ドラゴン狩りにいこ~よっ!・2
◆ グレートレッドドラゴン討伐戦 ◆
『ラウダ、ナウダ! グィ・ゾダス!!』
「べろべろべぇ~~~!!」
『ガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
遂にリアちゃん、龍言語を使うことすらせずにベロ出して挑発しておるよ。一応こいつらあの当時の怒りをそのまま反映してあるっぽいね。そりゃあ憎い相手にこんなことされたらキレるわ。
「聳え立て、
『オーレリアが【
『グレートレッドドラゴン(Lv,90)が【アニヒレイションナパームブレス】を吐き出しました!!』
『【
『にゃぁぁぁぁあぁ~~~ん…………』
「え、この壁鳴くんですか……」
「鳴くみたいなのよね……阻め、ボーンシールド!」
『パーティ全員が【ボーンシールド】状態になりました』
「…………可愛いねぇええええええ!!!!!!」
『つくね☆が【★オーバーキル!!!】を発動しました。攻撃力が2倍になり、受けるダメージが2倍になります』
『つくね☆が【高揚・1】状態になりました。攻撃力1.1倍加算、被ダメージ5%減少、毎秒HP0.5%回復』
『つくね☆が【快楽・1】状態になりました。攻撃力1.05倍加算、全ての状態異常耐性+10%加算』
つくねちゃん、自己バフのきっかけがそれでいいのか……。いや確かに猫ちゃん障壁が攻撃された時の『にゃぁぁぁぁあぁ~~~ん』が可哀想で可愛いのはそうなんだけど!
「沈め、ネガティブオーラ」
『279秒間、パーティ全員の全ステータスが+69されます』
『オーレリアの瞳がキラリと光りました』
え……!? なにそのログ!? キラッと光ったから何!? つくねちゃんも我が目を疑ったかのようにログチラッと見てるじゃん!
「紅蓮の太陽、鼓動する爆豪、喰らい尽くす炎よ、一点集中!!
「んっ!?」
凍結させるって言ってなかったリアちゃーーーん!? 思いっきり火属性のにゃんこちゃん出してなーい!?
『ガアアアア!!! ゲグ・ナウダス!!!!』
「ふっふっふ……」
向こうもそんな炎の猫一匹、食ってやるとばかりに口開けてますけど!? え、大丈夫なのこれ!? ねえねえねえ~~~!!
『偽装工作!!! オーレリアの【
「……これは酷い」
「お姉ちゃん達にも見分けがつかないなら、優秀な技ですね! あとは頭をふっ飛ばしてちゃちゃっと倒しましょう!」
「えぇ~~~すっごいすっごい!! 火属性の見た目の水属性攻撃ィ!? ずっるぅ~~~い!! 可愛いねぇえええ!!!!」
『つくね☆が【ジェノサイドステップ】を発動しました』
『わうぅ!? わんわんわんわん!! (え!? 僕も殴りに行く~!!)』
『どん太が【地獄行き超特急】によりダッシュ加速状態になりました』
「早い者勝ちですよ!!」
『姫千代が【驚天動地】を発動しました』
おおう……。近接組がもう、動かないサンドバッグを殴りに行くかの如く駆け出してった……。つくねちゃんはちゃっかりどん太の上に乗ってるし、どん太は『あれ? つくねちゃんどこいったのかな~?』みたいな感じでキョロキョロしながら走ってるし、千代ちゃんは既に現地近く到達してるし……驚天動地も移動距離の限界があるのかな。
『(;´∀`)』
「わかる。おにーちゃんはここでいいんだよ……」
『m(_ _)m』
「謝らなくても……。あの子達の移動速度がおかしいだけだから……」
「では、早いもの勝ちみたいなので!」
『オーレリアが【神出鬼没】を発動しました』
『Σ(´∀`;)』
――――そういえばこの子もテレポートスキルがあったなあ……。ああ、瞬間移動した千代ちゃんを抜いて頭の上に直接ワープしてるよリアちゃん……。
「大丈夫、おにーちゃんが役に立つのは超強敵の時だから……」
『(´;ω;`)』
「我々足の遅い組は仕方ないのよおにーちゃん……。あ、私もアビスウォーカーがあったわ……」
『Σ(´∀`;)!!!』
マズい、本格的に足が遅いのおにーちゃんだけかもしれない……! 私もアビスウォーカーで従者のところにテレポート出来るし、移動速度面で言えばおにーちゃんが最遅だ。戦闘のカバー率にも影響するし、移動速度面のスキルが何かしら欲しいところではあるかもしれないね。いやでもおにーちゃんに移動速度まで与えたらそれこそやりたい放題になるからこのままでいいのでは……?
『にゃ王様が【にくきゅーすたっふ】で攻撃にゃ! あ! 滑ってころんだにゃ! 攻撃は失敗にゃ!! 見なかったことにしてーーー!!!』
リアちゃん何やってんの……。あ、千代ちゃん達がもう現場に到着するわ。アレが当たってればリアちゃんがMVPだったろうになあ……。ああいうおっちょこちょいなところが可愛いね、実際の本気の戦闘だったら阿鼻叫喚レベルの事故だけどね!
