天使狩り・6 ~突っ切れ、吹っ切れ~
◆ 禁じられた楽園 ◆
『さあ動き出せ、実験体101号! 102号!! この部屋を突破させるな!!』
『ドゲルゴースト(Lv,70)が逃走しました……』
『Mission start. Destroy! Destroy! Destroy! Destroy! :D』
『Mission start. Destroy! Destroy! Destroy! Destroy! :D』
ローラちゃんのジョークで、あいつらも凍結してくれたらなぁ……。ジョークが通じないタイプの機械だよねぇ、アレは……。
「致し方ありませんねっ!! まだ完璧ではありませぬが!」
『姫千代が【驚天動地】を発動し、瞬間移動しました』
『わぅ!?』
「えっ!? 水月の任意発動バージョン、それ!?」
『姫千代が実験体101号・アリスエル(Lv,75)に22,100ダメージを与え、鉄くずにしました。経験値 121,321 獲得』
『姫千代が実験体102号・イーヴァエル(Lv,75)に22,200ダメージを与え、鉄くずにしました。経験値 122,522 獲得』
うぉっ……!? 千代ちゃんが、いつの間にか回避スキルの水月のワープを任意発動出来るスキルを覚えてるーーーっ!? 驚天動地、かあ……! それズルくない!? あ、でももしかしてそれ千代ちゃんの専用ポイントの【印】を消費する? 2も消費するのかー……いやでも千代ちゃん敵を倒す毎に印回復だから、これで元が取れてるわ。
「千代ちゃん、ナイス……! すっごいねぇ!」
「えっへん、上手く行きましたねっ!」
「えっと、ごめんなさいっ! え、えいっ!」
『オーレリアがペルセウスにダメージを与えられませんでした』
『ペルセウスの【凍結】が解除されました』
「ありがとうリアちゃん!!! アイギス!!!!!!! ですわっ!!!!!」
『ペルセウスが【魔盾アイギス】を発動、【ペネトレイト・10】状態になりました』
リアちゃんがほうきフルスイングでペルちゃんの凍結を解除してくれた。実はリアちゃんのほうきの片方、火属性っていう隠し性能があったんだよね。物理攻撃力0%だけど、あたっては居るから殴れば火属性の特性で凍結を解除出来る! ローラちゃんの凍結対策がリアちゃんなのだ……。そんで、凍結をくらったペルちゃんがぷんすこぷんすこしてる……。失礼なんだけど、か、可愛い……! 滅多に見れないお顔が見れると、キュンと来るよね。んもぅ!! んもうぅ!! って怒るのも可愛いね……? あ、ローラちゃんは本気でちょっと反省してくれる?
「ローラちゃん」
「は、はいぃぃ……!?」
「有罪」
「ぴぇ……! ちょっとした、出来心だったんですぅ……!!」
「もっとエグい服着るか、ここから先の敵、全部倒すのどっちが良い?」
「ひえ~~~!! 敵、倒しますぅぅぅ~~……!!」
というわけで、初手の機械天使は千代ちゃんが先手必勝で倒してくれたからなんとかなったけど、こっから先はかなり強力な攻撃持ちが多いんだから今みたいなのは許されない。ローラちゃんにはこっから先、全部ディストラクションで葬ってもらおうじゃないの。狭い室内、反響フルヒットの威力をみせてちょーーーだい。
「じゃ、任せたから! 行くよ!」
「行きますわよ!」
『フロアを移動します……3……2……1……』
「ひぃ~~!」
さあ、ちゃっちゃちゃっちゃと! 前回と同じ構成なんだから、レベルも上がったし人数も増えてるんだから、バッサバッサ倒していかねば! 事前にどんなのが出るか今回は教会までの道中で説明してあるから、アレ何ーーー!? ってのは無い、はず!
『H-A-L-L-O? Good bye! :D』
『Destroy! Destroy! Destroy! :D』
『H-A-L-L-O? Good bye! :D』
『Destroy! Destroy! Destroy! :D』
「今度はちゃんとやりな! 行くよ!!」
『トルネーダが【攻撃の号令】を発動、1分間パーティメンバー全員の攻撃力が1.5倍になります』
「沈め、ネガティブオーラ!」
『3分間パーティメンバー全員の全ステータスが+42されます』
「嘆きの歌を此処に……あーやっぱりドゲルむかつくぅ~~~!!! あーーーもう死んでぇえ!! 死んで死んで死んで死んじゃえーーー!!
