大 精 算 !
◆ 魔神殿・ギルドルーム【ロビー】 ◆
冷静に考えたら何も悪くないリアちゃんを吸う代わりに、結構やらかしまくりな上に寒いジョークを自重する気が一切ない、本当に悪い子なローラちゃんへのお仕置きを実行することにしました。あの虹枠食材を回収した後、私はペルちゃんに個人メッセージで『ローラちゃんにお仕置きしたいんで早く帰ろう』と送って、ペルちゃんもとっても悪い満面の笑みを返してくれたので、最高速でギルドルームへと戻って来ました。そしてまず最初に実行したのは――――そう、アバターガチャです。
『課金コンテンツタブを選択。【女性用アバターガチャ】が選択されました』
『【女性用アバターガチャ】に【アバターガチャチケット】が5枚投入されました』
前にどん太くんのファンから貰ったガチャチケがあったのを思い出して、唐突に引いてやりました。引きましたとも!! ええ!!! それでなんか適当にローラちゃんへの罰として可愛い服が出たら着せようと思ったら、ええ。出ました、出ましたよ。すんごぉいのが!! 運営もね、ローラちゃんに罰を与えるべきってわかってるじゃないですか! いや当たったのたまたまだと思うけど!
そしてこの結果とアイテムの情報をペルちゃんに共有したら、満面の笑み (当社比)でサムズアップして来たのでね、これを着せてやろうと思います。拒否権? あると思うなよ。
「ローラちゃん」
「やぁですぅぅ……!!」
「ローラちゃん」
「やぁぁですぅぅぅ!!!!」
「ダメです。有罪です」
「ローラさん、残念ながら妥当な判決ですっ!」
「あの場であのジョークはね、有罪だよあんた」
『(;´∀`)』
「ローラ殿、あれは、駄目で御座いますね……!」
「場合によっては極刑クラスでしたわよ!!」
「ひぃぃぃ~~~!? 味方がいないぃ~~……!!」
「これまでの諸々も精算する時が来たんだよローラちゃん。有罪。これを着てね」
「むぅぅぅりぃぃぃ~~~!!!!! あっっっ!?」
「私には強制着用する能力があるんだよ!!! 今日からローラちゃんの服は、これ!!!」
「やぁぁぁあああ~~~~…………!!!!!」
ぐへへ……! よく似合ってるじゃねえか……! うぅ~ん……100点満点!!!!!
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ちなみに、ガチャを引いて当たったのはこれよ!!
『【黒い羽根付きヘッドドレス】が当選しました』
『【にんじんイヤリング】が当選しました』
『【★ハレンチメイドセット】が当選しました!! おめでとうございます!!』
『【サイハイソックス・黒】が当選しました』
『【アリスシューズ・黒】が当選しました』
『ご利用ありがとうございました』
にんじんイヤリング以外、ぜーんぶ装備してやった! まさかヒドゥンアバター出るとは思ってなかったけど、しかもフレンチメイドじゃなくてハレンチメイドって微妙に名前が違うだけで、フレンチメイドより更に露出高い奴が出たっぽいし! へっへっへ……! どうよローラちゃん! 思い知ったか、これが主人の持つ強制装備変更の権利よ!!! これまでのさっっっっむいジョークの分まで、纏めて罪を精算しろぉい!!
