Memory of Luteola. part4
◆ 氷の宮殿・玉座の間 ◆
聖龍神マテオの攻撃は、炎龍女帝ドレイクの立ち回りに似ている。ドレイクと決定的に違うのはその硬さ。そして頭にきているはずなのにしっかりしている判断力。故に隙が少ない……暴れられると手がつけられない。じゃあ、どうするか。暫く戦闘をして対抗策を色々と考えたけれど、最終的に私が思いついて実行した対抗策はこれだった。
「穿て、カーススピア」
『Weak!!! 特効! 聖龍神マテオ(Lv,????)に中ダメージを与えました』
「っぐ……!!」
『スージーが【スピットファイア・闇】を発動、Weak!!! 聖龍神マテオ(Lv,????)に小ダメージを与えました』
『カヨコが【生命力変換】、【マナ譲渡】を発動、スージーのMPが完全に回復しました』
「穿て、カーススピア」
『Weak!!! 特効! 聖龍神マテオ(Lv,????)に中ダメージを与えました』
『スージーが【スピットファイア・闇】を発動、Weak!!! 聖龍神マテオ(Lv,????)に小ダメージを与えました』
『カヨコが【生命力変換】、【マナ譲渡】を発動、スージーのMPが完全に回復しました』
「か弱き我らをお救い下さい、エピクレシス」
『パーティメンバー全員のHPが15%回復しました。回復分のバリアが付与されました』
「っぐぅ……!!!」
「ロクに宮殿から出ねえからさ! 足腰弱っちまったんじゃねえのか、ええ? ふんばりが効かねえかよトカゲ野郎!!」
『★フリオニールが【プロヴォーク】を発動、聖龍神マテオ(Lv,????)は【怒髪天】状態です!』
『★フリオニールが【★無双連斬】を発動、Weak!!! 聖龍神マテオ(Lv,????)に特大ダメージを与えました』
私とスージーさんが考える暇を与えないように攻撃し続ける。私がカーススピアを足元から撃って、スージーさんがギリギリ視界に入らない程度に離れた場所から
「小癪なッッッ!!! 舐めるなァ!!!!」
『聖龍神マテオ(Lv,????)が【龍撃突進】を発動しました』
『(ヾノ・∀・`)ムリムリ』
『カウンター!! フリオニールが【マルチカウンター】を発動、聖龍神マテオ(Lv,????)に中ダメージを与え、体勢を崩しました』
『フリオニールが【シールドトレイン】を発動、聖龍神マテオ(Lv,????)が押し飛ばされました』
『(`・ω・´)』
それでも突っ込んできたら、おにーちゃんがやってくれる。突進に対して横殴りのカウンターを取って、そのまま盾で引き摺り弾き飛ばすスキルに繋げて聖龍神マテオを引き離す。近接組から少し離れて、向こうは体勢を崩しているとあれば…………やることは一つよ。
「穿て、カーススピア」
『Weak!!! 特効! 聖龍神マテオ(Lv,????)に中ダメージを与えました』
「っぐぁ……!!」
『スージーが【スピットファイア・闇】を発動、Weak!!! 聖龍神マテオ(Lv,????)に小ダメージを与えました』
『カヨコが【生命力変換】、【マナ譲渡】を発動、スージーのMPが完全に回復しました』
「穿て、カーススピア」
『Weak!!! 特効! 聖龍神マテオ(Lv,????)に中ダメージを与えました』
『スージーが【スピットファイア・闇】を発動、Weak!!! 聖龍神マテオ(Lv,????)に小ダメージを与えました』
『カヨコが【生命力変換】、【マナ譲渡】を発動、スージーのMPが完全に回復しました』
「か弱き我らをお救い下さい、エピクレシス」
『パーティメンバー全員のHPが15%回復しました。回復分のバリアが付与されました』
「が……ぐっ……!!」
これは戦いじゃない。仇討ち、復讐。こいつと正々堂々戦うつもりなんてない。暴れる向こうの手を塞いで、ブレスとか魔術攻撃を出す暇を与えない。釘付けにする。このハメ技の最大の欠点は、後ろで戦っているグスタフさんや千代ちゃん達が崩れてこっちに近衛兵が流れてくることだけど、千代ちゃんが『一歩でも動けば殺す』というような形で抜刀したままピタリと止まってわざと時間を稼いで、そのプレッシャーを突破できない近衛兵を全員足止めしている。レオンさん、グスタフさん、リアちゃんは新手が流れ込んでくるのを次から次へと薙ぎ倒して増援を潰している。
「……っく! このままでは埒が――」
『姫千代が【一刀断鉄】を発動、即死! 近衛神兵ゾボンの首を刎ねました』
「次」
『姫千代が【明鏡止水】を発動、MPが完全に回復しました』
「…………ッ」
千代ちゃんのHPの自動減少効果も、私が定期的にエピクレシスを飛ばしているから相殺されてる。割合で消費されるMPも、一人殺す度明鏡止水で50パーセントも回復出来る、殺し損ねなければ半永久的に千代ちゃんは戦える。問題は、聖龍神マテオがとにかく硬いこと。皮膚が鱗、鱗が鎧のようになった聖龍神マテオの体はまさに要塞。傷は付くけれども、一気に血が流れるということがない。深手を与えられてない気がして、押している感覚がまるで無い。
「――――やむを得ん!!! 破ァ!!!!」
『聖龍神マテオ(Lv,????)が【★アースクエイク】を発動しました』
「……ッ!」
「こ、これは……っ……! 立って、いられない……!」
聖龍神マテオの行動パターンが変わった!! アースクエイクは確か、つくねちゃんが使ってたスキル!! 地形破壊系スキルで、脆い足場とか建物だと崩れるって……まさか!! この宮殿を崩す気!? ここを崩されたら、こっちが有利な環境がリセットされる! ここで飛翔を使っても、カーススピア如きではあんまり妨害にならないし、ばびろんぱんちも発動まで時間がかかるし、どうしよう……!?