『ローレライが【
え、システムメッセージさんも困ってるじゃん……。いやうん、間違いなく発動してると思うよ、斬打突の攻撃エフェクトが発生してるもん。でもこれは、歌、歌なんかなぁ……。世の中には理解不能な歌もあるし、まだ言葉を喋ってるだけマシかぁ……。
『Weak!!! 実験体103号・ウルドエル(Lv,80)が合計32,500の全属性ダメージを受け、鉄くずになりました。経験値 123,723 獲得』
『Weak!!! 実験体104号・エーラエル(Lv,80)が――――』
『Weak!!! 実験体105号・オーガエル(Lv,80)が――――』
『Weak!!! 実験体106号・カーシャエル(Lv,80)が――――経験値 127,327 獲得』
『ローレライが【
おーすっごい、ローラちゃんが叫ぶと敵が死ぬ……! しかもワンセットと思われる30ヒットがフルヒットしない内に死ぬ! いやもう雑魚だしね、このぐらいサクサク死んでもらわないと。それにしても、いや、今気がついたけど……既に800k以上経験値入ってるよね? どん太とねーさん、1レベルだよ? 上がらないんだけど!? ええ、嘘でしょ……!? こんな敵じゃもう、どうにもならないぐらいの域に達してる! リアちゃん千代ちゃんローラちゃんも、1パーセントも経験値増えてないんだけど!? ぎええええーーー……!?
「どん太とねーさんが経験値10パーセントぐらい上がった……」
「え、レベル1ですわよね!?」
「はい……。これじゃもう、どうにもならんようで……」
「先が思いやられますわ……次、行きますわよ!」
『フロアを移動します……』
「ローラちゃん任せたよ!」
「ドゲルのおもちゃを全部鉄くずにしてやるぅぅぅ~~!!!」
あ~なんかローラちゃんが吹っ切れてるっていうか、自棄になってる……! いつもはふぇええ~とか、ひぇ~~って言ってる子がここまで高揚してるの、なかなか見れませんよ! いつもこれぐらい殺意高めで暴れてくれたら、絶対うちのエースになれるのになぁ……!
『3……2……1……転送』
「くたばれドゲルのおもちゃーーー!! 千切れて狂って物言わぬ鉄のゴミクズになれーーーー!!!
『ローレライが【
『Weak!!! 実験体107号・キャミエル(Lv,85)が合計66,400の全属性ダメージを受け、鉄くずになりました。経験値 128,528 獲得』
『Weak!!! 実験体108号・クーガエル(Lv,85)が合計66,400の全属性ダメージを受け、鉄くずになりました。経験値 129,730 獲得』
………………
…………
……
『特殊変異体・マリエル(Lv,99)が【インスタントバリア・アンチウィーク】を起動しました』
『特殊変異体・マリエル(Lv,99)が合計120,100の全属性ダメージを受けました。特殊変異体・マリエル(Lv,99)に弱点はありません』
生き残った! こいつやっぱり硬いな。攻撃してない時は弱点をカバーするバリアとか使えたんだ! あの時はおにーちゃんが近くに居て攻撃せざるを得なかったからソードハリケーンを連発しただけってこと? く~……弱点なしだとローラちゃんのDPSは40kぐらいなのか~……。ローラちゃんのディストラクションの次の攻撃判定が出るのは3秒後、それまでには十分ソードハリケーンを構えて放つ余裕がある。これは、うーん……任せるって言ったけど、流石に妨害を入れないとキツイかなー。
『特殊変異体・マリエル(Lv,99)が【ソードハリケーン】の構えを取りました』
『わんっっっ!!!』
『ローレライが【
『どん太が【地獄行き超特急】状態になりました』
おっ……どん太がすごい勢いで駆け出した! 初速が前とは比べ物にならないぐらい早いな……!? 千代ちゃんのワープも凄いけど、駆け出した瞬間には残影が見えるぐらいの速度をいきなり出せるようになったのね! これが、もしかして地獄行き超特急のダッシュ性能強化ってこと!?