「あら、可愛いですわねぇ!」
「良いじゃん……」
「お嫁に行けないぃぃぃ!!!」
「諦めて着ておきな! それに似合ってるじゃないか、ええ? 可愛いもんだよ!」
「えっ、改めてローラさん、凄いですね、その、色々と……っ! 私もいつか――」
「リアちゃんはそのままでいいんだよ」
「ひっ……!?」
「おお~……よいですね、よいです。どうです? 恥ずかしい格好同盟でも組みますか?」
「組んでぇ……!!」
『(*´∀`*)』
「見ないでぇ!!!!!」
『○ | ̄|_』
あっ……哀れおにーちゃん。ローラちゃんの竪琴フルスイングで頭をふっ飛ばされてる……。何かあると頭をふっ飛ばされるの、おにーちゃんも恒例になって来たなぁ……! しかもこれがまた、綺麗に吹っ飛ぶんだわ……。
「じゃあ、一旦食堂辺りで休憩して来て? ローラちゃんは当然その格好で行ってね?」
「ほら行くよ、来な!」
「いぃぃぅぅぃっ、あぁぁぁぁあああぁぁぁあ~~~~…………!!!」
「またまた~実は可愛い服が着られて嬉しいですよねっ! ローラさん、ねっ!!」
「そん、そんにゃことひゃいもぉぉんん!!!!!」
「大丈夫です! 此方も慣れましたから、ローラ殿もきっと慣れますよ! 今度はトルネーダも可愛い服を着ましょうね!」
「ああああ、あたしはいいよ!? 遠慮する! こんな可愛いの着たら死んじまうよ!!」
「可愛いね、ね~ペルちゃん!」
「眼福ですわッ!!!」
「ね~」
さてさて、おめめぐるぐる状態のローラちゃんを連れて、皆は食堂で休憩してて貰うことに。どん太を復活できるようになるまで待機するしかないからね。実はこっそり葬儀屋ミーシャさん、反魂師リザさん達死霊術師系NPCに会ってご挨拶したことがあるんだけど、あちらはビーストテイマー系の使役獣を復活させることはしてくれるみたいなんだけど『お互い、自分のアンデッドは自分で……ね……?』と、やんわり釘を刺されてしまった。自分のアンデッドは自分で復活させろよって。バビロンちゃんを頼れば復活して貰えるかもしれないけど、大至急ってわけじゃないのにバビロンちゃんの手を煩わせるようなことはNG。甘やかしてくれるからって自分から甘えすぎるのは良くないからね。
なので、NPブレイクから立ち直るまで残り40分ぐらいを何かして時間を潰さなきゃならない。じゃあ呪物でも作ろうかなって思ったら、まさかのこれもNPブレイク中で不可。真・殺戮者と真・抹殺者、まっさつしゃーちとさつりくしゃーちの合計4匹が死体安置所に入ってるからこれを使おうと思ったんだけど、残念。
「じゃあペルちゃん、あっちの部屋で二人っきりで――」
「二人っきりで何をしますの!!!!?????」
「か、鑑定とか……近い近い」
「かんてい……? あ、ああ! そうですわね! 鑑定! 鑑定しましょうね! 二人っきりで!」
ペルちゃん、興奮しすぎね? ローラちゃんのメイド服がいくら可愛かったからって、ちょっと鼻息荒過ぎ。ビックリするぐらいペルちゃんもおめめぐるぐるになってるじゃん。
『(∩´∀`)∩』
「あれ!? おにーちゃんまだ居たの?」
「上?! バビロン様に会いに行きますの!?」
あれ、おにーちゃんまだ居たじゃん。ああ! 飛んでった頭を探してたのか……。可哀想に……。で、上? 上を指さしてるってことは、バビロンちゃんの所に行くのね。
『( ´ ▽ ` )ノ』
「ん~。粗相の無いようにね?」
「じゃあこれで、本当に二人っきりですわね……!?」
行っちゃった。おにーちゃん、単身でバビロンちゃんのところに行くなんて凄い珍しい行動じゃない? いつもならインテリアごっこしてたり、隅っこでぽつーんと座って皆の様子を眺めて楽しんでる感じなのに。どうしたんだろ……。魔神兵長になったから、その挨拶かな? 粗相をして怒らせたりしないといいけど……大丈夫かな?
「いつもの3号室に行こうか~」
「いつもの……! いつもの、いつもの……っ!」
「ねえ~? いつまで興奮してんのよ~?」
「いえね、その、さっき!! あーちゃんが『ね~』ってわたくしの顔を覗き込んだでしょう!? ベール越しなら耐えられましたのに……っ!!!」
「ベール……? あれ? あ!? ない!? いつからないの、これ!?」
ん、ん!? ベールが、ベールが無い!? 過去ログ検索……『ベール』……本当だ!! 貸出状態が終了しましたって書いてある!!!
「えええ、気がついていませんでしたの!? 魔神殿が出来て、バビロン様に挨拶をして気絶した時に付け替えましたのよ!? じゃあこっちをと思って!」
「私、大勢に顔を見られてたって、こと……!?」
「可愛い可愛いわたくしのあーちゃんを自慢したくって!!!」
「…………今度、アバターガチャ引いて、ペルちゃんにも可愛い服着せるから」
「ひぃぃぃぃ……!? ごめんなさい、悪気は、なかったのよ!?」
元はと言えばペルちゃんのアバターだしね、そうね、そう。ペルちゃんは悪くないよ。でも悪いのはペルちゃんなんだよ。だから今度、ペルちゃんも可愛いアバター着ようね。ペルちゃんはアバターをいっぱい持ってるだろうけど、私が引いたその時のアバターを着せるのに意味があるから。今度ちょっとだけ課金してくるから、覚悟しててね。ペルちゃん……!
