夕凪

風が止まる夜

時の動きを感じられず


一人

夕食を目の前に

手酌の酒


太陽は沈んで

風もなく

寒さが私を包む暗い空の下


静か思いに耽れば

思い出すのは

あなたの笑顔


こんな夜は

あなたの笑顔がはっきりと浮かび

姓名が同調し

あの頃に帰る事ができる


会いたい

あの頃の貴女に会いたい


あれから幾年を越え

変わってしまったであろう貴女なのに

あの頃の貴女に会いたいはずなのに

思い馳せる今夜は

今の貴女が幸せに暮らしているであろう現実に


幸せを感じようとしている

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る