Welcome! HELL PARTY・2

◆ 第二階層・準備エリア ◆


『フリオニールが復活しました』

『(ヽ´ω`)』

「おにーちゃんありがとう、お陰様で勝利できたよ……!」

『d(`・ω・´)b』


 さて、やって来ました第二階層の準備フロア。改めて、おにーちゃん無しではどうにもならない一戦だったね。本当にありがとう、おにーちゃん! 


『階層移動により、報酬が贈呈されます。経験値 1,300,000,000 獲得』

『レベル94に上昇しました。おめでとうございます』

『ペルセウスがレベル94に上昇しました。お祝いしましょう!』

『どん太がレベル27になりました』

『オーレリアがレベル10になりました』

『姫千代がレベル52になりました』

『フリオニールがレベル52になりました』

『宝箱が出現します。2人少ないことによる人数ボーナスを加算。全てお持ち帰りください』


 う――――わぁ!? なにこれ、桁間違ってない!? 経験値、全員13億!? ひょ、ひょえーーーー!!!??? そして倒した瞬間に経験値が貰えなかった理由これかあ! 戦闘不能者が復活してから経験値が貰えるのね! 地獄が見せた僅かな優しさが、染みる…………!!!


「け、桁違いの経験値量ですわね……」

「正直今のレベルで挑むコンテンツじゃない気がする」

「確かに……。でも、入れるのだから挑んで良いのです! 駄目なコンテンツは宝物殿のようにレベル100制限がかかっているのですから!」

「たーしかに。あ、でもアレってどん太達は何レベルから入れるんだろうね?」

「従者は入場に必要なランクやレベルが個体ごとに伝えられるそうですわ。今度確認してみるのも良いかも知れませんわね」

「なるほど……今度ね。とりあえず、宝箱なんですけど……」

「…………赤黒いオーラの宝石箱が2個もありますわね」

「ある、ねえ……」

「6個もありますよ! 宝箱!」

『(*´ω`*)!!』

『わうわう~~ (食べ物も欲しい! でも皆が強くなるのも欲しい!!)』

「ついにどん太殿が、食べ物以外も……!!」

「本当にどん太か? お前いい子過ぎない?」

『わうぅぅん!? (僕は僕だよう!?)』


 そうかそうか、どん太……。お前は本当にいい子になったねえ~~……。なんだか前より凛々しくて可愛い気がする。気の所為かな、気の所為だね。やっぱりどん太だわ。

 いやそれより現実を見よう。あまりにも過剰なんじゃないかってレベルの報酬、報酬、報酬!!! これが地獄パーティ……。毎日通うべきなんじゃないかってぐらい激ウマじゃないですかあ……! 全部宝石箱な上、2個も赤黒いオーラ付きの宝石箱なんですけど!? 私はアレと同じ様なものから何が出たか、よ~~~く覚えているよ?


「MVPの千代ちゃんが開ける!?」

「最も活躍なさったのはフリオニール・・・・・・殿で御座います。此方はただ、信じて進んだ――――あ、何を!? ええ!?」

『(っ*´ω`*)っ』

「ほらほら、おにーちゃんも開けろ~だってさ! あけちゃえあけちゃえ~~」

「あけちゃえ~~っ!」

「あけちゃえ~ですわ!!」

『わふわふっ! (あけちゃえ!)』

「も、もうっ。では、此方が開けさせて頂きまする!」


 じゃあMVPの千代ちゃんに、どっちも開けてもらおうじゃないの! ねっ! きっと凄いものが出てくるよ!


『 ハ ・ ズ ・ レ ♡ 』

「「「二重底~~~!!!!!」」」

『わうわうわうわう!!!!』

『(# ゜Д゜)!!!!』

「二重底で、御座いますね!?」


 もう騙されるかァ!!! 赤黒いオーラ宝石箱がハズレ宝箱でたまるかァ!!! 二重底二重底二重底!! 二重底ォーーーーー!!!!!


『姫千代がスペシャルジュエリーボックスの二重底を発見しました!』

『【◆地獄融合の書 (武器)】を入手しました』

『【◆真覚醒の証】を入手しました』

「……なにこれ?」

「わかりませんわ……。初めて見ますもの……」


 二重底……二重底だったのは良いんだけど、これ何? 地獄融合、武器……なんとなく武器を融合するんだろうな~ってのはわかる。真覚醒の証に関してはね、もはや詳細説明がこうなのよ。



【◆真覚醒の証】(??・シークレット・消費アイテム)

・?????