◆ いつもの【3号室】 ◆
さあ、気を取り直しまして。結果発表のお時間です! ところで一つご報告があります。ねーさんの宝物庫、私のアイテムインベントリから開くことが可能でした! 既にねーさんに『さっき拾ったの取り出すね』と念話を送ったら『あいよっ!』と返事が来ましたので、既に3号室のテーブルの上に並べております!
「やっぱりこの光景はいつ見てもドキドキしますわね!」
「ねーさんの宝物庫のおかげでめっちゃくちゃ拾えてるねー」
「82個ですわ!」
「数えててくれたのね、ありがとう~」
「ア゛ッ゛!! 顔がっ……!!!」
「もう、しっかりして~?」
「はぁっ……! で、では、ショボそうなものから!」
今回は82個、ペルちゃんが数えててくれた。お礼を言うのにペルちゃんの顔を覗き込んだだけでペルちゃんがその都度死にそうな声を出すの、面白いわ……。私も私でペルちゃんのことが大好きだから顔を覗き込むと、こっちはペルちゃんのお顔の良さでダメージを受けるんだけどね。にらめっことかした暁には両者死亡で決着がつかないんじゃなかろうか。あ、鑑定始まった。
『【?剣】は【ロングソード】でした』
『【?槍】は【折れたフォーク】でした』
『【?剣】は【アクアショートソード】でした』
おっ、ユニーク装備だ。水属性の片手剣だね! こういう使い手が誰もいない装備はペルちゃんが公式オークションっていう、都市に居ればアクセス出来るインターフェースから選べる機能で売りに出してくれて、もし売れたらそのお金を後で精算してくれる事になってるみたい。最初は半々とか、レーナちゃんと行った時は3:3:3で1割をギルドにとか言ってたけど、最終的にペルちゃんに発生する手間のことを考えてペルちゃんに1割~2割多く分配することに決めたんだよね。登録とか値段考えたりとか、意外と時間掛かるからね。
『【?楽器】は【弦の切れたヴァイオリン】でした』
『【?短剣】は【ナイフ】でした』
『【?靴】は【穴あきサンダル】でした』
『【?弓】は【コンポジットボウ】でした』
『【?鈍器】は【錆びたハンマー】でした』
『【?刀】は【銅狸】でした』
出たよジョーク武器……。同田貫じゃなくて銅狸なのね……。納刀時に【ぽんっ】と狸の腹太鼓のような音がなるとか書いてあるわ。うーん、うーーーーん……!!! 千代ちゃんがぶちギレそうな刀だなぁ……。
『【?短剣】は【包丁】でした』
『【?槍】は【銛】でした』
『【?帽子】は【貝殻付き麦わら帽子】でした』
『【?腕輪】は【金のブレスレット】でした』
『【?斧】は【刃の潰れた戦斧】でした』
『【?指輪】は【金の指輪】でした――――』
………………
…………
……
そうだね。まっさつしゃーち以外から金以上の宝箱出てないもんね。良くて銀だったもんね……。表示は省略されてたけど、【金貨袋】とか【呪いのコイン袋】の方が嬉しいまであるラインナップだよこれは。正直に言おうね、ショボい……。レジェが、無い……。
「さつりくしゃーち、終わりですわ……」
「嘘でしょ……」
「全部、その、ゴミ……ですわ……」
「嘘でしょ……?」
遂にさつりくしゃーちの鑑定が終わってしまった。悲しいかな、これって現実なのよね……。本来はこれが当たり前なのかなぁ……。それとも、今回とびきり運がない奴が居た? 居たかもしれない。運が良いおにーちゃんも居たから、プラマイゼロぐらいに収まったと……前向きに……。
「ここから、まっさつしゃーちと、ボスエリアのドロップですわ……」
「はい、覚悟はしました」
「行きますわよ……!」
『【?剣】は【赤錆の大剣】でした』
「これ絶対赤鯱の大剣の偽物だよ」
「わたくしもそう思いますわ……」
おのれジョーク武器、おのれジョーク武器…………!!!!!
