて必死に悲しみに耐えていた。
「なんで……? 近親相姦が悪い理由はわかるよ? けど私とユウの間には何もないでしょ? 何が問題なの?」
「大アリだ! 僕はシウの父親だぞ? 法律的にも認められないし、親子でこんな関係なんて気持ち悪いだろう⁉︎」
シウはぐっと唇を噛み締めて、より一層距離を縮めてきた。両手で頬を掴んだと思ったら、そのまま唇を重ねて舌でこじ開けようとしてきた。開けるものか、ここで許してしまったらもう、後戻りはできない———!
互いに譲れられない攻防が繰り広げられた。何度も何度も甘噛みをされたり、舌を捩じ込まれたり、胸元を押し付けられて擦られたり。密着した下半身を駆使して執拗に攻められたが、ここで折れるわけにはいかなかった。
「何で……? ねぇ、何で私じゃダメなの?」
勝気なシウの目から、ボロボロと涙が零れ落ちた。
父親って生き物は、娘の涙にめっぽう弱いのだ。それはユウも例外ではなく大きく心を揺さぶられたが、心を鬼にしなければならない。
「僕はシウの父親だ。だから君の気持ちに応えることはできない」
しばらくの間、シウは黙り込んでいたが、観念したように立ち上がって自室へと戻っていった。
「嘘だろう……? シウが僕のことを好きだった?」
あり得ない展開に、思わず寝転んで天井を仰いだ。神様、こんな展開自分には無理です。
・・・・・・・★
「
※ 血の繋がりがなくても、一度親子関係になったら婚姻はできないそうです。それは倫理的な理由で……。さて、この恋どう動くでしょうか?
お読み頂き、ありがとうございます。
次の更新は12時05分を予定しております。
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