今日の日の終わりに

寒い朝

厚い上着を着て


太陽が真上に止まる頃

木漏れ日を見つけて蹲る隣家の猫


家人の老犬は

窓から差し込む光を求めて

家の中を時間に連れられて

移動しながら横になる


一仕事終えた私は

スニーカーを履いて外へ出て


風に吹かれている白い晩菊が見せる美しい田園を見る


此の人生を楽しまなければならないと思えば

振り返ると此れで良いのかと

揺れ動く振り子のように一定しない私の心


一日の終わりに

空を見上げた時は

悩まずに眠りなさいと

閉じた瞼をなぞらえる月の明かり

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る