 盗難、ペナルティドロップ無効・重量なし



「詳細説明が説明を放棄していますわね……」

「詳細説明とはいったい……」

「全然見当もつかないですね、この紋章が刻まれた羊皮紙……なんでしょうね」

「此方もこれは……わかりかねます」

『(´・ω・`)?』

『わう~……? (ご飯が貰えるチケットじゃない? ちがう?)』

「ご飯は貰えないやつかな……」

『くぅ~ん……』


 もう紙系のアイテムが出る度にご飯が食べれるチケットだと思っておるよこの子は。可愛いね。でもそうじゃないみたいだし、どうやって使用するかもわからないし、うーん……。保留!!!


「それで、こっちは?」

「何かを、呼び出せるようですね……」

「ここでも呼べるのかしら?」

「呼んでどうするの? 武器を混ぜる何かなんだろうけど、混ぜるものなんて…………」

「…………此方の、これとか」

「え、でも片方思い入れのある刀でしょ……?」

「どちらも扱いにくさと力不足を感じております故。もし可能であれば、ということで」

「ん~…………」

「一度まで融合可能で、呼び出しは二度まで出来るようですわ! 間違った時用ですわね、きっと!」

「ほえ~良心設計。呼ぶ? え、っていうか使ってもいいの?」

「わたくしは武器ありませんし、よくってよ?」

「ほえええ~…………じゃあ、使っちゃうかあ。リアちゃんは~……」

「昔のほうきぐらいですけど、混ぜてもエキドナ様の羽箒に及ばなそうですし!」

「そっか~……。おにーちゃんは更新したばっかりだし、我慢して?」

『(*´ω`*)b』

「では、呼んでしまいましょう!」

「おっけー!!」


 ん~ペルちゃんも使って良いって言うし、じゃあ~使っちゃうか~地獄融合の書!! かもーーん地獄融合で呼び出される何者かーーー!!!


『地獄融合の書を開きました!』

『――――ん。来た、用件?』

「カ、カ、カ、カレンちゃん様……!?」

「…………カレン様ーー!?」

「わあ、なるほど、確かに地獄にいらっしゃいますね……」

「確かに。そういえばそうでした」


 カレンちゃんが召喚されたーー!? いや、でもそうか、バビロニクスは地獄地域だったねえ!? でも、いやいやまさかでしょう。呼び出されるのがカレンちゃんだったなんて!!


「カレンちゃん様、あ、あの、地獄融合って、何が出来るんですか……!?」

『今回は、武器。二個を、一個にする。いいとこ取り? ちょっとだけ悪いところも、出るかも。どれだけレアなのでも、オッケー。必ず成功させる。一度融合したのは、次の融合、無理』

「なるほど、ありがとうございます!!」


 なるほどなるほど!? 武器同士を融合させていいところを引き継いだ物が出来ると! そしてそれは必ず成功して、レアリティも関係なし! でも一度融合で使ったら次は融合に使えない……。なるほど、完全に理解した! カレンちゃん様ありがとうございました!


「では、此方のこの二本の妖刀は、如何でしょうか?」

『…………融合予想、これ』


 え、融合予想先とか見れるんですか! それで予想先は――――


【◆百花繚乱】(死神印・シークレット・妖刀・空きスロットなし【●】)

・【呪】要求カルマ値マイナス666以下

・【呪】装備には【剣豪】が最低でも必須

・【呪】装備者のレベルによって攻撃力上昇

・抜刀時、スキル【乱華】自動発動

・絶対に破壊されない

・サイズペナルティを受けない

・反射されない

・基礎攻撃力+1,000

・印+2

・印術の回復速度が10秒短縮

・斬属性攻撃+104%

・突属性攻撃+104%

・斬耐性完全無視

・突耐性完全無視

・【ランダムカード】?????

 強化不可・専用【姫千代】・重量1.2kg


 

 おお……。これなら、良いんじゃないですか……? あ、無双緋影なくなっちゃうのか。その代わりに乱華っていうのが自動発動なのね。それ以外は装備の基本性能を継いでる……? 感じかなあ……? 狂桜大納言が元々どういう性能なのかわからないからなあ~。


「これは、強すぎませんこと!?」

「強いねえ~でもね、これ実はちょっと攻撃力下がってる」

「ええ!?」

『強化がない分、攻撃倍率が少し下がる。でも今後、大きく上回る。使用感は、狂桜大納言がベース。緋影御前、使いにくかった、でしょ?』

「確かに……。少し、ぶれると言いますか……。狂桜大納言と同じ使用感なれば、全く問題ありませぬ」

『どう? 良い? カード、ランダム。何刺さるかは選べない。邪魔だったり、弱くはない』

「千代ちゃんが良いなら、じゃあ、お願いします!」

『は~い』


 なるほど、使用感は狂桜大納言のほうが良かったからそっちを使ってたのね、さっきは。あれ、ちょっと待って? さっき【奥義・無双国落】で4M以上出してなかった? 1.5倍ぐらい強い威力狂桜大納言になるってことなんじゃないのこれ? え、6M? 6M出ない!? 火力おばけ過ぎない!!???