『【?服】は【囚人服】でした』
『【?靴】は【鉄球付きの壊れた足枷】でした』
『【?服】は【摩擦シャツ】でした』
「ぜったいにゆるさない」
「覇者の証しかまともなものを出していませんわ~~!!!」
「覇者の証も、合計4個もあるのね……」
「あーちゃん沢山使うでしょう? 私は自分の分がもうありますから、売る分が貰えれば良いですわ!」
「おおう、ありがとう……! 覇王は、どうしようね……」
「この後の虹枠次第で! わたくし、どちらかというとあーちゃんに寄生したような形になってしまいましたし」
「ペルちゃんのアイギス無いと全滅すること忘れてない? 持ちつ持たれつって言葉知ってる?」
「はわ、はわ、お顔……! 近っ……!」
「良い? 欲しいのは、貰ってってね?」
「はいぃ……!」
よし、ペルちゃんにこれで装備を色々と押し付けられるわ……! それにしても、今回はふざけた名前の武器防具ばっかりでレジェンダリーが全然……。後はボスエリアの宝箱の中身だけか~……。
「それじゃ、ボスエリアのやつね」
「そ、そうですわね! これは楽しみですわね~!! 行きますわよ!」
『【?斧】は【薪割り斧】でした』
『【?剣(虹)】は【★★ザンテツソード】でした!! おめでとうございます!!』
ざ、ザンテツソード!? おお、おお!! パチモン臭い名前の装備だったけど、しっかり強いよこれ!!
【★★ザンテツソード】(極上・ミスティック・大剣・空きスロットなし)
・強化値が+7以上の時、金属製装備着用の相手に対して斬属性攻撃力+50%
・強化値が+10以上の時、金属製装備着用の相手に対して追加で斬属性攻撃力+50%
・強化値が+12以上の時、金属製装備着用の相手に対して斬属性耐性完全無視
・基本攻撃力追加0%+0%
・金属製装備着用の相手に対して強制弱点化
・機械系モンスターに対して強制弱点化
――またつまらぬものを……キリステゴメーン by
強化可能・装備登録者【――】・重量1.5kg
強いけど、強化前提装備だし、しかも+12要求は鬼でしょ……。滅茶苦茶大変だって聞いたよ!? +12を作るのは!! それをミスティックでやるのは……。並大抵の覚悟じゃ使えないね、これ。
「ハッゲさんが持ったら、やるかもしれませんわよ……」
「うええ……!?」
「あの人、装備強化の鬼ですもの。買ったら、やりますわね」
「ほ、本当に……!? ひえええ……!」
ハッゲさんに渡ったら達成するかもしれないって、+12……。怖い……怖いぃ……!
「つ、次ですわ!」
「そうだね、次……次は、部品箱かな」
「あ~……」
「まあ、そう気を落とさず……」
『【?本(虹)】は【★★人工知能ユニット作成マニュアル】でした! おめでとうございます!』
『【?部品】は【ウェポンメイカー】でした』
『【?部品】は【メイルメイカー】でした』
『【?部品】は【ウェポンメイカー】でした』
『【?部品(虹)】は【★★ドレスチェンジャー】でした! おめでとうございます!』
「さっぱりわからない」
「鎧を作るもの、武器を作るものが二つと、これは~~~…………わかりませんわね!」
「レーナちゃんに送りつけておく?」
「きっとなんとかしてくださいますわ! レーナさん、意外とこういうのが好きそうですもの!」
「完全な偏見。でも嫌いだったり興味なかったらマグナさんの所に行かないよね~。私は興味ないからなぁ~……」
「そうですわね……。わたくし、あれは難しすぎてさっぱりでしたわ……! わたくしにも出来ないことがあると、実感しましたわね……」
とりあえずこれはね、レーナちゃんに送っておこうね。そういえば射撃教官のNPCは
「送っておきましたわ! さて、次ですわね!」
「ほいほい! 次は……大量の虹だぁ……」
「これは期待しかありませんわね! レジェンダリーが無かったのもこれで全部帳消しですわ!」
「いけーーーっ! 鑑定だーーっ!!」
「鑑定ですわーーーっ!」
レーナちゃんに無事メールで送ったところで、お楽しみタイム! これがあったからこそレジェが無かったのも全部許せた! さあ、その神秘的な力を秘めた装備! 姿を現すがいい!!!!
『【?大盾(虹)】は【★★ヘルホエール号機関室の扉】でした! おめでとうございます!!』
「何がおめでとうなんですかねこれ」
「…………これ大盾って書いてありますけど、家具にも出来ますわーーー!!!」
「凄いよ、だってカット率全部+15%しか性能ついてないもん」
「飾っておくしかありませんわ……隠し機能とか……」
「空きスロットすらないんですよ。ははっ……!」
「初めてここまでダメなミスティック装備を……あっ」
「今私の何処見てあっ、って言ったの?」
「……ぱ、ぱんつ……」
ハズレミスティック代表みたいな装備しやがって……。おにーちゃんの盾が更新出来ると思ったのにさぁ……! それとペルちゃん、私のパンツは外れじゃないから。これは正真正銘当たりミスティックだから! だって黒イ雨に飛翔まで使えるんだよ! フレーバーテキストだって狂え狂えって連呼…………待って? 今思ったんだけどこれ、ローラちゃんのじゃない? いやこのことは口に出してはいけない。絶対に。今気がついたこの情報は胸の奥深くに忘れ去らねばならない。
そっか。ローラちゃんこんな、エグいの…………そっかぁ……!