『姫千代が【一刀断鉄】を発動、特効! クリティカル! グレートレッドドラゴン(Lv,90)に1,727,474ダメージを与えました』
『つくね☆が【ぺったんこ!】を発動、クリティカル! グレートレッドドラゴン(Lv,90)に1,111,510ダメージを与えました』
『どん太が【魔狼身弾】を発動、特効! グレートレッドドラゴン(Lv,90)に321,440ダメージを与えました』
『2COMBO! どん太が【爆滅二段掌】を発動、特効! グレートレッドドラゴン(Lv,90)に合計641,501ダメージを与えました』
『COMBO発動により、どん太ドッペルが出現しました』
『3COMBO! どん太が【食い千切り】を発動、特効! グレートレッドドラゴン(Lv,90)に合計1,301,334ダメージを与えました』
『4COMBO! どん太が【究極魔狼拳】を発動、特効! 黄金の右足が炸裂! クリティカル! グレートレッドドラゴン(Lv,90)に合計2,844,150ダメージを与え、撃破しました。経験値 84,500,000 獲得』
こんだけ経験値貰って誰もレベル上がらないの? やば……。全員経験値テーブルがもう、この敷居じゃ満足できないレベルになってるのね……。これはレベル100が遠い、絶対遠いですわ。
『MVPはどん太でした』
『MVP報酬は【?卵(虹)】でした』
「卵……?!」
『(´;ω;`)?』
「いやね、なんかね、報酬のアイテムが卵だったのよね……?」
『Σ(´∀`;)!!』
卵が出た! 食材って表記じゃないってことは……。育てれば生まれる系のやつ!? いやもしかしたら普通に食材かも……? 帰って鑑定しないと――――あ。鑑定! ペルちゃん居ないからどうやって鑑定しよう!? 鑑定鏡私持ってないや。後でちょっとだけ課金して買おうかな……。期間内なら使い放題みたいだし。
『報酬が出現しました。取得する宝箱を2個選択してください』
おおっといつもの報酬タイム。これはミドルもラージも変わらずだったけど、ここから個数が増えるのも変わりなく、か。宝箱は~……4個中2個が金! 他は木と赤! もう選ぶの決まったようなものだねこれは。
『わんわんわんわんわんわんっ!! へっへっへっ♡』
「…………どん太が居るもん、赤いのって言うわなぁ。おつかれおつかれ~」
「あいったた~~……。頭が凍ってて滑りました~っ……」
「リアちゃんも気をつけないと、こいつは復帰しないけどすぐに復帰するタイプのドラゴンだったらパクっとやられてたよ?」
「はぁ~い……。気をつけまーす……」
どん太に乗って皆戻ってきたね。千代ちゃん、つくねちゃん、リアちゃんだから、実質大人2人分ぐらいの体重だし3人乗りも平気か~。あれ、そういえばつくねちゃんのステータスをインターバル中にチラッと見せてもらったけど、サイズ小型だったような……。プレイヤーでも小型がつくことあるんだ……? いやこの質問は地雷かもしれない……。いやでも聞きたい……。
「千代ちゃんもお疲れ様~威力上がってたねえ~」
「少し、怖い程に上がっておりました。これで緋影を抜いておりませぬ上、妖狐化もしておりませんので……」
「確かに……確かに……!」
千代ちゃんも凄い威力になってたなー……。これでまだ火力の伸びしろがあるの怖すぎる。というかそろそろオプションの項目にある『ダメージ表記を3桁圧縮する』か『ダメージ表記を6桁圧縮する』の項目にチェックを入れてもいいかも? 本当のダメージが知りたい時は詳細情報表示で調べればすぐに出てくるし。そもそもこの項目が用意されてるってことは、このダメージが当たり前になる前提ってことだよね……。絶対想定済みのダメージよこれ。だって偽バビロンちゃんの通常攻撃ぐらいのかるーい気持ちで殴ってくるダメージ8桁だったもん。これ絶対レベル100になったら次のステップだわ。
「つくねちゃんもお疲れ様~。そういえばつくねちゃんって小型扱いなのって何かカードの効果~?」
「あッ……!? 違う違う違う!! 低身長にすると小型になるんだよ!! 140センチより下だと小型、200センチより上だと大型ァ! リアモジュで小型は激レアなんだ!」
「そ、そうなんだ。ほえ~知らなかった……」
「リンネちゃんもそんなに大きいんだから大型でいいよねえ!? 大型だと思うんだけどォ!!! わっちも大きいし中型ぐらいにならないかなぁ!?」
「やっぱり気にしてた!?」
『時間経過により、つくね☆の全てのバフが解除されました』
「…………ちょ、っと、だけ……?」
「わあ急に落ち着いた!」
つくねちゃんも、職業のスキルでテンションが上がるのか、テンションが上ったからスキルが発動するのか、大変なクラスに就いてらっしゃるなあ……。いやでも、テンションが元に戻ったら戻ったで、恥ずかしそうに斧をギュッと抱きしめて『ちょっとだけ……?』って上目遣いで言うの可愛いなあ……?