『(`・ω・´)』
『フリオニールが【霊体化】を発動しました』
「な、え……!? それ、ど、どうなって……わわわ……!!?」
おにーちゃん!? 何を――――
「無駄だァ!! 貴様の力は、概ね理解したッ!!! 貴様程度では、もはや、止められんッ!!!!!」
――――ピコッ☆
『フリオニールが【霊体化】を解除、ピコハンで聖龍神マテオ(Lv,????)を叩きました』
…………は? …………は?????
「あっ……!?」
「恐怖音検知」
「な、なんで、それを、君が……!?」
そんなんで聖龍神マテオが止まるはずが…………。あれ…………? なんで、え? なんで止まってるの? えっと、バトルログ詳細……。ダメージは出ないけど、状態異常は出るはず…………。
『ピコハンが見事に聖龍神マテオに炸裂しました。技術点50点! 芸術点50点! 合計100点満点! 100点満点の状態異常が発生します!』
『聖龍神マテオ(Lv,????)が【停止】状態になりました』
『聖龍神マテオ(Lv,????)が【悪夢】状態になりました。状態異常が誘発されます!!』
『聖龍神マテオ(Lv,????)が【精神崩壊】状態になりました。MPが急激に減少します!!』
『聖龍神マテオ(Lv,????)が【発狂】状態になりました。スキルが使用不可能になります!!』
『聖龍神マテオ(Lv,????)が【衰弱】状態になりました。ステータスが激減します!!』
『聖龍神マテオ(Lv,????)が【破滅】状態になりました。レベルが一時的に減少します!!』
『( ̄ー ̄)』
なに…………これ…………?
「まさか俺以外に使いこなせる奴が居たとはね!! チャンスだ、一気に叩き込む!!!」
『(`・ω・´)b』
『★フリオニールが【★無双連斬】を発動、Weak!!! 聖龍神マテオ(Lv,290)が超大ダメージを受けました』
『フリオニールが【フルバスター】を発動、聖龍神マテオ(Lv,290)が大ダメージを受けました』
「マ、マテオ様ーーー!?」
「……ッ!! 好機!」
『スージーが【スナイピングショット・闇】を発動、Weak!!! クリティカル! 聖龍神マテオ(Lv,290)が超大ダメージを受けました」
「積み上げよ、討ち滅ぼされよ、骸を晒せ! ランス・オブ・ヴラド!!!」
『カヨコが【失伝魔術:ランス・オブ・ヴラド】を発動、Weak!!! 聖龍神マテオ(Lv,290)が極大ダメージを受けました』
あのピコハンで、どうして逆にこんなチャンスが生まれるのかは謎だけど!! 何はともあれチャンスってことには変わらない!!! それにこれなら、ここなら、この瞬間なら絶対に当てられる、当ててやる!!
『(´゜д゜`)』
「どうして止まっ……!!!」
「有象無象の区別なく――――」
絶対に、殺るッッッ!!!
「一切合切を打ち砕き給う!!!」
これが、渾身の……正真正銘最強の一撃!! バビロンちゃんから教わった、魔神の一撃!!!
「来たれッ!!! バビロンパンチ!!!」
『【★バビロンパーンチ♡】を発動しました! 最強なる魔神の右腕が召喚されます!!!』
『!!!!(´゜д゜`)!!!!』
「これは、やべえ……!!?」
くらえ……!! 本物の、バビロンちゃん様の一撃をッ!!!!!
『NPを全て消費しました』
『【最強のワ・タ・シ・の、スーパーラブリーなバビロンパーンチ♡】が汎ゆる敵を打ち砕く!!!』
『聖龍神マテオ(Lv,290)に掛かっていた【停止】が解除されました』
『Weak!!! 聖龍神マテオ(Lv,290)に壊滅的なダメージを与え、粉砕しました』
『聖龍神マテオ(Lv,290)に掛かっていた全ての状態異常が解除されました』
どうだァ!!! くたばったか、ええ!? 見たか、これが我らが魔神様の、本物のバビロンパンチだァ!!! ありがたく受け取ってくたばれぇええええええええ!!!!!!!!!!!!
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