「次!!!!!!」
「そ、そうですわねーーーー」
『【?チケット(虹)】は【プレミアムアバターガチャチケット】でした! おめでとうございます!』
プレミアムアバターガチャチケだと……!? ヒドゥンアバターが確実に出る……!? す、凄いチケットじゃん!! ガチャチケに『当チケットは課金以外にも入手手段があります』って書いてあったけど、嘘じゃなかったんだ!! ペルちゃんも目がギラッとしたけど、そうだね。いちいち反応してたら鑑定で午前中潰れちゃいそうだ! 次鑑定しよ! 所有権は後よ!
『【?本(虹)】は【★スペシャルカードバインダー】でした! おめでとうございます!』
おおっ!! これでスペシャルカードバインダーが4冊、ペルちゃんと半々にできる! やった!
『【?アクセサリー(その他)(虹)】は【★★シャチさんリュックサック】でした! おめでとうございます!』
「「シャチさんリュックサック」」
流石にこれは反応せざるを得なかった。シャチさんリュックサックって何!? って思ったら、ああ、凄い、本当にシャチの上半分みたいな形のリュックサックだわ……。口のところがチャックになってて超可愛いんですけどぉ……!
【★★シャチさんリュックサック】(極上・ミスティック・その他・空きスロットなし【●】)
・【呪】アバター装備不可
・アイテムインベントリ重量制限が拡張(合計200kgまで所持可能)
・スキル【シャチさんジェット推進!】使用可能
・【地獄行き海底鯨列車・ヘルホエール号カード】凍結・石化無効・VIT+99、AGI+99
――――可愛くっていっぱい詰まる! 飛ぶように軽い!
強化不可・装備登録者【――】・重量0.1kg
「やだこれ可愛い……」
「これ、ふざけた見た目をしてますけれど、絶対強いですわよ……!?」
「オンリーワンみたいな性能が付いてるし、絶対に高いね……」
「誰もが欲しがる性能してますわよ!? でもこれ、わたくしが付けたら……」
「あー絶対優雅じゃないね。スキル恩恵の倍率下がりそう」
「くぅぅ~~~……!!!!」
可愛すぎる……。余りにも可愛すぎる……。私も装備したいけど、クリムゾンパールの水無効を捨ててまでこれを着けるには……。というかゴスロリドレスにシャチリュック……アバター装備不可が、ぐぬぬぬぬ!!! 絶対合わないし、バビロンちゃんに『なにそれ、あわな~い♡』って言われちゃう……やだやだ、それはやだ……!
「悔しいですけれど、次ですわ!」
「次だね……」
『【?素材(虹)】は【★★バビロニウム超合金】でした! おめでとうございます!』
『【?素材(虹)】は【★★バビロニウム超合金】でした! おめでとうございます!』
「バビロニウム」
「ちょうごうきん」
これは、なんだろう。バビロンちゃんの成分が混ざってる特殊な合金素材……? どこから、突っ込めばいいの? お守りとして持っておきたいような気もするけど、重量20kgは重すぎるね……?! しかも2枚で40kgよ!? おっも!!! いやバビロンちゃんは重くない! 抱っこしたことないけど! 絶対バビロンちゃん軽いもん!! バビロンちゃん重くないもん!!!
「レーナさん……?」
「レーナちゃん。ついでにこれも送る」
「ヒヒイロカネ……? おくる、わたくし、おくる。おくった」
「おくった、ぺるちゃんえらい」
「えらい、うれしい…………ん、んん!!! 最後ですわね」
「どん太用」
「どんちゃん用感がバシバシ伝わってきますわ……」
金属類とか部品とか、困ったらレーナちゃんに送るのよ。今頃『またとどいた……。気が散る、困っちゃう』とか言ってそう。ごめんなさいレーナちゃん、後で謝らせて下さい……。
「では、行きますわよ……」
「は~い……」
そんで、はい。最後ですね、どん太用っぽさそうな奴。よろしくおねがいします……。
『【?食材(虹)】は【★★★地獄行き海鮮盛列車・タベラレール号】でした! おめでとうございます!!!』
一番ふざけた名前の奴が、来た――――ッッッッッッ!!!!!!
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