『どん太が【魔狼身弾】を発動、特殊変異体・マリエル(Lv,99)が合計32,500ダメージを受けました。スタンしました』
『2COMBO! どん太が【爆滅二段掌】を発動、特殊変異体・マリエル(Lv,99)が合計61,600ダメージを受けました。スタン中により自爆失敗、鉄くずになりました。経験値 1,199,999 獲得』
お、おお~……倒したった……! これで2.6Mぐらい経験値溜まったけど、はい。これでどん太とねーさんが30パーセント、リアちゃん千代ちゃんローラちゃんが3パーセントあがったのね。いっやーーーこれはもうシャチ狩り行っても赤いのだらけになってくれないと美味しくないなぁ……。どん太とねーさんは8M、リアちゃん達に至っては、80M以上も経験値が必要ってこと? ぎゃーーー……あ、私も大差ないわ。そのぐらいだわ。これは明日も、あのヘルホエール号を倒さねばならないかなぁ……。なんとかパターン組んで倒せるようにしないと……。
「リンネさ~ん? リンネさ~~~~ん?? あーちゃん!!!」
「あ、はいぃ!」
「行きますわよー!! 必要なら私も覚醒スキルを使いますわね!」
「はーい!! バフ掛け直し、あ。油断してた。阻め、ボーンシールド」
『パーティメンバー全員が【ボーンシールド】状態になりました』
「沈め、ネガティブオーラ」
『3分間パーティメンバー全員の全ステータスが+42されます』
「んぅぅ~~……うちの力不足ですぅ~……」
「雑魚を一瞬で全滅させて力不足はないよ。さすが、凄いねローラちゃん! そのままドゲルも殺っちゃえ!」
「んっ……んふ……褒められたぁぁぁ……♡」
『フロアを移動します…………』
いけない、ボーンシールドを忘れてた。私も気が抜けてるわ、まずはこのダンジョンを終わらせるのに集中しないと。ダンジョン攻略中に他ダンジョンのことを考えるなんて、ここを舐め腐り過ぎてる。確かにここの敵はもう雑魚になっちゃったけど、私には倒す手段がないんだからね。気をつけないと……。
『3……2……1……転送』
◆ ◆ ◆
ナタ――
◆ ◆ ◆
もう見た。スキップスキップ。
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)が蘇りました』
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)が暴走しました』
『ドゲルゴースト(Lv,70)が【アンデッド憑依】を発動、完成体・マイスタードゲル(Lv,100)が復活しました』
『縺ゥ縺?°縲√∩縺ェ縺輔s縺ォ
「(あ、ナタリアぁぁぁぁ……! あいつ嫌いぃぃ……!!)」
『これが、これが僕の力だァァアアア!!!!』
「(ドゲルぅぅ!! バビロン様の力のくせにぃぃぃ…………!!!)」
『完成体・マイスタードゲル(Lv,100)がエクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)を支配しました』
お、なんかローラちゃんが……めっちゃ念話ダダ漏れで喋ってくるな……。すんごいヘイトを溜めてる……!
「ナタリア! あれが僕たちを邪魔する敵だ! 一緒に殺そう!!」
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)が戦闘モードに切り替わりました』
『――――シャサツ、シマス』
よし、動けるようになった! まずはガンハザードが――――
『ローレライが
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)はMPバニッシュに耐性がありません! 【精神衝撃】状態になり、MPが急激に減少します!』
『Resist……。完成体・マイスタードゲル(Lv,100)は【精神衝撃】を無効化しました』
「死ねぇええドゲルぅぅぅ!!! 死んじゃえ死んじゃえ、地獄に堕ちろぉぉぉ!!! そんな女の何が良いのよぉおおおお!!!
『ローレライが
問答無用で行ったぁ!!? そしてこのド直球な暴言の嵐、ヤバい、これはローラちゃんの積もりに積もった怨念が籠もりに籠もってるわ……!