『地獄の釜に【狂桜大納言】【首切緋影御前】が投入されました』

『――――ふっふ~ん♪ お姉ちゃまにおっまかせ~~♪』 

『あ』

「あ!? あ、ってなんですか!?」

『…………大丈夫だった。カード、刺しに来ただけだった』


 ティスティス様!? 今絶対裏でちょっかい掛けに来ましたよね!? あ、でも完成品は問題なさそう……。


『いや、ごめん、うそ。ちょっと弄られた』

『【◆◆千紫万紅】を入手しました』

「…………はい、千代ちゃん」

「あ……。あ! 大丈夫です、全く変わらない…………?」

『お姉ちゃま、後で厳しく言っておく。ごめんなさい』


 いやいや、基本性能が変わらなければ大丈夫ですよカレンちゃん様! ティスティス様のちょっとした悪戯心、お許しになられてください!! で、性能は!?



【◆◆千紫万紅】(死神印・冥神印・スーパーシークレット・妖刀・空きスロットなし【●】)

・【呪】要求カルマ値――――

 …………

 ……

・突耐性完全無視

・スキル【牙突紫電】使用可能

・【◆冥神ティティエリィ・ティスティスカード】今日も幸運な一日でありますように♡

 強化不可・専用【姫千代】・重量1.1kg


 お姉ちゃまカードの効果、どうなってんのぉおおおーーーー!!!!! 意味がわからないでしょう!? これじゃあ!!! いや、うん……。悪いカードではないはず。ないはずなんだけど、攻撃力に関係する装備が欲しかったねえ……?! その代わりの牙突紫電か……。うーん……。



「馴染む……。実に馴染む……。これは、おお……。これは……!!!」

「だ、大丈夫そう……?!」

『姫千代が【牙突紫電】を発動、MISS……。対象が存在しませんでした』

「なんですの!?」

「ひゃっ!! 今、ピシャって雷が飛びましたよっ!?

『Σ(´∀`;)!?』

『わうぅ!?』

「大変に良いものになりました! 冥神ティティエリィ・ティスティス様に感謝致しまする!」

「ありがとうございましたカレンちゃん様! 良いものみたいです!」

『そう……? じゃあ、説教。してくる、ばいばい』

『死神カレンが元の場所へ帰還します……』

「あ、帰っちゃった」


 カード効果が不明だけど、千代ちゃんが突きの動作で紫色の雷の剣撃が飛ばせるようになったねえ! これはこれで、まあまあめでたしめでたしか!


「よし、じゃあ~……」

「他の宝箱がまだですわよ!?」

「…………あまりにも濃厚な内容過ぎて他のを忘れる所だった!」

「危ないですわねえ!!? ではこちらの赤黒いのもお願いしますわ!」

「千代ちゃん!」

「ええ! では、ぱんぱかぱーんに御座います!」

「あ、忘れてたそれ!」

「ふふ、今思い出しました」


 やるね千代ちゃん。すっかりぱんぱかぱーんの存在を忘れてたよ。いいね、可愛かったよ今の……! で、中身は!?


『 ハ ・ ズ ・ レ ♡ 』

「「「「二重底二重底!!!!」」」」

『わうわうわうわうわう!!!!』

『Σ(´∀`;)』


 何度も天丼してくる! もう騙されないよ!!


『姫千代がスペシャルジュエリーボックスの二重底を発見しました!』

『【◆ぴょこぴょこアニマルアバターセット選択箱】を入手しました』

『【◆真覚醒の証】を入手しました』

「「うわああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」」


 ぴょこぴょこアニマルアバターセット選択箱ォオオオオーーーーーー!? こ、こ、これはヤバい、リアちゃんのあの耳と尻尾と同じやつが選べる箱だァーーーー!!!!?????


「正気を保っている内に、他の宝箱もあけますわよ! 回収! 回収!!」

「おにーちゃんそれ! リアちゃんそれ! 私これ! ペルちゃんそれ! どん太、合図!」

『わうぅ!? わ、わん! わんわわわ~~う!!』


 どん太無茶振りにも対応するじゃん! 可愛い!!! じゃあ他の装備も回収して――――そうだよ、半分忘れてたよ!! 朱璃戦、やらなきゃ!!


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