「そう! それより宝箱、2個選べるからつくねちゃんが一個選んで!」
「わっちが、いいんですかぇ……?」
「本当はどっちも金――」
「じゃあ、あの、あ、赤いのがいいです!」
「「「え?」」」
『わふっ?』
なん、だって……? あの赤い宝箱が良い、だって……!? あれは食べ物しか入ってない冷蔵庫みたいなやつじゃないの!?
「シリーズ系の装備が、一式入ってることが、あるんで! もしくは、シリーズの一部位選択箱が」
「うっそぉぉ……!?」
「食べ物しか入っていないものかと……」
「食べ物は、稀ですね……」
「「「稀」」」
『Σ(´∀`;)』
『わうっ??』
今まで開けてきた赤い宝箱の常識が、崩れた……! あの宝箱って、シリーズ装備が入ってる宝箱だったの!? しかもシリーズの一部位選択箱って、つまり黒姫一部位落ちの状態でも、それさえ出れば解決するってこと!? 凄いじゃんそれ……。ええ……食べ物のほうが稀!? ええ……ええ!?
「どん太、聞いて驚かないでね。アレには食べ物が入ってる方が……稀らしい」
『きゃぅぅぅうううぅうん!?!?!? (う、うそだ、ぼくをだまそうとしてる!?)』
「嘘じゃない、嘘じゃないんだよどん太……」
『わ、わふっ、わふっ……! (食べ物出るもん、食べ物出るもんっ……!)』
「じゃ、じゃあ、わっちこれ、あけます……」
さあ、どん太が欲しい物が出るか、それともつくねちゃんの言う通りの物が出るか…………!!
『つくね☆が【★★シリーズ装備ランダム8点セット箱】を入手しました』
「あの、これ、でした……! 凄い、レアなやつだと思いま」
『きゃうぅぅぅううう~~~~~~~ん!!!!!! (うそだぁああああああああああああああ!!!!!!!!!)』
『(;´∀`)』
「わあ……」
「どん太はね、食べ物が絶対入ってる箱だと思ってたのよ……」
「ああ~~…………ごめんね、どん太くん……」
「くぅ~……」
『(;´∀`)』
「千代ちゃんもね、食べ物が絶対入ってる箱だと思ってたのよ……」
「ああ~~~…………」
哀れどん太……そして千代ちゃん……! 食べ物が必ず出てくる箱じゃなかったみたいだよ、これは……! ドラゴン肉がいっぱい食材に入ってるから、それで我慢して? ね? ね? 足りない分はスーパーなやつを狩りに行こう?? あ、とりあえず金色のやつあけるか~……。
「じゃあ、それはつくねちゃんがとりあえず持ってて! こっちの二択を開けちゃうから!」
「あ、はいっ!」
どっちにしようか……。赤いのに近い方の、右側の奴を開けようかな。
「あ、お姉ちゃんぱんぱか――」
「――あ」
『【?ジャンク品】を入手しました』
『【?ジャンク品】を入手しました』
『【?ジャンク品】を入手しました』
『【?ジャンク品】を入手しました』
「…………」
「あ~~……見たことない、ですねえ~……」
「食べ物では、ない?」
「食べられそうにないかな、鉄っぽいやつだと思うよ……」
『くぅぅぅ~~~~ん………… (このトカゲきらい! もっと大きいの!)』
「どんどん、次はきっと良いものでますよっちよちよも、落ち込まないで~」
「ちよちよ……!? 此方、此方で御座いますか!? ふふっ……ちよちよ……」
「ぽんぽこ」
『Σ(´∀`;)』
「それは駄目で御座います!!!!」
「やっぱり千代さんがしっくり来る気がしますね~っ。ね~!」
え? リアちゃん突然それを私に振ってくるのずるいと思うよ? これで私がぽんぽこって言ったら絶対千代ちゃんがおよよよよって泣いて好感度激減よ?
「千代ちゃんは千代ちゃんが一番! たまにノリでちよちよって呼ぶぐらいでいいのよ!」
「!!! ふふふっ…………!」
「千代さんも、わがままボディですね……。わっち達、歩いてるだけで注目されてるの、ううう、うなずけます……」
つくねちゃんも低身長な割にグラマーな体型だもんね。いやぁ、ダンジョン内から次の難易度に挑戦出来る仕組みで本当に良かった。戻る度にいちいちキャーキャーワーワー言われてたら疲れちゃうよ。最後の難易度が終わったら、ギルドポータルでさっさと戻っちゃお~っと。さーて、次の難易度は~……スーパーレッドドラゴン! レベルは100、こいつもグレートと大差ないし、HPが20Mって増えただけだからちゃっちゃと狩っちゃおう!
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