『Weak!!! エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)が合計180,600の全属性ダメージを受けました』
『Weak!!! 完成体・マイスタードゲル(Lv,100)が合計180,600の全属性ダメージを受けました』
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)が【ガンハザード】の構えを取りました』
「これでしたよねっ!! 聳え立て、ストーンウォール!!!」
『オーレリアが【ストーンウォール】を発動しました。周囲に石の壁が複数生成されました』
『【ストーンウォール】が複数の攻撃を遮断しました。 (耐久度51%/100%)』
「およ、これは……此方は見物で良さそうで御座いますね」
『わう』
「え、え? いいんですか……?」
「あら、そのようですわねぇ」
おお、リアちゃんが遮蔽物を作るのを覚えてた! ちなみに私は忘れてた。いやぁ、頼りになるなぁリアちゃんはいい子だよ……。偉いぞぉ……。んで、なーにあんた達は座り込んで観戦モード決め込んでるのよ。ピンチになったらどうすんの、一応用意ぐらいしときなさいよ。
「ぐぁぁぁ……! なんだ、この不快な音は……! バ、バリア……!」
『完成体・マイスタードゲル(Lv,100)が【バリア発生装置】を起動しました』
『完成体・マイスタードゲル(Lv,100)が【バリア・30,000】になりました』
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)が【バリア・30,000】になりました』
「私の歌が好きだって言ったくせにぃぃ!!!! 言った!! 言ったもん!!! 君の声を永遠に聞いていたいって、プロポーズして来たくせにぃぃいいいいい!!! 死ねぇええええ~~~!!!!」
「バ、バリアを!!! 最大出力!!!」
『完成体・マイスタードゲル(Lv,100)が【バリア強化装置】を起動しました』
『完成体・マイスタードゲル(Lv,100)の【バリア・30,000】が一時的に強化され、【バリア・200,000】になりました』
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)が【バリア・30,000】が一時的に強化され、【バリア・200,000】になりました』
あー……。そんなこと言ったんだ、この馬鹿ドゲル……。そりゃあ、そんなこと言ったくせにナタリアナタリアってなったら、ローラちゃんのこの怒りも頷けるわ。むしろ良く最後の最後までドゲルが自分に振り向いてくれると信じて尽くしてたと思うわ……。気の毒なぐらいよ……。
「やっちまいな!! そんな男、あんたから捨てちまいな~!!」
「あああああああああああああぁあああぁぁあああああああああああ!!!!!!!!!!」
『ローレライの
『Weak!!! エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)の【バリア】状態が解除され、161,200の全属性ダメージを与えました』
『Weak!!! 完成体・マイスタードゲル(Lv,100)の【バリア】状態が解除され、161,500の全属性ダメージを与えました』
『完成体・マイスタードゲル(Lv,100)のバリア発生装置が破損しました』
「バ、バリアが……!」
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)のマナタンクが底をつきました……。機能不全に陥りました』
「ナタリア!? ど、どうして、マナが無くなってしまっているんだ!?」
あ、精神衝撃ってMPバニッシュ……つまりMP消し去り効果があるんだったね。ボス属性では耐性がなくって、装備か種族による耐性獲得がないとMPバニッシュは基本的に効く。ちなみにバニッシュ対策でHP・MPドレイン系の吸収攻撃も無効化出来るのは豆知識。
それでナタリアの方がバニッシュ対策を積んで無くてMP切れで動けない、ドゲルの方は耐性があったからまだMPが残ってるけどバリアがなくって防御面は丸裸、と。確かスラグショットガン持ってなかったっけ? それだけ千代ちゃんに壊してもらおうっかなぁ?
『ローレライの
『Weak!!! 完成体・マイスタードゲル(Lv,100)に361,600の全属性ダメージを与えました』
『完成体・マイスタードゲル(Lv,100)の運動機能にトラブルが発生しました。一定時間行動不能になります』
「うわぁあああああああ!!!! 助けてくれ、ナタリア、ナタリアぁああああ!!!」
「ぁ…………」
『ローレライが【
あれ、ローラちゃんが攻撃を止めちゃった。さっきまであんなに、殺意マシマシだったのに……。
「ぁの。もう、良いです。うちは、こいつの眼中に、ないって、わかったから」
「……そうかい。リンネ、こいつはあたしがぶっ殺して構わないね?」
「え、はい」
「じゃあ遠慮なく殺らせて貰うよ。どぉりゃぁあああ!!!」
あ、ローラちゃん、しょんぼりしてる……。ねーさんと交代か……。あ、やば。ねーさん、両手斧を2本振り上げて、これはやる……。力任せに破壊する気だ!
『トルネーダが【フルバスター】を発動、完成体・マイスタードゲル(Lv,100)に合計220,400ダメージを与えました』
「がぁ、はっ……!? やめ――――」
「やめないねぇ!! あんたはここで死ぬんだよ!!」
うわ、うわぁ胴体真っ二つだぁ……!? これで生きてるんだ、ドゲル……機械の体は頑丈だね~しぶといねぇ~……だから何が出来るってわけじゃ、ないだろうけどさ。
『トルネーダが【ギロチン】を発動、完成体・マイスタードゲル(Lv,100)に合計250,900ダメージを与え、撃破しました。経験値 11,999,999 獲得』
『どん太がレベル2に上昇しました』
『トルネーダがレベル2に上昇しました』
は~~~……。清々しい程、すぱぁんと頭をふっ飛ばしたね、ねーさん……。ギロチンの名に相応しい、見事な一撃必殺でした。
「…………終わっちゃったぁ」
「ああ、終わらせてやったよ」
あ~……。これでようやく、ローラちゃんのドゲルに対する全てが終わったんだぁ……。ローラちゃんの声を聞いても反応しないし不快だとか言った挙げ句にピンチに陥って名前を呼んだ相手がナタリアじゃ、ポキっと行くかぁ……。それにしても『君の声を一生聞いていたい』って言ってローラちゃんの心を縛り付けたくせに、ナタリアが現れた途端にナタリアナタリアってべったり……ナタリアの方だって、ローラちゃんが居たのを知ってただろうに。身を引けよ泥棒猫……! あ、前はドゲルにムカムカしてたけど、今度はナタリアにもムカッとして来たな……!
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)の所有権が失われました』
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)のMPが足りず、自爆に失敗しました』
『エクス・マキナ・ナタリア(Lv,105)が完全に機能停止しました。 経験値 11,999,999 獲得』
『どん太がレベル3に上昇しました』
『トルネーダがレベル3に上昇しました』
私がムカッとしたのを晴らす前に機能停止した! か~~~、またこいつら復活させて爆破する? あっ!!! さつりくしゃーち、まっさつしゃーち、真の2匹で枠埋まってる! 失敗したぁ~~~……!
『禁じられた楽園を【Cエンド】でクリアしました。記録しています……。暫くお待ち下さい……』
「終わってしまいましたわねぇ~」
終わっちゃった~……。ま、しょうがないね。また部品出られても困るし、AからCエンドも気になってたからこれでいいっか。
それで? すーーーっごいしょんぼりしてる子、大丈夫ですか~? このままローラちゃんが無気力&放心状態にならないといいんだけど……そっとしておいてあげようかと思ったけど、主人として、声をかけねば……ならないかぁ……。
「ローラちゃん、大丈夫?」
「うち、うち……」
あ~……。ずしっと重い感じ、これは立ち直るまで暫く掛かるかなぁ……?
「新しい男探しますぅ~……」
…………心配して損した。ま、まあ、ドゲルを吹っ切れたのは良かったってことで、いいか、良いかなぁ……。
「今度はあんたをちゃーーんと見てくれる、イイ男にしなっ!」
「此方の故郷の男衆は、心に決めた女性と一生添い遂げる方々ばかりですよ! 次は此方の国の男にするとよいですっ!」
「次はそうしますぅぅ!! リンネしゃぁぁん!! お酒飲みたいですぅぅう!!!!」
「あ、うーーーーん…………!!!」
ローラちゃん、昼間っからそれは……! いやでも、うーん、完全失恋だからなぁ~~~……!! お酒に逃げたくなるのかぁ~~!! でも飲み始めたら絶対、ねーさんもセットで泥酔コースだよねぇ!?
「あたしが面倒見るからさ、ね? ちょっとだけだからさ」
「ちょっとだけ、ちょっとだけぇ……!」
――――酒飲みのちょっとは、信用できないんだよ!!!!
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